結界とは、世界に対して自己の領域を提示するものである。
 他者に対して線を引き、そこより内側に踏み入られることを拒む。結界という魔法は、そんな誰もがしている行為の延長線上に位置する。
 精神、心の壁とでも言うべきものを魔力を用いて構成することで、魔法的に術式による制御をある程度可能にしたのが魔法使いが使用する結界だ。
 詠唱によって任意に展開が可能であり、また術者の精神によって状態を大きく左右されるのもこの特性故である。
 この欠点を補ったのが固定型もしくは設置型と呼ばれるタイプのもので、結界に持たせる性質を予め術式に織り込むことで発動から消失までの間、一定の状態を保つことが出来るようになっている。
 術式を最初に固定するため、状況に応じて結界の性質を変更させられるという本来の利点こそ失われるものの、こちらは一度発動させてしまえば後は放置することも出来るのでその点が有利に働くこともあるだろう。
 主に前者は戦闘時に敵からの攻撃を防ぐため、後者は町等の拠点を魔物の襲撃から守るために使われる。このあたりは何処の世界でも同じらしく、ミリィの家に張られていたのも設置型だった。
「こっちだよ」
 そう言ってミリィが案内したのはこの家の地下。ログハウス調の地上部分とは異なり、直方体の石材を積んで作られたそこはしっとりとした冷たい空気に満たされていた。
 壁際に並べられた樽の中身は果実酒だろうか。ほのかに香る甘い匂いに、わたしの視線はついそちらに向いてしまう。
 午前中に採集した果実もそのまま食べるには聊か量が多かったようだし、きっと、あれらのうちの幾らかはお酒にしてここで寝かせることになるのだろう。
「ユリエル様。今は有事です。嗜好品にうつつを抜かされていては困りますわ」
 思わず酒樽を凝視してしまっていたわたしに、一緒についてきていたディーネちゃんが窘めるようにそう言った。
 常に冷静でいようと心掛けているせいか、彼女には少々神経質なところがある。
 透明感のある水色の長髪とやや切れ長のマリンブルーの瞳が素敵な美人さんなのだけど、それも眉を顰めて睨んでいては突付き難さのほうが際立ってしまっていた。
「もったいない」
「そんなことをおっしゃられてもダメなものはダメです。そもそも、あなたはまだ未成年でいらっしゃいますでしょう」
「お酒のことじゃないわ。もちろん、そっちは後でミリィに掛け合ってみるつもりだけど。それよりも今はディーネちゃん、あなたのことよ」
「は、はぁ、わたくしがどうかしましたか?」
「ええ、ディーネちゃんはもっと笑ったほうが良いわ。そんなに顔を顰めてばかりいたら、せっかくの美人が台無しよ」
 そう言って、わたしの肩の上に腰掛けているディーネちゃんの頬を指で突付いてやると、彼女は顔を真っ赤にして黙ってしまった。
 下手に反論すると余計に恥ずかしくなるのは経験済みだから、あえて沈黙しているのだろうけれど、わたしにしてみればこの表情だけでもそれなりに満足だったりする。
 彼女の淑女然とした整った美貌は見る人にきつい印象を与えがちだけど、こういう仕草はかわいいと思う。況してや今の姿は1/6だ。
 さて、少し真剣になるとしましょうか。
 魔除けの聖水による簡易結界があるとはいえ、いつまた魔物が襲ってこないとも限らないのだ。
「あちゃぁ、やっぱり壊れちゃってるよ」
 地下室の中央あたりの床をペンライトのようなもので照らしながら調べていたミリィが、参ったなというふうにそう声を上げる。
 わたしも横に並んで彼女の手元を覗いてみると、幾何学模様の敷き詰められた床の一部が内側から爆ぜたように崩れてしまっていた。
 一時的な過負荷に術式が耐え切れなかったのだろう。今は非常用の予備術式に切り替わっているらしく、結界自体は辛うじて維持されているようだけど、その構成は酷く不安定で、強度も著しく低下してしまっているのが見て取れた。
「まあ、術式に魔力を供給するための触媒も大分古くなってたし、面倒だからって簡易メンテナンスもしばらくサボってたから自業自得ではあるんだけどね」
 嘆息しながらそう言って立ち上がると、ミリィはわたしたちを促して地上へと戻った。
 欠けてしまった術式を直せないかと苦心していた彼女だけど、どうにも手持ちの知識や技術では上手くいかないようだ。
