マリア様はみている×とらいあんぐるハートSS








設定……
高町恭也、大学3回生で22歳です
秋の話で、護衛の仕事をしながら、大学に通ってます
海鳴大学の近くの私立の大学に通ってます(あるか無いかは知らないZO!
で、海鳴大学1回生の水野蓉子が入ってます
それくらいかな……学部が同じですので、それでお願いします(法学部ね)








『彼と彼女のセカンドタイム』








 水野さんと初めて会ってから、1週間と少しの時間が経った
 俺は今、あるホテルのパーティ会場に来ている
 護衛なんだが、何でも小笠原祥子と言う女性を護って欲しいとか
 その周囲も警戒できるならお願いしたいと言っていた

「融さん、何で俺に娘の護衛なんかを……普段から黒い服の人が居るんじゃないのか?」

 俺はそういいながら、小笠原祥子さんを探す
 そこそこの広さに俺が通っていくと見えた
 しかし、あれは男の輪だな

「失礼します」

 俺がそういってその輪の中に入って女性に声をかける

「すみません、小笠原祥子さんですか?」
「はい、どちら様ですか?」
「あ、すみません、高町と申しますが、小笠原会長に手紙を渡してくれと頼まれまして
 どうぞ」
「お爺様が、ありがとうございます」

 俺の言葉に無視できなかったのか、小笠原さんは手紙を開ける
 これで、少しだけやりやすくなったかもしれない
 と、周りは俺を睨みつけている

「そうでしたか……皆様、すみません、今日はこの方とお話があるので
 ご辞退願いませんか?」

 そう言われて引かないわけには行かない
 優しい人だな……あれだけ人が居たら的にならないだろうに

「それで、お爺様が彼に任せて身も心も……と書かれてるのに何か意味はあるのでしょうか?」
「何で、そう書いてるのか不思議ですが……
 今日はよろしくお願いします」
「こちらこそ……お父様とお母様、お爺様もお世話になった方の息子さんだそうですので」

 なるほど……そういうことか
 護衛とは黙っていて、一緒に居やすいようにとセッティングしてくれたのか

「助かりました、正直、あまり多いのでウンザリしていたので」
「いえ……俺の方こそ、遅れてしまったようで、申し訳ありません」
「いいえ、気にしないで下さい」

 長いロングストレートの髪が流れる
 これで高校3年生なんだよな
 しかし、俺を見て思い出さないのは幼すぎる頃だからだろう

「今日はお姉さまと祐巳を呼んだんですよ」
「お姉さま? 祐巳?」
「あ、うちの学園にはスールというのがあって、そこで姉妹<スール>にはロザリオを
 上から下に渡すんです……絆みたいなものでしょうか?
 ただ上級生が下級生に教えるみたいな役割もあるのですけど」
「なるほど……よく出来た仕組みですね」
「はい」

 そして、少し高校の話をしていると、隣から声をかけられる

「お姉さま」
「あら、祐巳、遅かったじゃない……って、どうかしたの?」
「あ、い、いえ」
「顔が忙しそうね……隣の男性が気になる?」
「はい……って、いいえ」

 慌しい人だな
 といっても何か面白い人だ

「大丈夫よ……お父様の知り合いの方だから」
「融小父様のお知り合い?」
「といっても、お世話になったね」
「まぁ、それで少し話してたんですよ……」

 本当は護衛だけど、言わない方が良いだろう
 言ったら離れるだろうし……

「祐巳、お姉さまは?」
「お姉さまのお姉さまは何か声をかけられてましたけど……」
「大丈夫だとは思いますが、探しに行きましょう」
「その心配は無いわよ」

 と、動こうとしたところで、幾つかのグラスと料理を持って登場してきた
 カクテルドレスといういでたちだ
 祐巳さんという人は祥子さんの1つ年下の妹という間柄だそうだ
 可愛い人だな……どことはなしに、なのはに似てるかな

「お姉さま、ありがとうございます」
「ずっと動いてるのだから分からなくなったわよ」

 福沢さん(自己紹介してもらった)は藍色のシースルーというドレスにショールをかけている
 祥子さん(区別のため)は青のカクテルドレスにショールだ
 お互いにショールは白なので、少し空を思い浮かぶ
 で、最後に此方に近寄ってきたのは……

「高町さん!!?」
「水野さん!?」

 お互いに驚いて声を出してしまう
 な、何で此処に水野さんが?

