注)これは突発的に思いついたネタです。

  登場人物の性格、言動、設定は大幅に変わっております。

  むしろ、名前だけ借りた別人の可能性もあります。

  そんなのは嫌、このキャラはこんな感じではないと言う方は、おひきかえしを。

  見た後での批判は、極力おやめください。

  忠告はしましたよ?

  これらの条件でもOKな方は、どうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中々面白そうなことしてんじゃーん」

風に乗って、軽い声が響く。

ここは天地学園北時計広場。

現在天地学園は学園祭中であり、ここは本来なら使われることのない場所だが。

御門玲FCと黒鉄はやて達のいざこざが起こってしまった。

それを取り仕切るためにひつぎと静久がある提案をした。

学園祭の余興として、模擬星奪りを行うと。

そして、それが始まろうとした瞬間……

学園都市一の有名人といっても過言ではない緋痲・CVとその義理の妹梦・KVがやってきたのだ。

「あら緋痲さんに梦さんではないですか、どうしたんですか?」

そんな緋痲にひつぎが尋ねる。

「だからさ、面白そうなことしてんなーって思ってね」

まるで小さな子供のような笑みを見せて、緋痲ははやて達の方へと向かう。

「おっすクロ助、中々面白そうなことしてんじゃん」

「ひめりん、手伝いに来てくれたの?」

「んー、どうすっかなぁ」

尋ねてくるはやてに、緋痲は苦笑する。

「なぁひつぎー、私もクロ助のほうに参加していい?」

「天地に復学してくれるのなら是非どうぞ」

「ひでぇ!!」

ひつぎの言葉に、緋痲はショックを受ける。

「お姉様、そう気を落とさずに……」

そんな緋痲を、梦は労わる。

「あぁ、梦は本当にいい娘だねぇ……どっかの生徒会長兼学園理事兼学園長とはえらい違いだよ」

さめざめと、緋痲は梦に抱きつきながら言う。

そんな緋痲に抱き疲れている梦はと言うと……

「お姉様……」

熱っぽい声を出して、顔を真っ赤にしている。

「……では、こうしましょう。 緋痲さん、あなたは御門さんのFCの陣営に、梦さんを黒鉄さん達の陣営にします」

ひつぎの言葉に、その場にいた全員がひつぎを見る。

「天地会長、よろしいのですか? 私は貴女が一番、ここに立ちたいと思いますが?」

ひつぎを見つめながら、梦は言う。

「今回は、あなたに譲ります……私達と緋痲さんの戦いは、もっと相応しい場所ですから」

ひつぎの言葉に、緋痲は笑った。

「んじゃま、わたしゃ一般扱いだから模擬刀プリーズ」

「ずっ、ずるいよひめりん!!」

ジャッジから模擬刀を受け取る緋痲に、はやてが抗議する。

「いいじゃんいいじゃん、ハンデなんだからさ」

「お姉様……それならば私どもも刀を抜いていいのですか?」

緋痲の言葉に、梦はため息をつきながら言い返す。

「いくらお姉様が現麻帆良生とは言え、元天地学園Sランク格付け第二位……そんなお姉様が剣を持って、私達がおたまで勝てるとでも?」

そう、はやて達はハンデとして全員剣ではなくおたまが武器になっているのだ。

そんな武器で、緋痲の剣相手に勝てるものは、この場には居ない。

「緋痲さん、あなたもおたまです」

「ちぇ、つまんないのー」

ひつぎの言葉に文句を言いつつ、緋痲はジャッジからおたまを受け取る。

「んじゃま、行こうか」

刹那、緋痲の纏う雰囲気がガラリと変わる。

先ほどまでの軽い感じではない……近くに居るだけで息苦しくなるような、重い雰囲気。

「ひめりん、つよそー……」

誰とはなしに、はやてが呟く。

「強いですよ、お姉様は……たぶん、この場でお姉様を止められるのは天地会長と静久さんぐらいでしょう」

はやてにそう言って、梦はおたまを構える。

「では――――始め」

ひつぎの声と同時に、緋痲はバックステップでFCの後ろに下がっていく。

それとは逆に、FCの生徒達ははやて達の方へと向かっていく……が。

「邪魔です……」

刹那……梦がおたまを振るうと数人もの生徒の星が鳴り響く。

「道を、開けなさいっ!!」

梦の声が響き渡ると同時に、まるでモーゼのように生徒が二つに分かれる。

その先には……

「なんだ、端から私しか眼中にないってか?」

おたま片手に、ニヤニヤと笑う緋痲。

「えぇ、お姉様と戦える機会など……早々ありはしませんから」

言って、梦はトップスピードで緋痲に向かっていく。

「良いネェ良いネェ……こうやって梦に武器突きつけられてると、昔を思い出すよ」

緋痲の言葉と同時に、二人のおたまがぶつかり合った。

「手加減は?」

「すると、後悔しますよ」

「上等っ」

バッと、二人は離れる。

そしてすぐさまお互いの方へと走り出し、ぶつかり合う。

誰も彼もが、その二人の戦いに魅入っていた。

この様子は、学園中にモニターされており、そのモニター越しに、見ている者の殆どが魅入っていた。

「おたまにゃ鞘がないから……使い辛いんだけどなぁ」

言いつつ、緋痲は襲い来る梦のおたまを避けていく。

(抜刀の早さ、このおたまで何処まで上げられるかな……)

避けつつ、反撃の機会を窺う緋痲に対し、梦は内心焦っていた。

(長期戦は明らかにお姉様のほうに分がある……だからこそ、早く決着を付けますっ!!)

