とらいあんぐるハート×魔法少女リリカルなのはA's









魔法少女リリカルなのは〜守りたいものありますか?〜A's

番外編1 恭也と日天の魔道書











 恭也はそれを、フェイトの家で聞かれた
 ちょうど集まっていたはやてたちも交え、そのことについて詳しく説明してほしいと
 そのことを言われたのだ……気になっていた恭也の過去もあるわけだし
 クロノたちが居ないから良いかなと恭也も頷いた
 エイミィ、クロノ、リンディの三人はそれぞれ仕事があって居ない

「話しても良いが、つまらないものだぞ」
「それでも、聞きたいです……その魔道書の時に何が起きたか」

 恭也は日天の魔道書を机の上に置く

「まぁ、良いか……マイたちのことも説明しないといけないと思ってたし」

 恭也を守る守護騎士たち……その名前を勝手に変更したのだ
 本来の名前は別にあるが、今ではその名前は無い……

「俺が日天の魔道書と会ったのは、まだ俺の親戚が全員生きてる頃までさかのぼる」
「え?」
「俺が4歳くらいのときだと思う。たまたま父さんの実家に戻って、探索してる間に
 納屋に入ったんだ。言うなれば物置だが、そこに落ちてた」
「落ちてたって」
「いや、事実普通に落ちてた……だが、俺はその本に興味を持っていったんだ
 一応持っていったら駄目かどうかはちゃんとお家の人に聞いたし、何の本か分からない
 それが知り合い全員の意見だった……まぁ、俺は表紙が気に入ったんだけどな
 硬くて丈夫そうだったし、こう身を守るためにはそういうのがあるだけで変わるんだ」

 恭也はそういって、皆に言ったが、実際は殴る凶器である
 幾度かは魔道書の角で人の頭を叩き気絶させたこともあるのだが、その話は置いていたようだ

「それが出会いですか?」
「まぁ、その後、しばらくは色々見てみたが中身が無くて日記にでもするかと考えてたんだ
 ちなみに、最初の方に普通の鉛筆で書いたぞ。父さんの悪行の数々を」

 なのはが少し上を向いた。士郎は優しい、良い父であると分かっている
 だが、恭也はたまにその父親を悪く言うときがあるのだ
 フェイトたちも同様に士郎の図を思い浮かべる……そんな悪い人には見えなかった

「今はなのはがいて、母さんがいるから垢抜けてるが……俺に幼稚園を行かさないで
 そのままずっと旅、しかもヒッチハイクは当たり前、強行軍なんて毎回だったような気がする
 何よりお金の使い方が荒い、酒と美味しい物のためならお金をそれ以外で使うことは食う以外にしない
 テント暮らしにはなれたけどな……ああ、あと計算が出来るようにはなったか
 後は剣を振るう毎日だ……ちなみにクマとシカと山鳥と野ウサギとかの肉は食べたぞ
 猪はちょっとあくが強いが美味しかった。で、話は戻るが、父さんの悪行の数々は母さんに言ったぞ
 小学校のときは二学期始ってすぐの頃に向かえに来て、北海道行くぞって連れ出されたり
 人が寝てる間に食料全部食べたり、自分だけホテルで寝てたり、雪山に放置して逃げたり……
 ああ、一番怖かったのは雪山遭難で寝てるくまの穴倉に飛び込んでしまったことか
 凶暴なクマ相手に大立ち回り……父さんなんかは『恭也、頑張れ、そこだ! クマ鍋ゲット』とか言って
 俺だけにクマと戦わせたし、あの時は本気で死んだら父さんについて、寝てる間恨み言をそれこそ
 いくらでも言ってやろうと思ったほどだったな」

 恭也の過去の危険会話に全員、恭也の子供の頃って何年だっけと考える
 しかも、クマを小さな頃に退治。多分自分たちと同じくらいの年の頃に……クマ鍋を喜び食べる士郎は浮かぶ
 なんせ、桃子の甘いお菓子を食べて笑顔でいるのを幾度も見たことがあるから

「あ、あの、恭也、話がずれてる」
「ああ、すまない、シグナム……あの時は苦労したなと思って」

 『苦労の一言で終わるんだ?』、何気にはやて、なのは、フェイトの心は一つになっていた
 というより、生きてる恭也も異常だと思ったり思わなかったり
 魔法が無いのに生きてるってどうなんだろうと