 わたしの魔法で解析しようにも、結界自体が相当古いものらしく、完全に理解するには数日から数週間単位で時間を掛けなければならなくなりそうだった。
 結局、その場では応急処置に留まることとなった。
 ミリィが痛んでいた触媒を代わりのものと交換し、わたしに出来たことと言えば、術式に供給されているこの場の魔力流を整えてやるくらいのものだ。
「とりあえず、うちにあったもので使えそうなものを代わりの触媒として置いてみたけど、効果はイマイチだね」
「直径二十メートルのドーム結界を張り続けるのに、触媒があんな小さなミスリル一個じゃ全然足りないわよ」
「増幅の術式と組み合わせても元の半分以下だもんねぇ」
 二人してソファに身を沈めながら深く嘆息する。今朝は強固過ぎると感じた結界も、なるほど先のような魔物が襲って来るのなら必要になるわけだ。
 そして、今はその守りもない。しばらくは冒険者用に市販されている簡易設置型結界で凌げば良いとミリィは言うけれど、仮にも結界を張れるマジックアイテムが安価なはずはないのだ。
 それに、ずっと家から出ないというわけにもいかない。ミリィには稼業があるだろうし、わたしも自分の世界に帰る方法を探すためには各地を回ることになるだろうから。
「こうなったらもう、一から新しく結界を作るしかないかしら」
「でも、それってものすごく大変なんじゃ。うちにはろくな触媒もないし、必要になる魔力だって……」
「背に腹は変えられないわ。魔力のほうは大気中から取り込む方式を採用すれば何とかなるし、触媒のほうも幾つかの素材を掛け合わせて錬金すれば大丈夫でしょう」
 心配してくれるミリィに、わたしは努めて明るい調子でそう言うと、休憩中はそれぞれ好きにさせていた分霊たちを呼び集めた。
 気持ちは嬉しいし、大変なのも確かだけど、これからのことを考えればこれは必要なことだ。
 旅をするにしても、帰る場所があるというのはとても大きな意味を持つ。そこに思い出があるのなら、尚更失うかもしれない可能性は減らしておきたかった。
「ミリィにとっては自分の家だし、それに、その、もしかしたら、わたしたちの家になるかもしれないわけだから、セキュリティは今から万全にしておかないといけないわ」
 わたしが頬を染めながらそう言うと、無理をすることに渋っていたミリィも表情を綻ばせながら頷いてくれた。
「まったく、見せ付けてくださいますわ」
「エル姉、あたしたちのこと、忘れちゃってるんじゃないのかな」
「まあ、マスターのあんな顔なんて滅多に見られないんだし、良いんじゃないの」
 腰に手を当てながら呆れたように溜息を漏らすディーネちゃんに、シルフちゃんが頬を膨らませて同意する。リータちゃんはフォローのつもりなのかもしれないけれど、そういうことを言われると余計に顔が熱くなってしまう。
「お二人の愛の巣を守るために、私たちも頑張らないといけませんね」
 そして、ノームお姉さん。そんなにこにこしながら恥ずかしいことを言わないで。いや、間違ってはいないのかもしれないけど。
「とにかく、いつまた魔物が来るかも分からないんだし、早速始めるわよ」
 恥ずかしさをごまかすように少し大きめの声でそう言うと、わたしたちはミリィの許可を得て家捜しを開始した。まずは触媒を錬金するための材料集めからだ。
 ミリィはそう大したものなんてないと言うけれど、こういうのは何かわくわくする。子供っぽいところのあるシルフちゃんは特にそうらしく、一番にリビングを飛び出して行った。
 その後をリータちゃんが慌てて追いかけ、そんな二人にディーネちゃんは呆れたように、ノームお姉さんは微笑ましそうにしながらそれぞれの担当場所へと散っていく。こういう時、人手になってくれる分霊は本当に助かるわ。
「大丈夫かな」
 何か無駄に引っ掻き回されそうな予感でもしたのか、ミリィが冷や汗を浮かべてぽつりとそう漏らす。
「ちゃんと言い聞かせてあるわ。悪戯したら晩ご飯抜きにするってね」
「そ、そうなんだ」
「ほら、わたしたちも行きましょ」
 何事かと見上げてきていたアルちゃんの頭を一撫ですると、わたしはそう言ってミリィを促した。
 まあ、捜索と言ってもそんなに広い家じゃないし、ミリィの言った通りになる可能性も低くはないだろう。
 ――そう、この時は思っていたのだけど……。

  堕天使ユリエルの異世界奮闘記
  第6章 結界に必要なものは?

