とらいあんぐるハート×魔法少女リリカルなのは









魔法少女リリカルなのは〜守りたいものありますか?〜

最終話 友達










 恭也は近くの神社の影に出てきた……荷物も持っているし、普通の姿
 そして、恭也は空を見上げ、街を見る
 次元の振動により、此処でも被害が出てるかと思ったのだ
 だが、その様子は無い
 良いかと考え、恭也は歩いていく

「ただいま」
「きょ、恭也!!」
「恭ちゃん!!」

 驚いたのは、桃子と美由希……そろそろ警察を呼ばねばなんて事を考えていたようで
 手には携帯電話が握られている
 二人とも何処に掛けてるかは謎だが、丁度切った後

「どうしたんだ? そんな慌てて」
「あなたが完全武装なんかで家を出るからでしょうが!!!」

 桃子の大絶叫に恭也は首をかしげる
 そして、メールを打ち終えた美由希は、桃子に話す

「父さん、翠屋の掃除途中だけど戻ってくるって」
「地震の被害か?」
「ええ……ちょっとね、だいぶ落ちちゃったし」
「明日は俺も手伝おう」

 桃子と美由希は何時もの恭也の様子にため息をついた

「駄目だぞ、恭也」

 士郎がそういって、恭也の後ろに立っていた
 その隣には壊れた自転車があった……神速+自転車をこぐ=自転車のチェーンとペダルが破壊
 自転車の限界を超えた速度で走ってきたのだろう、息を多少切らしつつも早かった、帰ってくるのが

「どうしてだ?」
「まずは病院行ってからだ」
「分かった」

 恭也はそういって頷く
 士郎は恭也の疲労を見てすぐさま気づいたのだろう
 だからこそ父親であり、師匠なのだ

「なのはの所に行ってたのか?」
「まさか、ちょっと呼ばれただけだ」

 恭也は大体それだけで回りも何も言わない
 結構以前からあった……恭也は呼ばれたと言って居なくなる事が
 実際には、神風のお手伝いなのだが

「無理するな……それに、お前の置手紙の用事が何かさっぱり分からないから
 てっきり、何かを殺しに行くのかとか、色々考えたんだぞ」
「そうか? それはすまなかった」

 素直に謝られたら仕方ないので、桃子と美由希もそれぞれ電話とメールを使い
 今まで知らした人たちにお礼と報告をしていく
 勿論士郎もそれに混ざる……恭也はお茶とせんべいを出され休んでいる
 もう夜中で、せんべいを食べている……夕飯には遅い時間だ

『夕飯食べ忘れた』
『まぁまぁ、良いじゃないですか……これで私はいつでも声を掛けられて助けられます』

 今までどうやって捉えていたのか微妙な所である
 と、恭也は三人の様子を見て、普段どおりだなと納得する
 明日は整体を受けて、痛いかもしれないが無理をしたのだから仕方ない
 乖離剣の影響、魔力のみでほぼ保護するが、急いでると思いっきり変なところに出たりして
 危険だったりするのだ……どこにでもつながるというわけじゃなく
 思ったとおりの位置に出るには、使用者がしっかり覚えてることが必要で
 繋がない場合は、斬られた場所はそのまま残る
 三人とも慌しく連絡を終えて、恭也を見る
 お茶を飲みくつろいでる……無性に腹が立っても仕方ないだろう

「連絡くらししなさい!!」
「いや、無理だから置手紙なんだが」
「紛らわしい書き方するな!! このアホ」
「父さんにだけは言われたくない」
「恭ちゃんが居ないってだけで、皆心配したんだよ」
「次からは気をつける」

 事なきを得たのかどうか怪しいところである





 アースラでなのはがアルハザードのことを聞いてる時も次元の安定の確認作業が続いていた
 また運行に支障は無いものの、ダメージを受けたので直さねばならないだろう
 リンディはため息をつく……恭也の事のために

『とても不思議な人。黒い目と黒い服。あなたに似てたわ……意思の強い目
 優しい人で守るためなら周囲を顧みない。絶望と希望を知ってるようだったわ
 聞きたい事があったのだけど聞けなかったわ』

 クロノも考えていた……フェイトのほうは一応は独房というか、捕まってる部屋に居る
 そのことよりも、もっと先のこと

『高町恭也さん、ぼくより強いのだろう。もしも単体で戦う場合、あの人に必要なのは
 魔法じゃなく、自らの力……魔法は効果を成さない……もしかしたら、効果ある方法があるかもしれないけど
 大量の魔力と集中力を必要とする。近距離専用のスペシャリスト
 空を飛べないとは言っていたけど、ロストロギアの力を使えば
 それこそ関係は無いのだと思う。例えば乖離剣で空に上がり上から下へと飛べば良いのだから』
「非常識すぎるよ」

 クロノはそうとしか言えなかった
 遠距離は魔法しかないと考えたら、恭也を倒すのは銃とかになるが
 元より恭也を選んだ神風が凄いのだ
 御神の剣士……単一でダースだろうが、100だろうが倒しきる剣士なんだから

『恭也さん……またねって事は会えるよね?
 また会いたい。なのはとも会って話をしたい。恭也さんの傍に居たい
 けど、もう少し大きくなってからかな?』
「アルフ、また恭也さん会ってくれるみたいだね」
「そうだね……私も嬉しいよ
 それに、恭也は良い奴だしね」
「うん」