攻撃のスピードを徐々に上げていきながら、梦は攻撃をしていく。

(スピードが上がった……短期決戦に持ち込む気か……オッケェ、オッケェ)

「ふっ!!」

梦の攻撃の合間を縫って、緋痲は思いっきりおたまを振り下ろす。

それが梦のお玉に直撃し、二つのおたまはかなり拉げる。

それを見た梦は一旦距離をとるために下がり、緋痲はその場で立ち尽くす。

「……うぉぃ、FCの連中もクロ助どももさっさと始めろよ」

辺りを見て、誰も動いていない事に気付いた緋痲が苦笑しながら言う。

その言葉に、二人に魅入っていた者が動き出す。

FCの生徒は一斉にCランカーの桃香達の方に仕掛けるが、五十鈴の呪い?攻撃の前に呆気なくやられていく。

そして、それを皮切りにはやて達もFCの生徒達の星を次々に落としていく。

「いやはや、クロ助達も強くなったねぇ」

感慨深い表情で、緋痲ははやて達をそう評価する。

次々とFCの生徒達が倒れていく中、FCの生徒達から凄まじく黄色い声があがる。

その場にいた全員が何事かとそちらの方を向くと……

「なんだ、この御門玲さまのFCっつーのは、人質とって相手を脅すような汚い集団なのか?」

FC意中の御門 玲その人が刃友の祈 紗枝を引き連れてやってきたのだ。

「まだやろーってんなら、あたしが相手だぜ!!!」

バッと白装束の上着を脱ぎ捨てる玲。

そこまで見ればかなりカッコイイのだが、今玲の服装は……

メイド服っ!!!!

