愛憎のファミリア2 番外編

  IF〜ファミリアのメイドな1日 邪気来襲編〜

   * * * * *

 ――燦々と照りつける太陽。

 梅雨明けと同時に始まった蝉の大合唱も季節の風物詩といえば聞こえは良いが、熱気に曝されている人間にとってはただ鬱陶しいだけである。

 況してや光熱費の削減という名目で午前中のエアコン使用を禁じられているものにとって、無駄に喧しいとしか思えない蝉時雨は殺意の対象ですらあった。

 だって、暑いんだもん。溶けそうなんだよ。何かに当たり散らしでもしなきゃ、やってられないじゃないか!

 と、そんなことを心の中で喚いてみたところで、状況は何も変わらない。

 寧ろ余計に疲れたような気さえする。

 ネタの仕入れと称して夜通しゲーム三昧の日々を送っていたのが担当にバレて、エアコンの使用を止められたのが今から三日前のこと。

 さすがにそれでは仕事にならないということで、日に三時間だけ使用することを認められたのが昨日のことである。

 自業自得といえばそれまでだが、暑さに極端に弱い浩にとってこれほど残酷な仕打ちもないだろう。

 しかも、鬼の担当編集者は次の締め切りまでに一本挙げなければ、夏の間の外出を全面的に禁止すると言う。

 このイベントシーズンに一人家に閉じ込められているなど、浩には耐えられなかった。

 否、何年か前まではそれでも良かったのだ。

 エアコンの効いた書斎で仕事しながら、空いた時間に好きなゲームをやって一日を過ごす。本格的な外出となると、仕事の関係で夏の祭典に参加するくらいのものである。

 しかし、それも恋人が出来るまでのことだった。

 曰く、例えただの買い出しであっても彼女が一緒というだけで、何事にも優先されるほど価値のある時間になるのだとか。

 ファミリアはファミリアで、主であり恋人でもある浩と一緒に出掛けられることを心の底から喜んでいた。

 そんな二人がこの夏という眩しい季節を楽しむための計画を立てていないわけがない。

 海に山、花火大会エトセトラ……。

 それを担当の横暴なんかで潰されてなるものか。

 とはいえ、ここぞというときに踏ん張りが利かないのが我等が浩先生。こういうときに限って思ったように筆が進まず、書いては消し、書いては消しということを繰り返している。

 そんな調子でパソコンに向かうこと数時間。さすがに集中力が続かなくなった浩は、一度データを保存してパソを閉じると、休憩を入れるために部屋を出た。

   *

 浩がリビングに入るとそこは極寒の世界だった。

 締め切られた窓には暑さの原因である日光と紫外線を追い出すように遮光カーテンが引かれ、昼間の室内をまるで日の出前のように薄暗くしている。

 無論、エアコンも扇風機も全力稼動中だ。

 特に最近買い換えたばかりのエアコン等は一体何度に設定されているのか、役目を果たすために唸りすら上げている。

 自分に天然サウナで仕事をさせておいて、これはないだろうと思ったが、そんな考えも部屋の真ん中で大の字になって倒れている美姫の姿を見た途端に何処かへ吹き飛んでしまった。

 幾ら寛いでいるといっても彼女が自分の前にこんな無防備な姿を曝すことなどあり得ない。

 慌てて駆け寄った浩に気づいたのか、美姫が気だるげに顔を上げる。その顔はまるで熱に犯されたかのように真っ赤だった。

「邪気にやられたのよ。気がついたときにはもう身体の中に侵入されてたわ」

 浩が何があったのか尋ねるよりも先に、そう簡潔に言うと、美姫は起き上がってソファに寄り掛かった。

「お、おい、大丈夫なのか!?