「えっと、お知り合いですか?」
「ええ、まぁ」
「そうなのよ……祥子も知り合いなの?」
「はい、お父様とお爺様が知り合いだそうで……」

 そういってこめかみを抑える
 何か考え込んでいるのだろう

「あの時はありがとうございました」
「いえ……ですが、何で此方に?」
「父さんはもう居ないのですが、その、色々とあって呼ばれたんで
 俺が着たんです……元々かあさんは来たがらないので」
「そうですか……あ、これ、どうぞ」
「ありがとうございます」

 水野さんのドレスは薄紅色のカクテルドレスに薄緑色のショールだ
 ちょっとしたお花だな……綺麗な一輪の花を連想させる

「お姉さま、どうかされたんですか?」
「いえ、何か凄く重要なことを聞き逃してて……
 って、分かりました」
「へっ?」

 どうかしたのだろうか? 何か考え込んでるようだし……
 しかし、変なところで出会ってしまったな
 ばれない事を祈るぞ
 武装は全部持ってるが

「高町さん」
「はい?」
「もしかして、恭也って名前じゃないですか?」
「そうですけど」

 俺がそういうと、祥子さんが俺の胸に抱きついてきた
 これには流石に面食らってしまった
 というか、何て大胆な……いや、胸にその弾力ある物が
 女性特有のものがひっついてます
 しかし、女性は得てして柔らかだな
 なんていうかふわふわだ

「祥子、どうしたの?」
「いえ、ちょっと嬉しくて……すみません、恭兄様」
「もしかして、全部……」
「ええ、あの時はお世話になりました」

 ああ〜、すべて思い出したらしい
 祥子さんとは実は幼少期というか、祥子さんが5歳頃に出会っているのだ
 まさか思い出すとは……

「お姉さまは何で恭兄様と呼んだような知り合いなんですか?」
「実は……」

 大学のことから事細かに話す
 すると、納得したのか、俺を見ている
 祐巳さんが俺をジーと見ている

「銀杏王子に気をつけたほうがいいかも……」
「優さんなら着てないので、大丈夫ですよ
 その代わり、露払いがいなくて、大変でした」
「高町さんのこと慕ってるのね」
「まぁ、妹のように可愛がってくれましたから……
 それに、恭兄様は……その、本当の意味で私の心を支えてくださいましたから」
「??」
「お姉さまたちに出会う前の話なので……
 またのときにお願いします」
「そうするわ」

 そして、料理と飲み物を飲む
 ふむ、大丈夫かな?
 一応、今のところ敵の気配は無しだな

「あの、高町さん、何時バイトに入ってるか教えてもらっても良いですか?」
「ええ、それは構わないですけど……」

 俺は水野さんに聞かれたので、時間を応える

「えっと、お姉さまと恭兄様、親しそうですけど……
 その何でですか?」
「そうね、なんでかしら?
 まぁ、ちょっと安心するからかしら」

 そう言われると照れてしまいそうだ
 しかし、周りの男性はこの状態になってやっと落ち着いてきたかな?
 何も言わずに遠くから見ているという感じだ
 高値の華なんだろう(ちなみに女性の視線を恭也に向けられてるのは気づいてない)

「ってことは、ロサ・キネンシスにも恋が!?」
「祐〜巳〜ちゃ〜ん……私はもうロサ・キネンシスじゃないわ
 それに、恋がって、それは分からないわ……確かに魅力的だけど
 私なんかを相手にするわけないじゃない」

 ろさ・なんたら?
 なんだそれは?