「あーっ、そういや今日はクラスの方の……っ!!」

顔を真っ赤にして取り乱す玲。

それを見た紗枝は、馬鹿ねーと苦笑しながら言い返す。

そして、FCの生徒達はと言うと……

全員、鼻血を拭いて倒れ付した。

「あっははははははははははっ!!! こりゃ傑作だなぁ、御門よっ!!」

玲を指差しながら、大笑いする緋痲。

「うっせ緋痲ッ!!」

そんな緋痲に、顔を真っ赤にしながら叫ぶ玲。

「あーおかし……って、後残ってんの私だけか」

FCの生徒達が全員鼻血を拭いて倒れ付しているので、現在は緋痲しか生き残りは居ない。

「ねぇひつぎ、剣って星奪り以外で抜刀したら規定用途外の抜刀になるんだよね?」

「えぇ、その通りです」

りんご飴を食べながら、ひつぎは緋痲の問いに答える。

「なら、抜かなきゃいいんだろ」

ニヤッと笑い、緋痲は倒れているFCの剣待生から剣を取る。

「さぁ掛かって来い剣待生諸君……特別にお姉様が指導してやろうぞ」

二本の剣を抜刀せずに、鞘に納まったまま構える緋痲。

「お姉様、それはいくらなんでも反則なのでは?」

「そうかな? だってそっちにはBランカーのクロ助とあやに順ちゃんの2組、クロ助の友達のCランカーも2組。

Sランカーの格付け第二位の御門と祈に第三位の梦……こんだけ相手だったら剣ぐらい使わなきゃ勝てないだろ」

梦の言葉に、緋痲は苦笑しながら言い返す。

「と言うわけだ、掛かって来たまえ少女たち」

その言葉に、まず桃香と五十鈴が仕掛ける。

五十鈴が呪い?を放ち、それと同時に桃香が距離を詰めようとするが……

「遅いよぉっ」

五十鈴の呪い?が命中する前に、緋痲は桃香目掛けて走り出し、緋痲の剣が桃香の星を落とす

そして、そのまま五十鈴目掛けてトップスピードのまま駆け抜け、五十鈴の星をも落とす。

「まずは、二人っと」

そのままの状態で、緋痲は数回地面をつま先でたたき……一瞬にして乙葉と未知の前まで移動する。

二人は驚きで反応が遅れ……その隙を、緋痲は見逃すはずもない。

交差した時には二人の星も落ちていた。

「あと六個かぁ……全員纏めて掛かって来いっ!! とか言えたらかっこいいんだけど、そんな事したら瞬殺されるのは目に見えてるしなぁ……」

笑いながら、緋痲は梦たちを見る。

「無道さん、無礼を承知でお願いします……お姉様の気を一瞬だけでも逸らしてください」

小声で、梦は綾那にそう伝える。

「今のお姉様の集中力は凄まじいものがあります……だから」

「……わかった」

綾那はそう言い返し、おたまを構える。

「行くぞ、クロ!! 順!!」

綾那の叫びと共に、はやてと順も同時に駆け出す。

「良いネェ、この肌を突き刺す感じ……久しく忘れてたよ」

言葉と同時に、緋痲の姿が……消え去った。

誰の目からも、緋痲の姿が消え去る。

その場に居たもの全てが、一瞬呆気に取られている。

「あちゃぁ、まだついてこれないか」

緋痲の声と同時に、四つの星のブザーが鳴り響いた。

はやて、綾那、順、梦の星が落ちていたのだ。

「結構やばいと思って使ったんだけど、もしかして見えなかった?」

声のしたほうに、全員が目線を動かす。

梦のちょうど後ろに、緋痲は立っていた。

ゆうに56メートルはありそうな距離を、一瞬にして移動した事になる。

「お、姉様…今の、は……?」

呆然とした状態で、梦が緋痲に尋ねる。

「今のは虚空瞬動っていう移動術の一つ……最近エヴァと特訓して使えるようにしたんだけど、まだまだだなぁ」

「あれで、まだまだ……ですか?」

緋痲の答えに、梦は驚く。

全然、動作すら見えなかったと言うのに……まだ完成していない。

そのことに、梦は戦慄を感じざるを得なかった。

「にしても、疲れたなぁ……」

玲達を横目で見ながら、緋痲は呟く。

「なぁクロ助、これで私が勝ったらクロ助退学なんだよな?」

「そうなんだよ〜〜」

緋痲の問いに、泣きながらはやては答え緋痲に抱きつく。

「なら、もういっか」

そう言って、緋痲は自分で自分の星を叩く。

甲高いブザー音が、鳴り響く。

「これではやて達の勝ちだよな、ひつぎ?」

皆が驚きの視線を緋痲に向ける中、緋痲はひつぎに尋ねる。

「…そうね、この勝負は黒鉄さん達の勝ちよ」

ひつぎの言葉に、はやて達が歓喜の声を上げる。

「はぁ、疲れた」

持っていた剣をFCの生徒に投げ渡し、緋痲は伸びをする。

「ひめりんひめりんっ!! 今さっきのって私にも出来るかなっ!!?」

緋痲の足元に抱きついていたはやてが、緋痲に尋ねる。

「今のままじゃちょっと無理かな。 もちっと鍛えてからなら、私が教えてあげるよ」

「ホントッ!!? ひめりんだいすきーーっ!!」

「はっははは、浮気はいかんぞぉクロ助」

まるで漫才のようなやり取りをするはやてと緋痲。

こうして、天地学園の学園祭一日目は幕を閉じた。

 

ちなみに、この時の礼として緋痲が綾那のクラスの手伝いを言い出し。

それにつられるように梦も同じように綾那のクラスのメイド縁日を手伝った。

緋痲と梦のメイド姿が受けたのか、売り上げが凄まじくなった事を追記しておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あとがき

 

 

はやて×ブレードの7巻を読んで思いついた短編です、はい。

フィーア「なんていうか、緋痲強すぎじゃない?」

一様、エヴァとかとも知り合いでたまに訓練しているって設定だから。

フィーア「また変な設定つけたして、知らないわよ批判されても」

そこが怖い所だけど、まぁ今なのもいいかなってことでお見逃しを。

フィーア「それにしても、メイド縁日って……」

なんでも、出展の7割はメイド〜らしいよ、この学園祭。

フィーア「浩さんが聞いたらお姉様の制止を振り切ってでも行きそうね」

その後どんなお仕置きがあっても、浩さんは素晴らしい良い笑顔で受けるさ……たぶん。

フィーア「……想像に難くないわね」

でも、たまには見逃してあげても、いいと思うんだけど……

フィーア「SSを書けばお姉様も私も怒らないわよ」

絶対嘘だ(ボソッ)

フィーア「何か言ったかしら?」

なっ、なんでも……

フィーア「ではでは〜〜〜」





メイド〜、メイド〜。帯刀のお陰だよね、うんうん。
美姫 「既に6巻の時点で7巻を待ちわびていたバカだものね」
満足、満足?
美姫 「いや、私に聞かれても」
うぅぅ。よし、メイド縁日行こう!
美姫 「いやいやいや」
止めるな〜。
美姫 「止めるに決まっているでしょうが!」
ぶべらっ! 俺は行かないといけないんだ!
美姫 「いつになくタフじゃない!」
メイドが俺を、俺を呼んでいるぅぅ。
美姫 「いや、それ幻聴だから。って人の話を聞きなさい!」
ぐげらばっ! なんのこれしき!
美姫 「って、本当にしつこい!」
がばぇっ! それでも!
美姫 「……ご主人様、私よりも他のメイドの方が良いんですね」
いやいや、そんな事はないよ〜。
それでも、どうしても行かないといけない時があるんだよ。
そう、そこにメイドがいるから!
美姫 「シクシク」
あ、いや、だからね。
美姫 「隙あり!」
がっ! ……メイドの一撃で冥土行きか。
これもまた運命……。
美姫 「嫌な運命よね、それって。とりあえず、このバカは監禁しておくとして…。
     今回も楽しい作品をありがとうね〜。それじゃあ、また〜」



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