「今全身の気を燃やして対処してるとこよ。それにしても、あんたの前にこんな失態を曝すなんて、わたしもヤキが回ったものね」

「そんな軽口が叩けるんなら大丈夫だろ。それより他の人たちはどうなってるんだ」

「……ちょっとは心配しなさいよね。まあ、良いけど」

 自分をぞんざいに扱う浩に対し、驚くべきことに美姫は軽く溜息を吐くに留めた。平気そうに見えて、実際には普段のように制裁を加えるだけの余裕もないのだろうか。

「今この家にいるのはわたしとあんたを除けばファミリアだけよ。シルフは今日非番だし、恋歌は朝から別件で出てていなかったから」

「それで、ファミリアは?おまえがその様ってことは、彼女も邪気に犯されているんだろう」

「十中八九そうでしょうね。本人は平気そうな顔してたけど、足元がふらついていたもの。あの調子じゃ、家の中の何処かで倒れていてもおかしくないわ」

「くそ!」

「待ちなさい。彼女は多分、薬品保管庫よ。邪気に効く薬を取りに行くって言ってたから」

 血相を変えてリビングを飛び出していこうとする浩に、美姫がファミリアの行き先を告げる。それを聞いた浩は、迷わずリビングから一番近い地下への階段へと向かった。

 氷瀬邸の地下には普通の置き薬とは別に、病院か研究所くらいでしか見られないような薬品やら薬剤やらが保管してある。

 それらは、自分と契約したことで人知を超えた事態に遭遇する機会の増した浩の身を案じたファミリアが、万一に備えて用意したものだった。

 しかし、今真にそれを必要としているのは彼女自身ではないのだろうか。

 ファミリアは浩の使い魔だ。

 その本質は限り無く精神生命体に近い。故に、邪気に対して非常に強い耐性を持つが、一度汚染されればどのような影響が出るかは全くの未知でもあった。

 彼女の姉のような例もあることだし、ここは専門家を呼んでおいたほうが良いかもしれない。

 リビングを出て、最初の角を曲がった突き当たりにあるのがここから一番近い地下への階段へと続く扉だ。

 浩が携帯電話片手にそこへと辿り着くと案の定、ファミリアは扉の前に蹲って動けなくなっていた。

「おい、しっかりするんだ!」

 すぐに駆け寄って様態を確かめるが、素人目にもとても良いとはいえない。

「……浩様……。よか、った。……無事で、いらしたん、ですね……」

 辛うじて意識が残っていたのか、ファミリアはぼうっとした瞳で浩を見上げてそう言うと、糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。

「ファミリアっ!」

 何と言うことだ。この娘はこれほど辛い状態にありながらも自分のことを気遣ってくれていたのだ。

 思わず胸に熱いものが込み上げてくるのをぐっと抑え、浩はファミリアを抱きかかえて立ち上がった。

 このまま床に寝かせてなどおけない。かといって、あの極寒のリビングに連れて行くのは論外だ。

 彼女の部屋なら着替えもあるが、果たして女性の部屋に勝手に入っても良いものだろうか。

 迷ったのは一瞬。

 彼は軽く首を横に振ると、まっすぐに屋敷内の彼女の部屋へと向かった。

 とにかく今は少しでもこの愛しい少女を休ませてやりたい。それで後で怒られたり嫌われたりしたとしても、それくらいで済むのなら安いものだ。

 その年頃の少女のものにしては全体的に落ち着いた色合いで構成されたファミリアの部屋。シックな感じが彼女らしくて良いと浩は思うが、今はゆっくり眺めている場合でもなかった。

