つよきす×とらいあんぐるハート3
『キスとハートの協奏曲』









 恭也とレオ









 あれは、乙女さん?
 誰か一人の男性を追っかけてるようだけど、どうかしたんだろうか?
 その目先に居た人が、高町恭也先輩
 ある意味で有名な先輩で、赤星先輩と並ぶ美男として肩を並べてる人なのだけど
 ま、まさか!! 乙女さんが告白?
 ってそんな風には見えないな……うん

「高町恭也、勝負だ!」
「いや、だから、お断りしたいんだが」

 ええっ!! 乙女さんって言えば、その辺のチンピラを片腕でぶちのめし病院送りにするような人だぞ
 しかもむちゃくちゃ厳しいし。そんな人が勝負を吹っかける相手が居るとは?
 しかも、それが高町先輩!!?
 スバルたちにも知らせておこうっと

「問答無用ーーーーーー!!」

 うわっ、乙女さん、鬼だ……しかも、踏み込み速度が本気だ
 俺たちが最初吹っ飛ばされたときと似たような感じがする
 高町先輩、南無南無
 だが、目の前の光景は俺の予想を裏切った
 乙女さんがペタンとしりもちをついてる

「だから、断ってるだろうが。いい加減諦めろ」
「むぅぅぅぅ」

 乙女さんを一蹴? しかも、余裕で? というか、今何したんですか?
 さっきの行いも多分乙女さんは本気だったはずだ
 それなのに余裕があったように思える
 というか、むちゃくちゃかっこいい人だ。しかも、ふっと笑顔になると

「ま、最初の踏み込みは良かったが読みがまだまだ甘い。一直線すぎだ
 平蔵にもっと教えてもらうんだな」
「ぐっ」
「それと、お前の知り合いか?」

 俺を指差して言う高町先輩。気づいてたんですか!?
 というか、距離にして数十メートルを気づきますか?

「うあぁぁぁぁ〜〜〜!! れ、レオ、何時の間に!?」

 焦ってる乙女さんは、こちらへと詰め寄ってきた

「いや、その、何か乙女さんが追っかけてるようだから、何かあったのかなって」
「ち、違うぞ。そのな、さっきのは」

 負けず嫌いが災いしてか、乙女さんは固まって呻いている
 高町先輩は、こちらを見て頭を下げる

「確か、対馬レオさんだったか?」
「あ、はい」
「噂はかねがね……」
「いえ、こちらこそ」

 って、噂ってどんな噂ですか?

「ちなみに悪い噂じゃないぞ。副会長になったっていう写真が貼られてたから知ってるだけだ」

 そういえば、撮られてた記憶がある
 しかし、有名になりたくないのになってしまった気分だ

「なるほど。それなら分かります。乙女さんとは何かあったんですか? 襲われてるようでしたけど」
「なんでもない。鉄さんが用事で声をかけていただけだ」

 嘘だ。先ほどの様子から考えてもそんな風には思えなかった
 それに、少し考えたら誰だってわかることだ

「乙女さん?」
「気にしないでくれ。私の個人的なことなんだ。そのまだ言えない」

 乙女さんにそれほどまでに言わしめる相手か
 姫とかともなんか対等そう……あまり一緒に居るというイメージは無いけど
 姫は敵も多いからな
 でも、高町先輩もどちらかと言えば孤高の存在
 スバルや赤星先輩とはまた違った一面を持つし、非公認のファンクラブも設立されてる
 ただ、うちの美男3人はまったく気にしてないようだけど

「でも」
「俺がクラスメートでノートを借りてただけだから」
「それなりに前から見てましたし、何をしていたかは分かりませんけど
 乙女さんが襲い掛かったとかなら、生徒会の責任にも」
「気にしなくて良い……生徒会の人たちの責任じゃないから」

 高町先輩はそういって、颯爽と歩いていく。あれで翠屋の店員としても一流だし
 飲み物は頂いたことがあるが、むちゃくちゃ美味い
 そこらの缶ジュースなんぞ飲めなくなるほどだ
 その人気も高いのだけど

「れ、レオ、何時から見ていたんだ?」
「『勝負だ』って言ってるところからかな」
「まぁ、私にとって、あの人はちょっとした壁みたいなものなんだ」
「そうなの?」
「まぁ、本当にちょっとしたな」

 乙女さんは少しつらそうな顔をして、更に一言足した

「私のライバルみたいなものだよ」
「じゃあ、高町先輩、館長の名前を出していたようですけど」
「知り合いらしい。私も詳しくは聞いたことが無い……小さな頃から恭也とは知り合いらしい」
「乙女さんとも?」
「まぁ、な」

 凄く微妙な物言いだ。でも、何かあるんだろうな
 ミステリアスとも取れる。多分スバルに聞いても同じ答えなんだろう
 しかし、なんだか、不思議だが乙女さんを軽くあしらえる人なんて早々居ない
 武力においては間違いなくこの学園の長だと思っていた人にも弱点がある
 ちょっとお得な気分だ





 こうして、俺と高町先輩は知り合った。スバルとは違う意味での尊敬をこめる
 高町先輩と言える……その後、俺は翠屋でのフカヒレとのやり取りや、高町先輩が家族思いであることを知り
 更に憧れの念を抱くようになった。たまに武道に関しても聞くと丁寧に答えてくれるし
 本当に良い人だ






 おわり







 あとがき
 レオ、恭也と出会うと恭也に憧れの念を抱くをストーリー化しましたw
 元々話しのネタになるなぁとお互いに話した結果、自分書いて良いなどとアインさんを押し切り
 書かせてもらいましたwいや、うん、ね。悪い子みたいな感覚です
 レオが男気恭也を憧れになんて話ですが、遊び人はそれもまた良しだと思ってます
 それじゃ、これで……それでは〜ノシ
 男の友情は良いなぁと思うが、一昔前の友情がって付きますね……漫画やアニメの見すぎかなぁ(笑



あ、あはははは。
美姫 「謝れ! 早く謝りなさい!」
う、うぅぅすみません! タイトルを見て、姫の妄想日記の続きかと思ってしまいました!
美姫 「全く、この馬鹿は」
いや、前作二つの後だっただけに……。
美姫 「実際は恭也とレオの初対面なのね」
みたいだな。ふむふむ、恭也は乙女よりも強いみたいだな。
美姫 「レオと面識が出来た事で、自ずと対馬ファミリーとも交流が出来るわね」
これからどんな話が出てくるのか。
美姫 「次が誰の番なのか」
次回も待ってます。



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