マリア様はみている×とらいあんぐるハートSS








設定……
高町恭也、大学3回生で22歳です
秋の話で、護衛の仕事をしながら、大学に通ってます
海鳴大学の近くの私立の大学に通ってます(あるか無いかは知らないZO!
で、海鳴大学1回生の水野蓉子が入ってます
それくらいかな……学部が同じですので、それでお願いします(法学部ね)








『彼と彼女のファーストタイム』








 人は誰しも出会うべくしてであった人と出会わなくても出会う人も居る
 それは、人の人生の中でいろいろなカンフル剤となる
 そんな言葉を残して逝った人が居た……

「で、何で教授は俺を呼んだのですか?」
「一番礼儀正しいからかな」
「毎時間寝ていたと想うのですけど」

 教授に呼び出されて俺が来ると、一緒に研究してる奴が来るので
 ちょっと同席しててくれという事だった
 下手に何か言わなくても良くて、ただお茶とか資料の手出しなどなど
 それを手伝って欲しいというのだ……

「だけど、君はちゃんと礼儀を知っている……年上の人に対する行動や言葉
 そのあたりは確りとしているからこそだよ……単位のためと想って諦めてくださいな」
「分かりました……でも、良いのですか? そんな卑怯というか
 単位とか出してきて」
「頼める相手が少ないから仕方ないでしょうが
 それとあまり外には漏らさないでね」
「俺みたいな奴に話し掛ける奴は少ないから大丈夫でしょう」
「ま、その調子でお願いしますね」
「はい」

 俺はそういうと教授のかばんを持つ

「ありがとう」

 そして、応接室へと向かう
 普通の私服で俺は良いのだろうか?

「服は俺はこのままで?」
「ああ、いいのいいの……単に、誰かが傍に居て手伝ってくれてますって図を見せたいだけだから」
「何ですか? それは?」
「知らなくて良いよ、この辺の汚い話は」
「はぁ」

 そして、待たせてる相手の所まで到着すると、ノックをして中に入る
 そこには1人の女性と壮年の男性が待っていた

「来てくれて助かるよ、榊さん」
「いえ、で、今回も同じ用事ですか?
 隣の女性は学生?」
「まぁね……君のは彼氏かな?」
「学生ですよ……」

 そう言って、俺はすっと下がる
 といっても、椅子に座るのではなく、教授の斜め後ろに立つ
 それがどういう意味か分からないけど、それでも、其処が重要だと考えてる

「さて、1つずつ言っていこう」

 話は経済のうんぬんだった
 俺と、その女学生には分からない内容である
 といっても、最近のアメリカや海外の経済などを考えての
 二つの大学の集計をとっているのだ
 それをパソコンに打ち込んだりしていく
 俺も頼まれた資料を取り出し、渡したりしていく
 目を通し必要な物を纏めていく

「なるほどね……」

 話し始めること、30分は経った
 俺は教授に断りを入れる

「教授、何かお飲み物をお持ちしましょうか?」
「そうね、お願いするわ」
「はい」

 俺はそういうと、扉を出る

「1人ではお辛いでしょうから、私も行きます
 私も欲しいので」
「分かりました……此方になります」

 そして、そのまま部屋を出る
 息が詰まりそうというわけではないが、緊張感があったな
 やはり教授でも上下関係とかあるのだろうか?

「はじめまして、高町恭也って言います
 此処の大学の3回生をしてます、そちらは?」
「水野蓉子と言います……その、案内をありがとうございます」
「いえ、気にしないで下さい」

 俺の半歩後ろを付いてくる彼女
 そういえば、美由希と同い年なのか?
 見えないな……美由希が幾分幼く見える
 彼女が凄く年上に見えるのかもしれないが……いや、それは失礼か

「此方で買えますけど、お金持ってますか?」
「あ、はい」

 そう言われてポケットを探す
 コートにお財布を入れてる人もいるので、そういう場合のことを聞いたのだ
 と、ぽんぽんとポケットを叩いていく

「あれ?」

 少し冷や汗が出てるのか、俺は先に買い出す
 しかし、段々と顔色を悪くしていく

「あの、奢ります」
「い、いえ、後で払いますから」
「そんな、気にしないで下さい」

 そういって、お金を入れて、押してもらう
 それに、これくらいならバイトしたら平気だろう
 あまりお金も使わないし……
 かあさんとか彼女を連れて来いとか言ってくるし……
 ティオレさんも俺との孫抱きたいとか言ってるし、いまだ健在だしな