「まぁ、その間もその本だけは持ってたつもりだったんだ」
「つもり?」
「ああ、俺が起きてる間にはその本はあったが、ページが埋まり始めたとかは知らなかった
 なんせ、俺はその後書いてはいたが、父さんの愚行を書いてたわけだし
 だが、それは俺が反対から書いてたからなんだがな」

 本を反対から使う……それはありえないことは無いが、それは読める文字があった場合だ
 もしも白紙の本で、背表紙もあるが何もかかれてなく
 表紙にもどちらが上とか分かるような文字があったり分かりやすかったりしなかったら
 それは間違いなく逆からで使用できるものになってしまう

「まぁ、しばらくは気づかなかったんだが、俺と父さんの親戚が全員爆弾で殺される事件が起きた
 した相手も知ってるし、もうすでに居ないのだが……この頃はまだ俺の中にいるパートナーは
 俺の傍に居るが、声を掛けられるほどの魔力は無かった……以前のPT事件の際に奪っていった
 ジュエルシードが魔力の底上げに使い話せるくらいになったんだ
 といっても、俺じゃなく、俺の中にいるほうだが」

 そういって、一つ息をすい、恭也は周囲を見る
 質問などもあるかと思ったのだろうが、皆真剣に聞いている
 アリサたちも魔法を知ってからたまにこういう話を聞いてるし恭也の実力を知ってるので
 いても可笑しくはないだろうが、そのことを懸念してだが、すずかもアリサも黙って聞いている

「その事件の後、俺と父さんはしばらく旅に出て、美由希を妹として逃げてた
 追ってはいくらかいて、血塗られた道を進むしかなく
 転校も幾度かしたし、父さんも美由希もやっと落ち着いてきていた
 まぁ、俺になついていたからな……美由希は」

 恭也のその言葉に納得するように頷く

「ただ、俺の方は問題だった……泣かない子供だったからだ
 だが、相手は俺を狙ってたみたいなんだ……俺の剣の才能を……自分の手元に置きたいみたいな事を
 そして、俺はその場にいなかったら、どうせつぶすつもりだったしでつぶし
 こちらを追ってきていた……そのからくりに父さんは気づいて、怒りを全てぶつけに出ていった
 そして、その男は父さんが出て行ったのを見計らい、俺をさらおうとした」
「おうとしたって事は出来なかったんだな」

 恭也は頷く

「俺をさらおうとしたとき、俺は相手を見て言葉をなくした
 まぁ、相手を見てというのも可笑しいが月明かりで見えた、相手の手の甲には龍の刺青がしてあったんだ
 それを持つ者が何人かいるかもしれないけど、それ以上に相手を許せなかった
 奪った奴らだったから……悲しみと怒りが渦巻いたんだが、その後、俺は相手にこてんぱんに倒されると
 直感だがそう感じた。相手の力量を読めて、逃げる方法すらなかった
 だが、その時、日天の魔道書が完成した……発動は防衛プログラム
 自分が管理できない力……なんせ、まだ俺は魔導師としては知らないものだったから」
「もしかして」
「ああ、出てきたのはナインテイル……その頃で大体なのはと同じくらいの魔力があり
 その時俺はすぐに意識を手放したんだが、ナインテイルはすぐさま結界を作り出し
 何とか世界に出る事は無かった」
「じゃあ、何でそのことを士郎さんたちは知らないのですか?」
「知るはずが無い……8時間だ」
「え?」

 不思議そうな顔をするフェイト
 なのはたちも首を捻る

「そのナインテイルが出てきてから8時間で事が全て終了したんだ
 その結界空間内でのことは、マイたちの方が詳しいんだが、俺は意識を失ってたし
 日天の魔道書のプログラムは声をかけてたんだがな
 あの時は急激に起こされた防衛プログラムが暴走して、魔力尽きるまで戦うことを選んだ
 魔導師たちも幾人か派遣されていたようだが、ほとんどの者は魔力を食われ
 ぺいって吐き出されてたって言ってた……マイたちの攻撃により
 何とか相手のバリアを破壊し、攻撃を当てて、俺に被害が出ないようにしたとの事だ
 しばらく叩き続けたら消えることも知っていたので、戦い続けたそうだ
 それでも、管理局が着たから魔力が増えて顕現時間が増えて困ったとも言ってたが」
「それじゃあ、その時に」
「まぁ、魔法の存在を知ったな……起きたら大きな九尾の狐に守られてるんだぞ
 その時はさすがに驚いたけどな……俺が食われるんじゃないだろうかとか」