 さて、家捜しするならまずはベッドの下からだろう。
 秘蔵の物を仕舞っておくのは昔からそこだと相場が決まっているものだと兄も言っていたし、何かあるならここが確立が高いはず。
 そんなわけで、真っ先に寝室へと向かおうとしたわたしをミリィが慌てて止めに入った。
 いわく、ベッドの下にお宝を隠すのは男の人だけで、それも相場ですぐに見つけられてしまうため、最近では逆に囮や罠を仕掛けてあることのほうが多いのだとか。
 彼女の慌て様はどうにもそれだけじゃないようにも思えるのだけど、とりあえずわたしや分霊たちが罠に掛からないよう注意してくれたということで納得しておくことにした。
 まあ、わたしも半分は冗談だったし、慌てるミリィもかわいかったので、今回はこれでよしとしよう。
 ちなみに、寝室には他にクローゼットや机もあるのだけど、ミリィは自分で身に着けるアクセサリーの類はほとんど持っていないと言うので、あえてそこを探そうとはしなかった。
 心なしかホッとしている様子の彼女を尻目に、家捜しを続けるわたしたち。
 とりあえず、魔力の通りの良さそうな素材ということで、探すのは純度の高い貴金属か、それに類する物を含んだ物品だ。
 とはいえ、調理器具や水道管等を素材として使ってしまうわけにもいかず、ミリィのダンジョン探索用の装備にもあまり余裕はないとのこと。
 結局、秘蔵の宝物の中から幾つか見繕うということになり、最後にミリィに案内されたのは、結界の魔法陣が設置されていたのとはまた別の地下室だった。
 同じような石造りの空間で、広さは十畳程はあるだろうか。酒樽があった壁際には大きな宝箱が並べて置かれており、いかにもといった雰囲気を醸し出している。
 壁や床には注意深く触れなければ分からない程度の凹凸が縦横無尽に走り、魔力に反応して石材の強度と魔力耐性を高める効果が賦与されていた。
「あ、手前の宝箱二つはミミックだからね。食べられたくなかったら、開けちゃダメだよ」
 目を輝かせながら宝箱へと突貫しようとしたシルフちゃんに、ミリィがさらりと恐ろしいことを言ってくれる。勢い込んでその宝箱の縁に手を掛けていた彼女は、冷や汗を浮かべるとすごすごと戻ってきた。
「今の稼業を始めたばかりの頃にね。気づかずに持って帰ってきちゃったんだ」
 何でそんな魔物がダンジョンでもない個人の家の地下室にいるのか疑問に思っていると、ミリィが奥のほうから袋を引っ張り出しながら教えてくれた。
「しょうがないでしょ。その頃はあたしもその子たちもまだ小さかったし、初の獲物で思い入れもあったから手放せなかったんだよ」
「まあ、気持ちは分からなくもないけれど、でも、大丈夫なの?」
「盗難防止の役に立ってくれることもあるし、定期的に魔力と食事をあげてるからこっちから悪さしない限りは無害だよ」
 あっけらかんとそう言うミリィに、わたしは思わずしげしげとその宝箱を見つめた。見つめられたミミックは居心地の悪さでも感じたのか、鍵穴の両側を少しだけ赤くしている。何というか、シュールだ。
「さて、とりあえずは宝石類だったね。この袋だったかな。よいしょっと」
 そう言って、ミリィは引っ張り出してきた布製の袋をひっくり返した。途端に逆さまにされた袋から色取り取りの宝石や腕輪等の宝飾品があふれ出す。
 何とも乱暴な扱いに、わたしは思わず眉を顰めて注意しようとしたのだけど、それらは何故か床にぶつかる前に空中で静止してしまった。
 そのままミリィの手にした袋の周りを漂い出した宝石たちに、わたしが呆気に取られていると、今度はその袋がもぞもぞと動き出した。
「驚いたでしょ。踊る宝石って言って、こんな顔だけど、結構知能の高いモンスターなんだよ」
「よろ……しく……」