「じゃあ、戻りましょう」
「あ、はい」

 2つ持ってもらい、今度は一緒に歩く

「何か、恥ずかしいです」
「??」
「何がですか?」
「いえ、こんな事で失敗するなんて久々ですから」
「そうですか? でも、失敗は誰もがすることですし緊張してたでしょう?」
「はい」
「だからでしょう……気にしなくても大丈夫ですよ
 教授たちは話に夢中でしたし」
「いざ、ああなると初めて真面目な顔を見た気がします」
「俺もですね」

 お互いに知らない教授の一面を垣間見た気分なのだろう
 そう考えたらいいのだが……何ていうか、寂しいものだ

「そういえば、何で今日は教授に?」
「まぁ、実際のところ、3回生でそろそろ就職なのですけど
 家の喫茶店に入ろうかなぁと……」
「喫茶店を経営されてるんですか?」
「かあさんがですけどね……何もお返しできてないので」

 俺がポツリと零した言葉に水野さんは不思議そうな顔をするだけだ

「そちらは?」
「私はちょっとした挑戦です」
「そうですか……いいことだと想いますよ
 現状に縛られずに挑戦していくのは」

 そう言って部屋にノックして入る
 まだまだお互いに話し合っているようだ

「飲み物お待ちしました」
「ありがとう、高町くん」
「ありがとう、水野くん……でだ、此処はこれで、後は此処のところと同じようにでどうだい?」
「分かりました、それで行きましょう」

 そして、お互いに話が終わったようだ
 紙コップを片手に飲んでいる……一息を入れているようだ
 普段の教授に戻った

「そういえば、少し遅かったんじゃない?」
「ただ、案内も兼ねてたので遅くなっただけですよ、教授」
「そう? ありがとう……で、高町くんはこれを見てどう想う?」

 経済の円滑なお金の流れの図だ……ただ、それは流れが書いてあるだけで
 下手なものじゃない……で、これをもっと簡略化したのが横に書かれている
 教授らしい配慮だ……

「水野くんも見てみたまえ……面白いよ」
「は、はぁ」

 お互いにそれを見ている
 同じような資料を見てるのかもしれないな

「此処は?」
「そこは、経済水域から割り出された水産のものね
 で、そこから計算をして、こっちがこれだけのなんらかの結果を出してるから
 不況というのとは可笑しな状態ね」
「教授、これは」
「ああ、そこはここ数年先の科学力などを踏まえたうえでの結果じゃな」

 それを聞きながら、ふと思いついたことを言った

「数年先という先を見るというのも何か寂しいものですね」
「寂しい?」

 相手の教授が不思議そうに聞く

「未来は分からないから未来なんだと想うんですよ
 知ってしまえば、寂しいものです」
「面白い青年じゃな」
「そうでしょ」

 何で俺がそれで楽しまなければいかないのだろうか?

「そういう考えもあるのですね」
「どうだい? こっちの大学もそれなりに楽しいだろう」
「はい……ですが、この経済グラフで何かの事故もしくわ災害が起きたら……」
「そこだよ……高町くんはそのあたりも指してるんだ
 だから寂しいなんだと私はおもうよ……」
「そ、そうですか……」

 そう言って少し考え込んでいるようだ
 何ていうか、大変だな……俺は大変じゃないから良いけど

「さてと、で、このあたりで大丈夫だね」
「ええ」
「でだ、君はこれからどうするんだい?」
「私は先ほど渡された資料の整理に取り掛かりますから」
「そうかい……じゃあ、私も一緒していいかな
 お互い手の内は明かしたわけだし」
「そうですね……じゃあ、高町くんもお疲れ様」
「は、はぁ」
「水野くんもありがとうな」
「えっと、はい」

 そして、教授2人はかばんを持って歩いていく
 俺がドアを開けて、教授の部屋まで荷物を運ぼうかといったら良いといった
 何で俺たちを連れてきたのか意味が分からない
 しかも、俺たちはコーヒーを出しただけですか?

