『フェイトにメイド服を着せてみよう(邪笑』
前回の続きです。まぁ、フェイトの出番が少ないかも(ぇ
いえ、出ますよ。出るけど、その純粋に出番が少ないだけです。ごめんなさい
「お兄ちゃん」
「いや、だから、お前は俺の異次元な妹にあたるんだろ?」
「そうだけど、ほら、はやてちゃんたちとも来たんだよ」
楽しそうに言うなのは。はやてたちとは、ヴォルケンリッターたちも含まれる
「失礼します」などと言って入ってくる面々
「いらっしゃい」
「あれ? フェイトちゃんは? 先に帰ったしてっきりこっちに着てると思ったんだけど」
花束とかを花瓶に生けるために出て行くシャマル
シグナムたちは恭也が大丈夫そうだって事を見届けると
何か色々とある本や雑誌などを見ている。『盆栽』の雑誌とか剣客などと書かれてる小説
「これ、恭也のか?」
「ああ。ヴィータも読むのか?」
「いや、近所に住むおじいちゃんがすきなんだ」
恭也は納得して、盆栽の雑誌を見ているヴィータを見る
「どっか、おじいちゃんくさいなぁ」
「まぁ、始めたのが小学生の高学年くらいからだな」
「でも、この手の本どうやって持ってきたんや?」
「ああ。これは、俺の部屋にあるものなんだ。フェイトさんに頼んだらすぐ持ってきてくれた」
「あ〜、なるほど」
はやては何か納得顔で、ヴィータが見ている雑誌を横から覗き込む
しばらくしてシャマルたちも戻ってきて、シャマル、シグナムとはやては三人でなのはを見ている
なのははなのはで、恭也のベットの横で恭也をじーっと見ている
「で、なのはよ」
「ん、何?」
「どうして、俺を見ている?」
「え!? だって、お兄ちゃんがこの頃はすでに忍お姉ちゃんと一緒だったし」
「忍って月村忍か?」
「うん」
恭也は愕然となった。此処の俺はあれと付き合ってるのか!?
そんな思いがあるのか、どこか呆然としている
「あの、どうかしたのですか?」
「あ、アリサちゃん、すずかちゃんも」
挨拶をして入ってくる人たちに恭也も軽く頭を下げる
「すずかさんは、月村の関係者って事は」
「はい。恭也さんが私の義兄さんになるのも近いかと」
「忍って此処では他人に迷惑かける機械を作ったりしてるわけじゃないのか?」
「え? お姉ちゃんそういうのは作ってませんよ」
驚いた顔をする恭也に、周囲が何事って顔をして見ている。なのはも勿論その一人
こちらの恭也は表情が少ないから尚更だ
「俺の世界の忍にも分からせてやりたいな」
「何かやらかしてるの?」
「まぁ、気にしないことだ」
恭也の言葉に一同頷く。それほどまでに恭也の変化に驚いたのだが
なのははそんな恭也を嬉しそうに見ている
そういえば、こういうのなかったなぁなどと思いながら
兄の入院など見たことが無いから尚更だ
「そういえば、恭也さん」
「ん? どうした?」
「えっとですね、恭也さんは私とアリサを見たとき、純粋に驚いてるようでしたけど」
「ああ。そういうことか。俺の世界ではすずかやアリサのことは知らないんだ」
「知らないって?」
「会ったことが無い」
「そういうことですね?」
シグナムとシャマルの言葉に頷く
「本人も言ってたと思うが、違うんだそうだ」
「そうですか」
「そういえば、なのはちゃんはどうなのですか?」
「育ち方が違うんだろうな。うちの妹と比べるのは失礼だと思うぞ」
すずかの言葉にちょっと言ったが、すぐに付け足す
恭也はこういう部分では嘘はつかない。
だが、それがどうか分からないのだ
「まぁ、今のなのはも大分楽しいがな」
「なんか、凄いけなされたようなほめられたような」
「あはは。そういえば恭也さん」
「ん、はやてどうかしたのか?」
「フェイトちゃんって毎日きてるやんな?」
「ああ」
「何か思うこととかないん?」
「思うことというか、何時も感謝してるぞ。俺は今動いたらいけないからな。色々話してくれたり
時間が空いたら来てくれて、助かってもいるしな」
「いや、そうやなくて」
はやて、上手くいえなかったことを踏まえつつ
「じゃあ、フェイトちゃんのことどう思ってる?」
「好きだぞ」
「ほんまっ!!」
凄い楽しそうなはやて
だが、忘れてはいけない、高町恭也は世界が違うとここまで違う者へとなりうるのだと
「俺のことを大切に思ってくれてるしな。当たり前だろう」
瞬間的に、周囲の空気が固まった
あれだけ一生懸命にアプローチしても、一ミリも届いてない現実
というよりも、気づけ!!
シャマルも苦笑いだが、シグナムに至っては恭也を見ない
「あの、にぎやかだけど、誰か着てるの?」
フェイト登場。だが、その格好は、白い服だった
普段から黒い服が多いフェイトだが、そのときは白かった。一気に真っ赤になる
呼吸を吸い、フェイトはすぐさま逃げようとした
だが、シャマル魔法を使用。旅の扉でフェイトを捕まえる
なのは、アリサ、はやて、すずかの四人はフェイトを押さえ込み
「フェイトちゃん、何でナースの格好なのかなぁ?」
「私も教えて欲しいわ」
なのはとアリサの二人が詰め寄る。はやてとすずかはのんびりと見ている
シャマル、シグナム、ヴィータは抑えるのを代わる
「そのね、大した理由じゃないのだけど、義母さんが新鮮さも重要よって」
「リンディさん、娘に何を教えてるんだか」
恭也がさらりと言った一言に、周りは沈黙
『恭也さんに好かれるようにの努力なんだけど』だが、一切気づいてない
頬といい、見える肌の部分が全て赤くなっているフェイトに恭也は一言
「似合ってると思うぞ。まぁ、似合いたくないかもしれないが」
「えぅ」
言葉に詰まるフェイトなのだった。ちなみに周囲は気温が数度上昇した気がしていた。
恭也にそっち方面の感覚はほぼ無いに等しいが
フェイトはほっと一息ついた。努力して似合ってないといわれるのはショックだからだ
「ただな」
「はい?」
フェイトは恭也がすぐさまフェイトから視線をそらせたのを不思議に思っていた
一度見て、すぐに横を向いてしまったのだ
まさか、見るに耐えないとかと考えてると
「白い服は透けやすいんだ、気をつけるように」
今度こそ、目にも留まらぬ早業で逃げていった
声など上げることはしない。それこそ、電光石火だ
「はっ!」
「隠すの忘れてたな」
急なことで何時ものようになるものと、はやてのように悪びれないものだ
「皆もそんなにフェイトを苛めて遊んでやるな。根が純真だから、染まりやすいんだし」
「はぁい」
「お兄ちゃん、フェイトちゃんの艶姿見たの?」
「さぁな」
ごまかす兄になのはは微妙に不服だが諦める
先ほどのは自分にも非があるからだ
翌日からはやっぱりメイド服が良かったのか、そちらを着て恭也のところに来るフェイトだった
私服やリンディやエイミィが選んだ服、制服などの時もあるのだった
リンディはどうするか悩んだが娘のために手を引くかどうか悩む毎日を送っている
つづく