 布袋こと、踊る宝石はミリィの手から抜け出してくるりと縦回転すると、何処となくいやらしくも見える緩み顔をこちらに見せながらそう言って挨拶してきた。
「こいつは集めた宝石を魔力で操って遊ぶ習性があるんだ。それで、操られてる宝石はその間はこいつの一部になるから絶対に持ち出せなくなるってわけ」
 偶に気に入ったものがあると手放してくれなくなったりするけどね。そう言ってミリィは笑うが、なるほど魔物の習性を利用した上手いセキュリティだ。
「この踊る宝石も昔のミリィの戦利品だったりするのかしら」
「あー、うん、まあね。見習いだった頃はとりあえず好きなのを取って来させられて、危険を身体で覚えさせられてたからさ」
「宝石に目が眩んで魔物だと気づかなかったわけね」
 あははと乾いた笑みを浮かべるミリィに、わたしは少しだけ白い目を向けると、緩んだ口元を隠すように溜息を吐いた。
 まあ、若気の至りというか、初心の頃の失敗の一つや二つは誰にでもあることだ。わたしも人のことは言えないし、わたわたと弁解するミリィの姿は見ていて微笑ましかった。
 さて、触媒とはある特定の反応を促進するものであり、魔力関連のそれとしては宝石等の鉱物が特に適しているというのは、魔法に携わるものたちの間では常識だ。
 長い年月を経た宝石はそれ自体が魔力を溜め込んでいることも珍しくなく、それぞれが属する要素を明らかにしていることもあって、錬金の素材としても優秀である。
 ただ、今回はその汎用性の高さが逆にわたしの頭を悩ませることとなる。一口に触媒と言ってもその形質は様々で、まずはどのような形に仕上げるかの方向性を決めなければ始められないのだ。
「ルビーにサファイア、エメラルド……。それに、これは黒水晶ね。凄いわ。これ一つ売っただけで数年は遊んで暮らせるんじゃないかしら」
 目の前を漂う宝石を一つ一つ解析しては、その純度の高さに驚かされる。粒こそ小さいものの、自然界で採掘可能なものとしてはどれも最高級品と言って差し支えなかった。
「まあ、この純度になると逆に高すぎて、王族か一部の大貴族くらいにしか買い手がつかなくなっちゃうんだけどね。後、魔法使いとか」
 わたしの漏らした感想に、実際に換金しようとした時のことでも思い出したのか、ミリィは苦笑しながらそう言うと、魔力を帯びて淡く発光している宝石の一つを手に取った。
 おそらく、踊る宝石という魔物の持つ魔力に長期間曝されたことで分子結合が強化され、不純物が排出されたことでこの純度まで高められたのだろう。おかげで魔法の触媒としては、これ以上ないほど優秀になっている。
 ただ、これらは錬金の素材としては使えない。物質としての完成度が高すぎて、他と掛け合わせても却って劣化してしまうだろうからだ。
 では、単一の触媒としてはどうかと言えば、それもダメだ。短期間の使用にはどれか一つでも十分耐えられるだろうけど、触媒自体の劣化速度を考えるとどうしても質量が足りなかった。
 とりあえず、他に使えそうな物はないか辺りを見渡してみると、シルフちゃんが宝石を取ろうとして頭から踊る宝石の袋の中に突っ込んでいた。
「武器や防具の類はあまり置いてないのね」
 抜け出そうとしてじたばたともがいているシルフちゃんはとりあえずそのままに、ざっと見回しての感想を口にする。いや、見たところ無害そうだし、反省させる意味も込めてのことだ。
「あたしはスピード重視だから、嵩張るのはすぐに換金しちゃうんだ。気に入ったので使わないのは町のほうにある協会の貸し金庫のほうに置いてるしね」
「じゃあ、ここにはどういったものがあるのかしら」
「うーん、まあ、ユリエルになら良いかな」
 少し考えるような素振りを見せてから頷くと、ミリィは奥のほうから一振りの剣を持ってきた。
「抜いちゃダメだよ」