「あの、ロサ・なんたらって何ですか?」
「ロサ・キネンシスですか? それは……リリアン女学園高等部にある事で
 生徒会のような物をさすんです
 そのロサ・キネンシスで紅薔薇を意味してるんです
 後2つの薔薇があって、生徒会として山百合会というのをしているんです」
「なるほど……それで、お三方とも確りとしてるんですね」
「ありがとうございます……」

 それで俺を見ている3人

「あの、どうかしました?」
「恭兄様も確りしてるような気がしますが」
「そうか? 気をつけてはいるが、なかなか出来ないものだぞ」
「そう、落ち着いてるし、どこかほっとするのだけど……」

 面と向かって言われると照れてしまうな
 と、1人の男が此方に来る

「初めまして」

 と、相手が握手をしようと祥子に手を出す
 ただ、俺はその腕を止める
 手のところに拳銃が出る
 小型なもので、脅しのためだろうが……十分威嚇は出来る
 祥子の腕を片腕で取り、相手の腕を下に向けさせる
 相手の足の甲にセットする
 パンという音が響き、男の声が響く

「ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!! あ、足が〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
「自業自得だ……正面から堂々と来られるとは思わなかったがな
 どこかの産業スパイか?」
「さ、さぁ」

 その行動に驚きながらも恭也は黒服が来るのを待つ

「すみません」
「いや、気をつけてください」
「は、はい」

 敬礼をして連れて行く男達
 ちなみに、来るまでの間に頭を強めに揺さぶったようだ
 恭也としては黙っててくれるほうが楽だからだろう

「すみません、お騒がせしました」
「い、いえ……でも、高町さん、本当に今回は知り合いとして呼ばれてるのですか?
 あまりにも手馴れてる気がして」
「水野さん」

 俺は唇の前に人差し指を立てる
 「しー」という意味だ

「恭兄様」

 抱きついてくる祥子さんを膝をくっしょんにして受け止める
 大丈夫という風に頭を撫でる
 しかし、人前だが、大丈夫なのか?
 拳銃の殺気の目の前に居たのだから、驚きと恐怖が強いか

「祐巳ちゃん、高町さんに任せましょう
 それに、ちょっとした役得だと思えばいいのよ」
「はい」

 涙を流してる祥子さんを慰めると
 すぐに融さんが来る

「恭也くん、ごめんね」
「いえ、でも、そちらは何かあったのですか?」
「まぁ、僕のところもちょっとね」
「いきなりだって対応が遅れたよ」
「1人は確実に捕まえましたけどね」
「あははは……確かに」
「しかし、あれですね」
「ん?」
「俺は現役を引退してるので、あまり借り出さないで欲しいかな」
「何をいうかなぁ……恭也くんにも楽しんでもらおうと思ってきてもらったんだよ
 ま、オプション付きだけどね」
「お互い無事で何よりですよ」
「そうだね……祥子、悪かったね」
「……いえ、大丈夫でしたから」

 何故か融さんがニヤリと笑う

「恭也くん、良かったね〜」
「何がですか?」
「祥子、恭也くんなら俺は大歓迎だから」
「え、え」
「頑張れ……ライバルは多いだろうけど」

 そういって俺を見る
 な、なんだ?
 どこか、かあさんと同じ気がする

「恭也くん、うちの娘を頼むよ」
「いや、何か違う意味に捉えられそうな言い方は止めてください
 しかも手紙になんて書いたんですか!?」
「秘密だ」

 そして、ちょっと意地悪な笑顔を浮かべて歩いていってしまった
 なんなんだ?
 場所を移動しようってことになって、場所を少し移動する
 福沢さんがあまり遅いとお父さんが心配するとかで、帰ることになった
 それで見送って、水野さんと祥子さんとパーティ会場に戻る
 賑やかなので、もう少し続くだろう

「あの、それで恭兄様、お姉さまには本当のこと話しても……」
「あまり話したくはないのだがな」
「えっと、話したくないことなら、無理に聞かなくても……」
「でも、お姉さまも気になるんですよね」
「うっ」