 アルフとフェイトは一緒に居る
 悲しいこともあった……服の間、挟んだのは恭也だが
 気づかぬ間に入っていた手紙
 そこには筆跡は恭也だが、遺言のようなことを書かれている内容だった
 そして、リニスとアリシアの事、それからフェイトに言いたいことが書かれていた

『これを読む頃、俺は居ないと思うが……少し落ち着いた頃に読んでほしい』

 封筒にそう書かれ、裏には名前が書かれていた
 ふりがながふってあるあたり、読みやすくするためだろう

『リニスからの伝言は生きてって事と私はいつでも傍に居ますって事を
 アリシアからは居ない姉でごめんねということと、母さんは優しいから壊れたの
 だから許してあげてって事を……
 フェイト、君がこれをどう受け止めるか分からない。だが、俺もなのはも
 フェイトとアルフを友達だとも思ってる。辛いなら言ってくれ……抱えるのは辛いだろうから
 それから一つ俺の秘密だ。言っても構わないからな
 俺は小さな頃から人を殺してきたんだ……だから、絶望があるなら
 希望もあると信じてる……今は分からなくて良い。ただ今は生きてほしい
 俺のためとは言わないが、友達のために……俺もなのはも君とアルフが居なくなれば寂しいからな』

 文面は長いようで短い
 でも、フェイトは驚いていた……恭也の過去の一端
 小さな頃から人を殺していたという部分
 だから絶望と希望の二つがあると分かるというのは、恭也の今までからの経験
 フェイトは嬉しかった……恭也が話してくれたことに

「クロノなら悪いようにはしないよね」
「そうだね」

 アルフはそう声をかけて、犬型になるとフェイトを覆うように丸まる

「あったかい」
「ああ」

 寄り添う二人……姉や妹のように、優しい守護獣はご主人を守る






 数日してなのはも戻り、しばらくした後、なのはと恭也に同じメールが届いた
 フェイトを護送する前に一度会わせようという事だったのだ
 本来なら恭也にあわせるのは危険なのだがとクロノは母親のリンディに食って掛かったが

「良いじゃないの……それに、逃げないわよ」

 その言葉で終わりを告げた
 のんびりとしてるリンディにクロノは絶対逃がさないなどと考えてるのだった
 一応アルフが残るので逃げないだろうが




 朝早い時間、恭也がなのはを連れて歩く
 まだ朝もやがかかっている中、フェイトとクロノが居て、なのはは駆け出す
 恭也はクロノに手をあげる
 フェイトにも挨拶する
 また会う約束……友達との確認
 いつか、また






「なのは」
「うん、フェイトちゃん、またね、絶対会おうね」
「うん、なのは、それまで元気でね」
「勿論」
「恭也さん」
「ん?」
「今度、会うときには街案内してくださいね」
「良いぞ」
「じゃあ、また……」

 クロノたちが消えて、なのはは交換したリボンを握る
 ユーノはアースラへと戻り調査団へといつか戻る準備をしている

「なのは、また会えるみたいだな」
「うん」
「さ、帰ろうか」
「はぁい……お兄ちゃん」
「ん?」

 恭也が振り返るとなのはは恭也の手を取って歩き出す

「仕方ない奴だな」

 それを微笑ましく見えて、恭也となのはの兄妹は歩いていく
 また今日も一日が始まる
 しばらく友達と会えないが、また会える日が来ると信じて







 おわり








 あとがき
 まぁ、かなりの速度で書いてきましたので……最終話まで5日で書いちゃいました
 一日二話程度が平均ですか? まぁ、そんなものですね
 A’sを続けて書いても大丈夫なような設定を引き継ぎながらもと考えると
 難しかったです。一応大学生ということで恭也はなってますし、一年遅れてることも入れてとか
 色々踏まえて書いてます。外伝で恭也の初めてのロストロギアの解決なども面白いかもしれません
 解決というよりも、ロストロギアの回収、処置ですね
 神風の言葉が聞こえなかった理由ですが、魔力が必要なんですが
 今まで恭也への常時ヒールやら色々あったからです
 大きな怪我が無いし恭也は実践訓練ほどにしか考えてません
 A’sはどうしようか考えてますが、楽しめたら良いなと思ってます
 でわ、これで……本当に今回は急いだなぁと実感してます……ほなね〜(^^)ノシ



はぁぁ、色々とあったけれど、とりあえずはハッピーエンドみたいで良かったよ。
美姫 「本当よね」
しかし、5日でこれだけを書くなんて凄いな。
美姫 「あーあ、誰かさんにも……」
ゴホゴホッ。あ、あー。
遊び人さんありがとうございます。
いや、本当に良かったですよ。
あ、それじゃあ、今回はこの辺で。それじゃあ、また……。
美姫 「ふふ、逃がすと思う」
……お、思わないかな?
美姫 「クスクス」
う、うぎゃぁぁぁぁぁぁっ!!
美姫 「それじゃあ、投稿ありがとうございます。
     シオンもゆうひもありがとうね〜」
……い、いや、今回その二人はいないんじゃ……の、のぉぉぉぉっ!!



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