マリア様はみている×とらいあんぐるハートSS








設定……
高町恭也、大学3回生で22歳です
秋の話で、護衛の仕事をしながら、大学に通ってます
海鳴大学の近くの私立の大学に通ってます(あるか無いかは知らないZO!
で、海鳴大学1回生の水野蓉子が入ってます
それくらいかな……学部が同じですので、それでお願いします(法学部ね)








『彼と彼女のフォースタイム』








 あの翠屋の騒動から、5日の時間が過ぎた
 今は休憩時間で、少し散歩でもしてきたらと言われたのだ
 2時間の休憩だから仕方ないと言えば仕方ないが……

「おじさん、カレーとチーズを」
「おう」

 鯛焼きを食べるために購入するとある人が目に入る

「すみません、あんこも追加です」
「ありがとうございます」

 そういって鯛焼きと缶ジュースを買うとその女性の所に行く

「蓉子さん」
「あ、恭也さん、お久しぶりです」
「ええ……といっても、対して長い時間だった気がしませんが」
「そうですね……あら?」
「あ、どうぞ」
「え?」
「蓉子さんを見つけたので、買ってしまいましたから」
「ありがとうございます」
「あ、そこの左のです」
「??」
「他のはちょっと特殊でして……後、お茶がポケットに入ってます」

 今日は寒いのでホットだ
 ちょっとだけポケットが熱い
 上着のポケットに手を入れてもらいとってもらう

「まさか、こんな所で会うとは思いませんでした」
「まぁ、俺はただの休憩時間なんですけどね」
「そうですか……私は少し講義で疲れたので、ちょっと海でもと思ったんです
 此処は暖かで海も気持ちが良いから
 何か買おうと思いましたけど、恭也さんが買ってくださって、ありがとうございます」
「いえ、もしも要らないようなら俺が食べる予定だったので問題なしです」
「でも、ジュースは?」
「まぁ、それは貰っても後で飲めるかなぁと」
「うふふ、ありがとうございます」

 ベンチを見つけて、海を背中にして座る
 公園の中が良く見える

「そういえば、恭也さん」
「何ですか?」
「何で、法学を?」
「法学部ですか? 理由は簡単なんですけど……
 その、国語社会科系統は得意な方だったので……それと、前も話したと思いますけど
 俺は体を動かしていたものですから、デスクワークになったとしたら
 多分、役立たずですから……それで、その間に出来るだけ役立つ資格を持っておこうと思ったんです」
「なるほど……恭也さんは未来を確りと見据えてるんですね」
「一応、変に動かなかったら、大丈夫みたいですけどね
 今も病院には通ってますし」
「それが一番ですけどね」
「はい」

 鯛焼きを一口かじる
 うん、チーズとカレーは良いな
 他の人にすすめないのは、周りからは良い味だと受けないからだ
 俺の舌が可笑しいのだろうか?
 かあさんに食べさせたら分かるかもしれないが

「カレーとチーズの匂いですね」
「ええ、俺の鯛焼きがその味なんです」
「一口貰ってもいいですか?」
「ええ、どうぞどうぞ……俺は2つを口の中で合わせるのがすきなんです
 周りの人は変って一言で言われてしまいましたが……」
「チーズカレーって感じですね
 美味しいですけど……その、変というよりかは、どちらかといえば
 このピリッとした辛さと周りの甘さがマッチしてるようですけど」
「ですよね……鯛焼きを甘い物って区切りをしてるんでしょうか?」
「あ、それだったら分かる気がします……恭也さんの持ってるのを鯛焼きと括るのはちょっと
 違うような気がしますから」
「そうですか……俺は美味しければいいので、これで構いませんけどね
 あまり甘いのが……」
「そうですよね……」

 微笑を浮かべながら食べる
 たまにお茶を飲みながら、食べ終えると、ほっと一息

「ほっとしますね〜」
「少しお婆さんになった気分です」
「安心というか安堵っていうか、何かボーとしてしまうんですよね」
「はい」

 そして、空を見ながら流れる雲を見上げる
 満腹というわけではないが、お腹がそこそこ膨れた

「時の流れは無情なりって誰か言ってましたね」
「そうですね……でも、俺は時が無情なら無情でないものって何でしょうか?」
「確かに時は無情だと言うほうが無情な気がしてきました」
「そうだと思いますよ」