 エプロンドレスを外して彼女をベッドの上に寝かせると、ブラウスの胸元を開いて身体の締め付け感を和らげてやる。

 開いたブラウスの下から現れた純白のブラに浩がドキドキしたのはここだけの話だ。

 さて、本当は天然の空気に曝すほうが良いのだろうが、あいにくと今は風のない時間帯だ。

 換気のために開けていたのであろう窓を閉め、エアコンを少し高めの26度で稼動させる。

 しかし、とりあえず部屋まで運んで寝かせたものの、ここからどうすれば良いのか浩には皆目見当も着かなかった。

 ベッドに寝かせたからか幾分表情は和らいだように見えるが、相手が未知の存在だけにまだまだ油断は出来ない。

 心情的には自分の手で助けてやりたいところだが、ここはやはり専門家に頼むべきだろう。

 そう判断すると、浩は携帯電話を手に一度廊下へと出た。

 数分後……。

 電話を終えて浩が部屋に戻ると、室内は程好い感じに涼しくなっていた。

 閉め忘れていたカーテンを引き、ついでにデスクから椅子を引いてきて座る。

 彼女はまだ目覚めない。

 まさか、このままずっと起きないなんてことは無いよな。

 そんな不吉な考えが脳裏を過ぎって、浩は慌てて首を激しく横に振った。

 俺と彼女は文字通り一心同体なんだ。俺が平気ってことは、彼女も見た目ほど酷くはないに違いない。

 ……俺が基準だと無茶苦茶怪しいんだが。

 浮かんだ冷や汗を拭おうと無意識にポケットに手を突っ込んで、浩は指先に馴染みのない柔らかな布の感触を得た。

 不思議に思って突っ込んだ腕を抜いてみると、それは女物のハンカチだった。

 そういえば、ファミリアに借りたのを洗って返そうとしていたのをすっかり忘れていた。

 ちょうど良いので、そのハンカチを使って彼女の額に浮いた汗をそっと拭ってやる。

 今の自分に出来るのはこれくらいだった。

 それから依頼した退魔協会の人が来るまでの間、浩はずっとファミリアの側に着いていた。

 何が出来るわけでもなかったが、せめて、目覚めたとき、傍らにいて安心させてやりたかったのだ。

 一方、その頃の美姫はといえば、既にふらつきながらも自力で立てるまでに回復していた。

 恐るべきは彼女の納める流派か、それとも彼女自身の身体か。

 とにもかくにも一応の復活を果たした美姫は、リビングにて夏季限定のデザートを一人で食べていた。

「……まったく、余計な手間を掛けさせてくれたものね。浩はファミリアを探しに行ったきり戻ってこないし」

 ぶつぶつと文句を言いながら、木製の箆で北海道極濃ミルクアイスを掬って口へと運ぶ。

 気の燃焼で火照った身体を冷ますのに冷たいデザートは効果的だったが、一人で食べても楽しくはない。

 普段はすぐに浩のことを殴ったり蹴ったり剣で叩いたり剣で刺し貫いたりしている彼女だが、いなかったらいなかったでこう、張り合いがないというか。

「大体、幾ら恋人でメイドだからって、浩はファミリアのこと贔屓し過ぎなのよ。わたしなんて、まともに女扱いすらされてない感じだし」

 募る苛立ちを隠そうともせず、箆を口の中に入れたままアイスを噛み潰す美姫。自分の普段の行いに関しては完全に棚上げのようである。

「別に女扱いしろとは言わないわよ。ただ、無茶な作家に付き合ってあげてる担当のことも少しくらい気にかけてくれても罰は当たらないと思わない」

 誰にともなく溜まっていたものを吐き出す美姫。どうでも良いが、そんな調子だから邪気に付け入る隙を与えてしまったのではないだろうか。

 そんなときだった。

 不意に鳴った来客を告げるインターフォンに、美姫はあからさまに嫌そうに眉を顰めた。

 彼女としては不機嫌顔を他人に見られたくないので無視したいところだが、相手はそんなことなど知る由もないので再度インターフォンを押してくる。

「あー、はいはい。分かったわよ。……今行きます!」

 向こうに引き下がる気がないと分かると、美姫は面倒くさそうに髪を掻き揚げながらソファから立ち上がって玄関へと向かった。

   *

 ――こん、こん……。

 軽くドアをノックする音が聞こえて、うつらうつらと舟を漕いでいた浩は慌てて居住まいを正した。