 気になってたのか? 確かにちらちらと俺を見ているのは気づいていたが
 俺は一度考え込むように瞼を閉じて、大丈夫か如何か考える
 他言無用で頼んでおこう

「あの、他言無用なら……祥子も祐巳さんのことがあるなら」
「分かってるわ」
「分かりました」

 そして、俺は俺のことを話し始めた
 最近は膝が悪いのでしてないって言うと、そうだったのですかといってくれた
 長時間の戦闘が出来ないのがネックだ
 多分、本気になって闘ったら、もたないだろうと言われた
 膝が悲鳴をあげて折れるとも……
 そして、二度と立てないとも
 そのあたりも簡単に話した
 融さんには事前に言ったけど、今回はパーティを楽しんで欲しいからって事だった

「信じられない話ですけど、祥子も同じなら信じるしかないわね」
「お父様も言っていましたので本当だと思います」
「融さんも祥子は他言しないって分かってたんですね」
「多分」
「祥子も大きくなってたし、綺麗になってるから兄みたいだった奴が一度くらい
 見に着てやってくれって言葉にちょっとだけ感謝ですね」
「へ〜、そうやって呼ばれたんだ」
「ええ……最初は断ったのですけどね」
「祥子、頑張りなさい」
「お姉さまこそ、一歩引いてませんか?」
「え?」
「気のせいかもしれませんけど、普段より更に一歩後ろのような気がして」
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないわ」

 そして、俺は2人の会話に何を言って良いのか分からずに聞いていると

「でも、結局は本人次第よね」
「そうですね」

 何故か俺をジーと見る2人
 俺が不思議そうな顔をすると……ため息をつかれた

「あの、何で急にため息を?」
「やっぱり気づいてませんね」
「そうですね……」

 そして、2人して急に落ち込んでしまった
 俺が悪いのだろうか?

「そ、そういえば、そろそろ電車の時間が」
「今日は車で送りますから……何でもお姉さまのお部屋から近いとか
 だったら、大丈夫です」
「あら、祥子、送ってくれるの?」
「お父様が抜け目無くしてると思います」

 それは否定できない
 というか、否定要素が無いな……あの人はそういうケアレスミスが少ないんだ

「エスコートしてほしいですけど、流石に先ほどの話を聞くと恭兄様に無理はしてほしくないし」
「そうね……高町さんに無理はして欲しくないわね」
「水野さんは明日大学は?」
「明日は休みですから」
「そうですよね」
「ああ、土曜日は大学がお休みなんですか?」
「ええ」
「そうですよね……その講義がある所もあるって聞いてたので」
「そういう所もありますよ」

 学部によっては……それが最もだったりするけど

「とりあえず、今日はとことんまで語り合いましょう
 祥子とも久々だし、高町さんとも話したいわ」
「そうですね……恭兄様の話が聞きたいので」
「あ、う、はい」

 この日、俺は朝まで祥子と蓉子さんに付き合わされた
 根掘り葉掘り聞かれて、応えて疲れた……









 そして、また蓉子さんとであった










 おわり?










 あとがき
 二つ目完成
 シオン「眠そうね」
 眠いのだ
 ゆうひ「そういえば、最近3時間ほどしか寝れてないとか」
 後はすべて意識は起きてて、体寝かせてるだけって感じ
 シオン「それでよく起きるわね」
 眠たいんだよ
 ゆうひ「大丈夫なのかしら?」
 さぁ、しんどかったら言うさ
 シオン「……大丈夫じゃないみたいね」
 ま、それは置いておいて……蓉子さんと恭也のお話じゃないな
 ゆうひ「ね、これってヒロイン誰?」
 ……(逃げた)……
 シオン「早かったね」
 ゆうひ「まさか、考えてないとか」
 シオン「見事に決めてないと思う」
 ゆうひ「だよね……遊び人、ヒロインは誰って聞かれて考え込んで考え込んだ末にこの人が多いから」
 シオン「ダメ人間よね」
 ゆうひ「というより、計画性が無いから」
 シオン「納得〜」
 (この後数時間に及び、遊び人の小言合戦)
 ゆうひ「でわ、またね〜(^^)ノシ



恭也X蓉子ではなく、恭也X未定!?
美姫 「果たして、ヒロインは誰になるのかしら」
次回もまた楽しみだぜ〜。
美姫 「という訳で、早速、次回へと」
レッツラ、ゴ〜ゴ〜。



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