 それは確かに、食われると思っても可笑しくないだろう

「敵意が無いから、良かったんだが
 暴走していた分、相手の敵意が分かり次第すぐさま食べたり攻撃したりだったな
 まぁ、守護者たちに対しては、攻撃だったが
 食べても意味が無いんだろう……ある程度あばれたら静かになることが分かっていたんだ
 無駄に魔力の消費になるからな」
「え? あれの召還ってそんなに魔力がいるんですか?」

 シャマルがそういう
 恭也は少し考えている

「殲滅破壊魔法並には……だから、5人作り出すに近いんですけど
 あれを平常時で出すのは大変です。平常時じゃなかったら簡単なんですけどね」
「平常時じゃないって?」
「俺が日天の魔道書を持ちながら、ピンチに陥ってたらです
 そういうときは魔力関係なくそいつは現れて、敵意のある物を全て食べるんです
 魔力の消費云々抜きにして……だから、すぐ消えるかもしれないけど、逃げる時間は稼げます」
「なんかあったことがあるみたいだね」
「ありましたよ。その事件のことは今は関係ないですけどね
 それから、日天の魔道書の主としていたんです。たまに夢である声が聞こえて
 その前から違う世界には連れてこられてたみたいですけどね
 人の形は代わらないけど、大きすぎたり小さすぎたりとか
 相手に攻撃されたりしたけど、俺はそのまま相手を倒してたりとか
 武器を奪ったりもしてましたし……父さんには呼んでるとかって言ってましたけど」
「そうなんだ」

 その説明を聞いて、恭也がどこか行ったときのことを思い返す
 間違いなく恭也が魔法関連に関わってるときのことだろう
 ロストロギア事件との関係との事……確かに気になる事ではあるのだ

「いつもそういって出て行ってたんだ」
「まぁな……大体その頃になると小太刀も合うようになってきていて、それだけで事足りたしな
 道具をいくつか持って行って、相手から奪い取る……
 簡単に言えばロストロギア専門のハンターになったとでも考えたら良いだろう
 そうそう、異型で面白いのがいたぞ……ケルベロスっていうのに似てるのとか
 弱かったけど」
「弱かったのか?」
「俺は魔法無効化がついて回るからな……相手の攻撃魔法は利かない
 後は普通に物理攻撃だが、犬の攻撃なんて避けるのは簡単だ」

 確かに犬だけど、言葉に言うように簡単なのか考えてしまう
 口から色々吐き出し尚且つ爪やら尻尾などで攻撃
 牙も当てはまるし動く……戦えるのだろうか?


「敵は起きていたが、ロストロギアを暴走させて枯れていたから」
「どうして、枯れていたんですか?」
「魔力の放出のしすぎだ……吸い込まれたとか言った方が良かったかもしれない」
「それじゃあ、ロストロギアは?」
「それはもう危ない状態だったし壊した」
「そうなんだ」

 皆、その言葉に頷く
 恭也の事を信頼してると言えば信頼してるのだ
 そして、それぞれに思慕はあるのだが……到達してなかった

「恭也さん、それじゃあ、他にも巻き込まれたこととかあるんですよね?」
「まぁな……マイやミネア、ルイ、アクアたちも動いて、探してくれてるし
 今回は無理やり呼んだからな」
「え、じゃあ、皆さんが居ないのはそれぞれにロストロギアを追ってるから?」
「そんなところだ……情報収集目的だけどな」
「あの、恭也、お願いがあるのですが」
「なんだ?」
「日天の魔道書のプログラムを見せてください」