 そう言って手渡されたのは、銀糸で細工の施された鞘に納められたやや細身の剣だった。柄は天井から逆さまにぶら下がっているコウモリを模ったもので、目の部分が怪しい光を放っている。
「吸血剣ドラキュリーナ。攻撃した相手の血を吸って切れ味を増す魔剣だよ」
 剣の持つ禍々しい雰囲気に思わず息を呑んだわたしに、ミリィがそう言って正体を教えてくれた。
「ここにあるのは、呪われてたり、そうじゃなくてもいわくつきだったりで世に出せないようなアイテム。本当は教会で解呪してもらわないといけないんだけど、そうすると大抵のものは壊れちゃうから」
「造られたものに罪はないって言いたいのね。でも、そこに蓄積された負の概念は同質のよくないものを呼び寄せるわ」
「うん。だから、この地下室にはそういうのを封じるような仕掛けもしてあるんだ」
 なるほど。そのための魔法陣でもあるわけだ。
「でも、やっぱり呪われた品物を溜め込むのは感心しないわ。わたしなら、壊さずに解呪出来るはずだから、処理させてもらっても良いかしら」
 物を大切にするのは良いことだけど、それで不幸になったのでは本末転倒というもの。幸い、この吸血剣程度のものなら、わたしの側に置いておくだけで数分もすれば勝手に浄化されてくれる。
 堕落しようともこの身は天使なのだ。それに呪い化する程の概念を蓄積出来る物なら、きっと触媒としても優秀だろう。剣や鎧ほどの質量にもなれば、そこに置いておくだけでも十分だ。
 ――鎧……。
 はて、そんなものあっただろうか。
 壊さずに解呪出来るというわたしの言葉に、喜び勇んで頷くミリィのその背後。両刃の戦斧を携えた静養甲冑がその手にした得物を振り上げた体勢で佇んでいた。

  * * * 続く * * *



  〜〜〜 オリジナル人物紹介 〜〜〜
 ・名前 : ウンディーネ
 ・愛称 : ディーネ
 ・性別 : 女性
 ・解説 : ユリエルが魔法運用の効率化を図るために生み出した四人の分霊のうちの一人で、主に水属性の魔法を担当する。
  透明感のある水色の髪を腰のあたりまで伸ばし、やや切れ長の目にマリンブルーの瞳を持つ知的美人。冷静沈着を心掛けるあまり、少々神経質になりがちなところがある。
  努力家だが、力が入りすぎているためかその努力が空回りして失敗することも多い。同じ熱変化系のイフリータのことを一方的にライバル視しており、割と器用に何でもこなす彼女を羨ましく思っている。
  〜〜〜 * * * * * 〜〜〜

 今回は完全な新規書き下ろしのため、これまでよりも時間が掛かってしまったことをまずはお詫びいたします。
 作者です。
 ・結界について。
 本作では城や町に魔物が侵入してこないようにしているのが設置型、
 移動中に魔物との遭遇率を下げるものが携帯型という分類です。
 ドラクエ原作ではトヘロスや聖水が後者に該当するでしょう。
 ミミックについて。
 登場当初は設置型のトラップモンスターだったミミックですが、ドラクエ6以降は普通にフィールドマップでも遭遇することがあります。
 そのため、宝箱に魔力を込めて魔物にする(最初からあの大きさ)のではなく、
 カタツムリのようにああいう生き物(宝箱も身体の一部)なのではないかと考え、本作ではそのような扱いとしています。
 魔物の生態に関しては原作でも詳しく描写されていないため、ここではそういうものなのだと思っていただければ助かります。



新エピソードだな。
美姫 「結界に関する説明などね」
まあ、それだけじゃないけれど。
美姫 「この鎧が結構怪しいわね」
だよな。うーん、何かが起こってしまうのか。
美姫 「次回も待っていますね」
待ってます。



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