「……失礼します」

 言葉とともにがちゃりとドアノブが回され、入ってきたのは巫女服姿の少女だった。

「あれ、君は……」

 戸惑う浩を他所に、少女はちらりとベッドの上で寝ているファミリアを一瞥すると、彼に部屋を出るように言った。

「お話は後で。早速祓いますのであなたは部屋を出ていてください」

「え、で、でも」

「女性の裸を殿方が無断で見るものではありませんよ。時間も惜しいのでさっさと出ていきやがってください!」

 渋る浩をそう言って締め出すと、少女は早速浄化のための術式を組み始めた。

 憑き物を落とすなら、とにかく迅速にというのは、退魔の関係者の間では常識である。

 時間を掛ければ掛ける程、憑依された対象は衰弱し、下手をすればそのまま取り殺されてしまうかもしれないからだ。

 無論、少女もそのことは承知している。

 だから、一切の無駄を省き、洗練された数多の術式の中から最適な一つを瞬時に選択した。

 少女の手に霊気の輝きが集束し、選択された術式に従って陣を形勢していく。そうして、完成した術式を発動させるべく、彼女がその手でファミリアの身体に触れようとしたときだった。

 不意にそれまで眠っていたはずのファミリアが目を開いた。

 こちらの気配に気づいて目を覚ましてしまったのか。これでは施術の際の痛みをダイレクトに感じてしまう。

 先にそのことを説明すべきかどうか迷ったが、結局少女はそのまま光輝く紋様の浮かぶおのれの手の平を露出させた彼女の胸へと押し当てた。

「きゃぁぁぁっ!?

 突然身体を襲った衝撃に、堪らず悲鳴を上げるファミリア。

 それを聞いて、廊下で終わるのを待っていた浩が部屋へと飛び込んでくる。

 そのとき彼が目にしたのは、全身を駆け巡る霊力に身悶えながら艶かしい声を発する半裸の美少女メイドの姿だった。

 目の前で繰り広げられる扇情的な光景に、思わず硬直してしまった浩へと少女の叱責の声が飛ぶ。

「何を見ているのですか。彼女はまだ治療中なのですよ」

 怒鳴られて我に返った浩は慌てて部屋を出て行こうとするが、その足はファミリアの漏らした呟きによって止められた。

「……はぁ、はぁ……、ひ、浩、さま……」

 不安げに伸ばした手を宙に彷徨わせながら自分の名を呼ぶ彼女に、気づけば浩は引き返してその手を取っていた。

「俺はここだよ」

 安心させるように手を握り、優しい声でそう言う浩。そこに普段のちゃらんぽらんな様子は微塵もない。

 そんな浩の態度を見て一瞬複雑な表情をした少女だったが、すぐに軽く頭を振って意識を切り替えると、治療のために坦々と霊力を注ぎ続けた。

   *

 無事にファミリアの浄化を終えた少女は、事務的なことだけを話すと逃げるように氷瀬邸を後にした。

 浩はそのことを訝ったが、少女を見送った美姫は何故か何も言わなかった。

「調子はどう?」

 着替えるためにメイド服を脱いだ彼女の身体をバスタオルで拭きながらそう尋ねる浩に、ファミリアは赤い顔で大丈夫だと頷いた。

「済みません。ご主人様にこんなことさせてしまって……」

「良いさ。偶にはこういうのも悪くないからな」

「もう、浩さんのエッチ……」

 さり気なく胸を触りながらそう言う浩に、ファミリアの顔に赤みが増す。

「でも、本当に気にしなくて良いんだぞ。今回みたいにしんどいときは頼ってくれたって。いや、寧ろそうしてくれ。遠慮されると、その、何か寂しいからさ」

 照れ臭いのかぽりぽりと鼻の頭を掻きながらそう言う浩に、彼女ははい、と小さく頷いた。

「さてと。それじゃ、俺は後ろ向いてるから。さすがに着替えるとこ見られるのは嫌だろ」

 そう言って背中を向ける浩に、ファミリアがおずおずと声を掛ける。

「あ、あの、わたしまだ上手く動けなくて。その、申し訳ないんですが……」

「ああ、分かった。分かったから一々そんな嬉しい仕草を見せないでくれ。こっちの理性がどっかいっちまいそうだ」

「はぁ……」

 差し出された着替えを受け取りながら、何だかあれなことを口走る浩。しかし、言うだけで実際に何かしようとしないのはそれだけ彼女のことを大事に思っているからなのだろう。

