はじめに、このSSは完璧ご都合ENDで通ってますwリリカル終わってOVA直前って感じでお願いしますw
後オリキャラやらオリジナル設定が出てきますwそういうのが嫌いな人は見ないで下さいw
そういうのは平気!!なんだって来いやごるぁ〜!!な人はスクロールしてくださいw
後、方言やら何やらがおかしい時がありますが笑顔でスルーしてやってくださいw
あと、一臣さんや静馬さん等の御神宗家、不破家の方々の設定はほぼオリジナルとなりますのでご注意をww







絶えぬ血〜御神の章〜





第十四話―親子―












「…一臣。」
「なんですか?静馬さん。」
静馬はゆっくりと腰の小太刀の柄に手を伸ばす。
そして目の前に視線を向けるとそこに一人の青年が立っていた。
「…誰だ?」
青年は口を開く。
その声は男にしては少し高い…しかしその体捌きからも相当な腕を持つ者であることを如実に物語っていた。
「…君こそ誰だい?」
静馬は僅かに笑みを浮かべつつ身体を青年の正面に出す。
静馬の問いを無視した青年はその双眸を僅かに細めるとその視線を静馬の腰と静馬が出てきた壁に向ける。
「…もう一人…いるんだろう?」
その言葉に静馬は苦笑を漏らす。
そして一臣も僅かに苦笑しながらその身を青年の前に出す。
「…バレてた…?」
「…多分ね…。」
小さく言葉を交わしながら二人は青年を見遣る。
長身に加えて腰まで届く程の長い漆黒の髪…一見女性に見えそうだが女性にしては低く、男性にしては僅かに高いその声…更には青年自体の骨格から男性であると判断できた。
「…小太刀…か…。」
青年は呟くと一臣と静馬の獲物に目を細める。
その笑みに僅かに一歩後退さる静馬と一臣…青年はそれに気付いてか気付かずか…腰に差した一刀の刀の柄に手を掛ける。
「…何者かは知らないが…」
前傾姿勢…抜刀の構えだ。
「…敵対するなら斬るまでか…。」
冷気を当てられたかのような冷たい空気が場を支配する。
「…やる気満々だな…。」
「…そうだね…でも油断出来る相手でもないよ…。」
静馬と一臣は互いに頷き合うと青年へと間合いを詰める。
―神速―
鉄板の床を静馬の足が抉る。
それは一陣の風の如く青年に襲いかかる。
「…何処かで見覚えの有る剣筋だが…はて…。」
青年は呟きつつ柄を握り込んだ。










「…。」
男は無言で両の拳を握ると右腕を引き、左腕を前に突き出すように構えた。
「…やるよ?…美由希…。」
美沙斗が呟くとほぼ同時に、鯉口を切る音が響いた。
一足刀の間合いまで詰め寄ると同時に美沙斗は神速の領域へと踏み入る。
御神流



大男がニヤリと笑った。
神速の領域で大男は美沙斗の動きを視線で追っていたのだ。
「っ!?」
それに僅かに驚愕するも、そのまま美沙斗は小太刀の刃を大男の首筋目掛けて振り下ろす。
ふと大男の身体が揺れた。
それは陽炎の様に美沙斗の刃は虚しく大男の影を通り抜けた。
変わりに強烈な衝撃と共に美沙斗が横に吹き飛ばされる。
「ぐっ!?」
片腕を楯にして右からの打撃を受け止めると同時に神速の領域から抜けた美沙斗は勢いもそのまま壁にぶつかると同時に美沙斗は恭也と同じく瓦礫に埋まる。
「母さん!?」
美由希は瓦礫に埋まった美沙斗に駆け寄ろうとするが、大男はそれを阻む様に立ち塞がる。
「…っ!」
美由希は一度足を止め、大男を見据えると手に持った二刀を構える。
右の一刀を順手に…左の一刀を逆手に構え、右腕を弓を引き絞る様に引いて前傾姿勢になり、大男と対峙する。
「(避けられても向こうに行ける…ならこのまま突っ込んで…。)」
そう考えを纏めると更に右腕を引き絞って隙を探る。
大男もそれに気付いたのか先程と同じ構えを取ると美由希を見据える。
その手には何時の間にか握られていたトンファーを手にして美由希に襲いかかる。
美由希が横に跳躍する。
それを追うかの様に大男のトンファーが唸りを上げて美由希に襲いかかる。
あたかもそれは磁石で吸い寄せられる鉄の様に早い。
「っ!」
小さく息を吐いて美由希は着地と同時に身を沈める。
ほんの数ミリ頭上を通ったトンファー…振り抜いた隙だらけの大男の脇腹目掛けて龍鱗を突き出すが、大男の姿が陽炎の様にぼやけると同時に龍鱗の切っ先が通りすぎる。
「…え…っ!?」
美由希は一瞬それに唖然とすると危険を感じて地を蹴ると後ろに飛び退く。
大男は不敵な笑みを浮かべながら美由希の背後に現れると同時に蹴りを繰り出す。
「がっ…!」
背中からの攻撃に反応できずに前のめりに地面を滑ると受け身をとり、跳ね起きる。
「…うそ…。」
目の前にいたはずの大男が背後から現れた事実に驚愕しつつも思考を切り替え、飛針を数本投げる。
大男はそれを腕を一閃させる事で弾くと同時に美由希との間合いを詰める。
数回剣戟音が響く。
振るわれたトンファーを龍鱗の刀身で捌きつつ美由希は男の隙を窺う。
上段からの振り下ろし、左からの横薙ぎ、こめかみを狙った左足のつま先、それに続く様に右の踵が美由希を襲う。
それらを捌き、避けながら美由希は右手をだらりと垂らす。
一見諦めた様に見える美由希…しかしその眼は諦めておらず、ただ何かを狙っていた。
「…。」
大男のトンファーが唸りを上げて美由希に襲い掛かる。
それを足を右前に移動させて避けると大男を取り囲む様にグルグルと回る。
それを鬱陶しそうに大男は睨むとトンファーを振るう。
美由希はそれを避けつつ、じわじわと大男との間合いを詰めながら円を狭める。
ここで、大男に理性があれば気付いたであろう…相手が何かを狙っている事を…。
しかし理性を奪われた男にはそれが理解できずにただ我武者羅にトンファーを振るう。
美由希はそれを避け、さらに円を縮めると一気に間合いを開ける。
「っ!?」
それを追撃しようとする大男…しかしその足は何かに絡まり、動けなくなる。
「…っ!今っ!!」
美由希が垂らした右腕を頭上まで引き上げると手に持った細い糸が光に反射する。
鋼糸だ。
大男の身体に纏わり付くように細い1番鋼糸が巻き付く。