 リインフォースは気になっていたのだろう
 恭也とのユニゾンしているのがどういう存在か気になったからだ
 そのことに回りも見てみたいと言って、見る

「まぁ、良いか……おいで、日銀の恵みを持つ者よ」

 金髪ストレートのナイスバディの女性が出てきた
 服は蒼のシャツと白のスカート……動きやすさとは皆無の服装

「なぁに、マスター」
「いや、リインフォースが会いたいと言ったからな
 悪いな呼び出して」
「マスターから呼び出しがかかるなんてあまりないですし
 私とのユニゾン嫌がりますからね〜
 まぁ、ユニゾンしなくても強いですので問題は皆無でしょうけど
 それで、リインフォースさんでしたっけ?
 初めまして、日天の魔道書のメインをつかさどる白姫です
 よろしくお願いしますね〜」
「は、はぁ」

 手を差し出され握手する二人
 白姫は恭也を見ると、頷く

「女性ばかりですね〜、また、ルイやアクア、ミネアやマイがふて腐れますよ〜
 後それとですね、マスター、重婚に興味ありませんか〜?」
「はい?」
「いえ、なんていうか、マスターなら目指せハーレムとか出来そうですし」
「たまにお前のシステムメンテナンスを必要と思ったりするんだが」
「相変わらずの鈍感朴念仁っぷりですね〜
 あ、皆さん、もしもマスターに手を出すなら……私たち全員と相手になってからですからね」

 どっちが親だか分からない発言である
 迷惑発言を残し白姫は消えていった

「えっと」
「まぁ、気にしないでくれ……どうも、白姫はテレやだから」
「違うと思う」
「というより、嫉妬?」
「ほかにも色々?」

 皆それぞれ思うことがあり、もらす一言一言が恭也をさしてるのだが
 本人は気づかない

「ま、大体分かっただろ? マイたちが居ないのは俺が情報を頼んでるからなんだ
 戦闘能力も申し分ないし、念話で話せるし」
「それじゃあ、また独自の情報で相手を脅かせることもあるんですね」
「そうだな……といっても、あまり無いぞ
 見つけたら知らせてもらって突入……破壊が多かったし」
「そんなに多くのロストロギアがあるんですか?」
「いや、そんなに多くというわけじゃないが、俺は運が良いだけだ
 探す人が増えただけでもだいぶ違うからな」
「あ、そういうことですか」

 異世界も交わればって事なのだ
 一つの世界であるかないかくらいなのだ
 その言葉に分かったようだ
 それぞれがお茶などを飲む
 人が多すぎて、ソファに座らず地べたに座ってる人も多い

「でも恭也さん、先ほどの白姫さんの言葉じゃないけど、もう少し回りを見てよ」
「見てるつもりだが」
「そうじゃなくて、女性として」
「見てるぞ」
「……あのさ、もしかして私たちって魅力ないの?」

 アリサが言葉を早め言うが、恭也は首をかしげる

「いや、あるとは思うが……なんでだ?」
「魅力不足、それとも」
「ね、お兄ちゃん、女性として私たちは見られてないのって事なんだけど
 ほら、恋愛対象として」
「ははは、なのは、面白いことを言うな……俺が皆にそんなの持ったら失礼じゃないか
 それぞれ魅力的な部分があるのに、俺に好かれても困るだろうし
 何より好いてるわけがないさ」

 恭也の苦笑いからの言葉に、周囲は撃沈した
 アプローチはそれなりにかけていたつもりだが、全く、いや全然ストライクじゃないんだって事が
 なのはたちの心には重くのしかかった
 高町恭也、難攻不落の城……であるのだった









 あとがき
 ほんとに書いてしまった……シオンとアルフが居ない今は一番落ち着いてるわけだけど
 まぁ、あの子たちアレルギー持ちだったんだな
 今まで出なかったけど、今年、出て倒れてます
 微熱だしたりして、ちょっと心配……それはおいておいて
 エピソードを少し書いてみました
 まぁ、恋愛模様も相変わらず進展してないのが、個人的にはいい気がします
 では、また違うの書いてみようかな……ほなね〜(^^)ノシ



鈍感王恭也の日常編。
美姫 「勝手に変なタイトルを付けるな!」
ぶべらっ!
美姫 「一気に連続投稿ありがとうございます」
こ、こんな感じで一話完結ばかりなのかな?
美姫 「それはどうかしらね。これからゆっくりと読めば分かるわよ」
ま、まあな。てててっ。
美姫 「それじゃあ、また最後でお会いしましょう」
また後ほど。



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