「えーっと、それじゃ、今度こそ俺は行くけど、何かあればすぐに呼んでくれて構わないから」

「はい。……あの、迷惑ついでに一つお願いがあるんですけど、言ってもよろしいでしょうか」

「ああ、俺に出来ることなら何でも」

 自分がメイドであることを気にしてか、恋人同士になってからも彼女はなかなかわがままを言ってくれない。そんな彼女のお願いだけに、浩は大抵のことは聞き届けるつもりだった。

「……では、今夜わたしと一緒に眠ってくださいませんか?お恥ずかしい話なんですが、こんなことになって、まだ少し怖くて……」

 本当に恥ずかしそうに少し頬を赤くしながらそう言ったファミリアに、浩はしばし沈黙した。

「あの、浩様……」

「あ、ああ、分かったよ」

「本当ですか?」

「ああ。今日は速めに切り上げるから、それまで身体を休めながら待っててくれ。少し良くなったからって、無理をするんじゃないぞ」

「……はい」

 笑いを含んだ調子でそう言う浩に、ファミリアも笑顔で頷くと横になって目を閉じた。

 彼女の部屋を出てドアを閉めると、浩は大きく溜息を吐いた。何というか、自分を抑えるために多大な労力を要したのだ。

 大人びているようで、時々子供っぽい仕草を見せるファミリア。

 付き合いはじめてから大分経つが、未だ浩は彼女のそんな魅力に振り回されてばかりだった。

 理屈ではなく好きになったから、それも悪くないと感じてしまっている自分に気づいて苦笑する。

 こんな恋、自分にはもうないと思っていたんだけどな。

 数歩歩いてから立ち止まって彼女の部屋を振り返る。

 彼女は待っているだろう。

「さて、お姫様を待たさないためにも一つ頑張って仕事しますか」

 そう言って気合いを入れると、浩は自分の書斎へと向かった。

   * * *  fin  * * *




  あとがき

龍一「残暑お見舞い申し上げます。安藤龍一です」

ファミリア「少し遅すぎるんじゃありませんか?」

龍一「いや、大丈夫だろ。たぶん」

ファミリア「それはともかく、このSS。本当は暑中見舞いのつもりで書いていたって本当ですか?」

龍一「なっ!?その話何処で」

ファミリア「ってことは、本当なんですね」

龍一「し、しまった!」

ファミリア「最早いつものことなので遅れた理由は聞きませんが、その代わり本来の残暑見舞い用のSSも書いていただきますのでそのつもりで」

龍一「そ、そんな殺生な」

ファミリア「聞く耳持ちません。わたしは海水浴にも花火大会にも行きたいんです」

龍一「それが本音か」

ファミリア「つべこべ言わずに書いてください」

龍一「い、イエッサー!」

ファミリア「さて、めでたく次の番外編の内容も決まったことですし、今回はこのあたりにしておきましょうか」

龍一「お、俺の立場ってどんどん弱くなってる気が」

ファミリア「気のせいです。と、本当にそろそろ良い時間ですよ」

龍一「そうだな。ここまで拙作を読んでいただき、ありがとうございました」

ファミリア「楽しんでいただけたのでしたら、幸いです」

龍一「では、また次回でお会いしましょう」

二人「ではでは」

   * * * * *





うぅぅ、作中の同姓同名の人物は幸せそうだよ。
美姫 「あら、アンタも幸せじゃない。こんな美人が傍に居るんだから♪」
剣の切っ先でチクチクと肌を刺されながら、少しでも手が止まればブッスリとくるこの状況を幸せと呼べと。
美姫 「何事も気の持ちようよ」
どうやったって無理だろう!
美姫 「つべこべ言わない!」
ぶべらっ!
美姫 「暑中お見舞い、ありがとうございます」
こちらからも、暑中お見舞い申し上げます!
美姫 「残暑は次にとっておきましょう」
またそんなプレッシャーを掛けるような事を……。
気にせずにのんびりとしてくださいね〜。
美姫 「それじゃあ、また次回でね〜」
ではでは。



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