ガラリと大男の背後で瓦礫が動く。
其処には…一羽の鴉が居た。
「美由希っ!!」
瓦礫から飛び出してきた鴉:美沙斗は小太刀を構えると美由希の名を呼ぶ。
美由希はそれに頷くと右腕を引き絞り、左腕を前に突き出す。
美由希と美沙斗…鏡合わせの様に射抜の構えで立つ二人の間に大男が自らに複雑に絡み付く鋼糸と格闘していた。
そして…親子は同時に動き出す。
「はぁぁぁぁぁぁっ!!」
「せぇぇぇぇぇいっ!!」

御神流 裏

奥義之参 弐連

射抜・双牙

龍の牙が相手の身体を食らうかの如く二人の小太刀の刀身が大男を貫く。
互いの頬を掠める刀身。
僅かに刀身が横に逸れていたら互いの顔に切っ先が当たったであろう…しかし二人の力量は決して低くは無く、そして互いに信頼しあっていた…だからこそこの技が成ったである。
二人が小太刀を引き抜くと同時、ゆっくりと大男が崩れ落ちる。
崩れ落ちた大男の先には、ゆっくりと小太刀の刀身を鞘に納める親子の姿があった…。








あとがき

エリカ「あら、時雨からメール?」
『や、やっとかんせ〜…と、取り敢えず今回は逃げの方向で(ぇ またしても駄文ですがごめんなさいorz』
エリカ「…本当にごめんなさい!作者がメールなんかで…。」
セリカ「…(くいくい」
エリカ「あら?どうしたの?セリカ…。」
セリカ「…あっち(台所を指差す。」
エリカ「あっち?…あらぁ…(邪笑」
(ビクッ!)や、やぁ…
エリカ「あらあら…どうしたの?」
…い、いや解説…を…
エリカ「…そうねぇ…そう言えば次回はどうなるのかしら?」
ん?い、一応…静馬達の戦いかな?
エリカ「あら…そうなの?それじゃぁ、美姫お義姉様の為に頑張って…書きなさい。」
め…命令形…しかも浩さんの為じゃないのか…?
エリカ「…なにか言ったかしら?(ニッコリ」
い…いえ…なんでもアリマセン。
エリカ「それより…何をしているのかしらぁ?」
い、いや…その…お、御財布を取りに…ね?
エリカ「あら、態々美姫お義姉様から送られてきた刀の切れ味を味わいに来たの?うれしいわぁ♪」
い、いや…ち…違…
エリカ「問答無用!」
ちょ…やめ…(ザシュッ!)
エリカ「ん〜…流石鬼さえも断ち切る鬼刃丸と魂さえも断つ魂断の剣…良い切れ味だわ〜♪」
…。
セリカ「お姉ちゃん…魂断ったら…SS…書けないよ?」
エリカ「……。」
…(ビクンビクン
エリカ「…多分大丈夫よ♪」
セリカ「…次までに復活…してるといいね…。」
エリカ「あ、あはは〜…そ、それでわまた次回までさようなら〜♪」
……で、でわ…でわ…。
エリカ「あら、生きてた?」





……こ、こえぇぇ〜。
美姫 「しまったわ。魂まで断ってしまったら、そんな欠点が」
いやいやいや! その欠点の前に、斬るという事自体に疑問を抱けよ!
美姫 「何で?」
いや、そんな真顔で……。
美姫 「にしても、美由希と美沙斗の同時攻撃は格好良いわね〜」
うんうん。射抜・双牙か。
美姫 「次回は静馬たちの番ね」
こっちは、どんな戦いが!?
美姫 「次回も楽しみにしてますね〜」
待っています。
美姫 「それじゃ〜ね〜」



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