「何の意味があったのだろうか?」
「……さぁ」

 お互いに言葉を重ねて応接室というか会議室みたいなところに残ってしまった
 お茶組みと言えばそれまでだが……

「このコーヒーはいまいちですね」
「インスタントなので贅沢は言いませんよ」
「美味しい紅茶でもご馳走します……」
「そうですか?」
「ええ……どうですか?」
「はい、分かりました……いいですよ
 それに、何か今回は巻き込んだみたいですし」
「そうですかね……どうせ、教授たちが面白い学生の紹介みたいなものだと想います」
「そうかもしれません」

 そして、お互いに少しだけ話す
 何ていうか、話しやすい人だな
 少し感じは硬いけど、それでも、ちょっとした気遣いとか凄くやさしい

「あ、そういえば、お金」
「いえ、良いですよ……それに、俺が紹介するのが俺の母親がしてる所なので」
「商売上手ですね」
「まぁ、そういう所です」
「じゃあ、楽しみにさせてもらうわ」
「はい」

 そして、連れて歩く
 校門まで着くと、駅前まで良いか如何か聞いて
 駅前まで行く
 此方のマンションに1人暮らしなんだそうだ
 大変ですね〜と言ったら、1人だと料理が大変ですと応えられた
 ん〜、1人分は確かに大変だ……日持ちしそうな物を利用していくのが手だろう

「あ、此処です」
「え? 此処って翠屋!?」
「そうですけど、何か?」
「あ、いえ……此処の御菓子は美味しいから、たまに食べにきてたんですよ
 確かに此処なら美味しいですね」
「はい」

 俺はそういって中に入ると、店員の女性が居た
 っていっても、美由希だが……

「いらっしゃいませ〜……なんだ、恭ちゃんか」
「今はお客さんだ……連れが居るから奥行かせてもらうぞ」
「どうぞ」

 そして、俺は水野さんを案内する

「水野さん、こちらです」
「ありがとうございます」

 何故か美由希が驚いた顔で俺を見る

「きょ、恭ちゃんが、女性連れてきてるーーーーーーーー!!!!!!!」

 失礼な……というか、忍や那美さんたちとも着てたことがあっただろうが
 何故に今ごろになって騒ぐ……この愚昧め

「美由希、騒がないの!!」
「は、はい」

 かあさんはお疲れなのか、少しだけ怒っている
 といっても、仕事中は注意するときは注意するし、笑顔で恐い発言もさらっとする
 前は果物ナイフを飛ばすわよとかだった気がする
 意外とかあさんの性格に着いていけないって人も居るらしい
 実際にはそれがほとんどらしいが……松尾さんがそういって笑っていたっけ

「全く、恭也が女性連れてきたくらいで驚いてたら
 世の中やっていけないわよ」
「かあさん、何を言いに着たんだ?」
「はじめまして、高町恭也の母親をしてる高町桃子と言います」
「え? お母さん?」
「ええ」

 にこにことかあさんは笑い、水野さんは俺とかあさんを見比べてる

「お姉さんじゃなく?」
「はい」
「……若いんですね」
「ありがとうございます」
「義理だからだ……父さんは童顔が好きらしい」
「えっと、それって」

 俺の頭にお盆があたった
 というか、お盆ではたかれた

「痛いぞ」
「はえが飛んでたから、叩いたのよ
 ついでに頭も少しはすっきりした?」
「ああ、それで、何か用事か?」
「恭也が此処に連れてくる女性なんて珍しいなぁって」
「売上に貢献してるのだから、良いじゃないか?」
「あら……それもそうね
 じゃあ、ごゆっくり〜」

 そう言ってかあさんは歩いていく
 全くなんだったんだろうか?
 と、美由希はかあさんに叩かれて復活した
 固まってると想ったら、本当に固まっていたんだな

「若いんですね」
「あれで、30過ぎだから」
「そ、そうですか……」

 見えないらしい……忍や那美さん、他の友達からも聞いたが
 30代と聞いて驚いていいのか、それとも、童顔すぎで驚いたらいいのか分からないらしい
 難しいところだな……

「注文、何にしますか?」
「えっと、この店長お勧め紅茶とシューで」
「分かりました」

 俺が立ち上がると、そのまま厨房に行く
 忙しそうなら俺が直接言う方が的確だろう

「かあさん」
「何?」
「お勧めの紅茶とシューだ……俺も同じの貰うぞ」
「ああ、じゃあ、お願い……こっち一杯一杯だし」
「了解」

 忙しい時間帯だからな……俺は紅茶をさっさと入れて
 シューをケースから取り出す……

「恭也、これもつけて……私からよ」
「了解」

 お盆にクッキーの乗った皿と紅茶を置いていく
 最後にシューも乗せて完成だ
 俺はそれを持ち上げると、そのまま持っていく

「お待たせして申し訳ございません」
「いえ……って、高町さんに言われると恥ずかしいですね」
「そうですか?」
「あまり深い意味はないのですけど、普段来てる時と違って
 女性の店員さんばかりでしたから」
「なるほど」

 俺はそれを聞いて何となく納得していた
 普段は女性店員がメインだからな
 俺が居るときもあるが、最近は忙しくて……仕方ないだろう

「あの、このクッキーは?」
「かあさんからです……どうぞって」
「そうですか、では貰いますね」

 シューを食べながら、美味しそうに紅茶を飲む
 ちょっとだけかあさんの気持ちが分かる
 美味しいものを食べて、笑顔を浮かべている人を見ていたい
 その一言でホテルを辞めたからな
 で、こちらにお店を出すという事をしたのだから

「あの、高町さん、そのじっと見詰められると困るのですけど」
「あ、失礼しました……その美味しそうに紅茶を飲まれてるので」
「は?」
「それ、俺が入れたんですよ……失礼かと想いましたけど
 俺も此処の店員ですし」
「そ、そうだったのですか? 知りませんでした」
「まぁ、普段は厨房にいたり、フロアにいたりと色々ですから」

 少し顔が赤いが大丈夫だろうか?

「あの、顔が赤いですが、大丈夫ですか?」
「ええ……その、美味しい紅茶が入れられて羨ましいです」
「ありがとうございます……初めて褒めてもらえた気がします」
「そうですか」

 そして、お互い静かになると、そのまま紅茶を飲んでいく
 何ていうか、落ち着くな
 こう静かな人が居なかったからか?

「そういえば、お財布ありました?」
「はい、コートに」

 そういってコートから財布を出す水野さん

「良かったです……なかったら大変でしょうから」
「ええ、ありがとうございます」
「そういえば、高町さんは3回生らしいですけど、就職は此方に?」
「その予定をしてます」

 膝が完治できそうにないと言われたからな
 フィリス先生が言うには、治したかったとの事だが
 事、俺は守るとなると、無理をしてしまう
 そのために蓄積された疲労が響いてるのだ
 そのために、後数度護ることは出来るだろうが……との事らしい
 だから、少しでもかあさんの手伝いをと想ったのだ
 他にしたいことが見当たらないのだから仕方ないと言える

「そうですか……私はどうしようかしら」
「なにかあるんですか?」
「内緒です」
「そうですか……話してくださるかと思ったのに」
「また此方に来ますから」
「はい」
「美味しかったです」

 食べ終えたみたいだ
 しかし、お礼を言ってくれるのはありがたいものだな
 と、何事か考えてると、水野さんが俺を見ている

「水野さん、どうかしましたか?」
「いえ、考えたら、初めて男性と一緒にこういうところ入ったなぁって」
「え?」
「私はこれでも真面目なんですよ……
 それで、ちょっと驚いたんです」
「そうですか……何か悪いですね
 俺みたいな男が誘ってしまって」
「いえ、高町さんだから安心していたのかもしれません
 どこかほっとするような感じなんですよ」
「そうですか……」
「では、そろそろ行きますね
 今日は、野菜を買いたいので」
「はい、分かりました……」

 俺はレシートを持つと歩いていく
 レジを済ますためだ

「えっと、お金」
「いいですよ……俺はあまりお金を使ってませんし
 1人暮らしだと何かと物入りでしょうから」
「そんな、大丈夫ですから」
「いえいえ、また来てもらえそうなので……」
「分かりました……今度も高町さんの紅茶をお願いしますね」
「俺ですか?」
「ええ、すごく美味しかったので」
「努力します」
「はい」

 そして、外で少しだけ話して、水野さんと別れた










 しかし、次に会う場所があんな場所だとは思わなかった
 懐かしい名前に呼ばれて着てみれば、そこには……















 おわり?











 あとがき
 短編集というかファーストタイムで初対面って意味です
 シオン「最初、ファーストアタックって書きかけたのよね?」
 おう……間違えたぜ
 ゆうひ「大変だね」
 おう
 シオン「で、次はどうするの?」
 この続編書こうかなぁって
 ゆうひ「寝むたそうだけど」
 眠いんだよ
 シオン「大丈夫なの、それで」
 目がかすんでる
 ゆうひ「読めてるの?」
 知らない
 シオン「知らないって」
 多分大丈夫だろう
 ゆうひ「ま、そうでしょうけど、では、またね〜」
 ほなね〜(^^)ノシ



今回は、二人の出会いってところだね。
美姫 「ええ、そのようね。次はどうなるのかしら」
ワクワク? ドキドキ?
美姫 「ええ、そうね」
それじゃあ、続きを見るとするか。
美姫 「って、続きがあるの」
おう!
美姫 「それを先に言いなさいよね」
まあまあ。それじゃあ、続きを。



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