 2人してボーとベンチに座り、何か話す
 話さなくても、ちょっとした静間(しじま)は波や海鳥の音がかき消してくれる
 ちょっとリッチな気分に浸ってる?
 それとも、凄く平和だから……今まで、平和と無縁だったから?
 分からない……それでも、俺は……
 今のこの時は大事だと思える

「のんびりですね」
「ええ……普段の忙しさが嘘のようです
 今でも教授のお手伝いとかを?」
「ええ……何故か頼まれると断れなくて……
 楽しませてもらってますけどね」
「それが一番です」

 ふと、思い出したので俺は聞いてみる事にした

「そういえば、前、卒業式の話の時、祥子さんがあまりにも嫌がって
 話を違うのに変えましたよね?」
「ええ……実は、祥子、あの時、壇上で泣いてしまったんです
 気丈に振舞うことを何時もしていたあの子が初めて、大勢の前で泣いたと思います」
「そうですか……泣き顔なら一度だけ見たことがあります」
「え?」
「俺が祥子さんと別れる時、俺が違う所に行くと言った時
 俺の胸で泣きじゃくってました……小さな手で俺の服を握って
 『行かないで』と頼みながら泣いてましたね
 多分分かってたんでしょうけど……言ったところで変わらないという事を……」
「そんなことがあったのですか……祥子が初対面じゃないにしろ
 凄く嬉しそうな理由がわかりました」
「すみません、妹を……」
「いいえ、そのおかげで祥子と出会えたのですから感謝してます」
「そう言ってもらえると助かります」

 そういって空を見上げる
 んっと、雲が大分流れたような
 と、携帯が震える

「はい、もしもし」

 蓉子さんに断りを入れるて、携帯に出る

『恭也何してるの!?』
「何って……公園でのんびりと時間つぶしだ」
『もう、早く戻ってきなさい』
「何を言うんだ? 後1時間は休み時間があるだろう」
『え?』
「俺は2時間の休憩なはずだ……メモにそう書いてあるはずだ
 多分俺じゃなくて、もう1人の人だぞ」
『わわわ、本当だわ……ごめん』

 かあさんは電話を切った

「桃子さん、大変そうですね」

 この前の時にかあさんの事を『お義母様』と呼ぶか
 『桃子さん』かどちらかにしなさいって強要されていたからな
 しかも、最後の方は店を何時の間に貸しきったのか、そのまま宴会になだれ込んだし
 聖さんと江利子さんが出て行った後(俺が見送った)
 中は壮絶を極めたに等しい状態だったからな

「まぁ、そういうものだから……忙しいのが一番ですよ」
「私もバイトしようかしら」
「大変ですよ……」
「そうよね……それに、私は、翠屋に入ろうかなぁと」
「へっ?」
「桃子さんがどうですかって」
「かあさんが……俺は構わないと思うけど……時間とかもありますし」
「教授のお手伝いが減るかも知れないので」
「だと、いいですね」
「はい」

 お互いに笑顔になりながら、少しだけ風を受けて冷えた体を動かす
 俺が立ち上がると、蓉子さんも立ち上がる

「じゃあ、俺はお店に戻ります
 忙しそうなら手伝った方がいいでしょうから」
「そうですね……では、私はこれで」
「はい」

 俺は歩いていくと後ろから声をかけられる

「恭也さん」
「はい?」

 振り返ると、微笑みを浮かべながら蓉子さんが日の下にした

「不思議と思われるかと思うでしょうけど、私は恭也さんと一緒に居る時間が
 一番休まってます……2人でのんびりとしている時間好きですから」
「はい、俺も好きですよ」
「それだけです、すみません呼び止めてしまって」
「気にしないで下さい……ちょっと嬉しかったですから
 同じ気持ちを抱けたことが」
「はい」

 そして、俺は歩いていった
 ただ、俺は公園で彼女とのんびりとした1時間を忘れない
 俺の鯛焼きの端をちぎって鳩にあげたりした
 もちろん、蓉子さんもしていた……なぜか、のんびりとこうやってると
 幾年も一緒に居た人のようで、少しだけ顔が赤くなるのを否定できなかった






 そして、次に会った時、俺は驚きでしばらく目をぱちぱちしていた








 おわり?










 あとがき
 後少し!!
 シオン「そういえば、これって何処まで行かせるの?」
 え?!
 ゆうひ「いや、遊び人って恋愛=最後までとか考えてるでしょう」
 ううん、考えてないよ……ほら、よく言うでしょう、大人の時間って
 シオン「……遊び人が言うと、危ない意味に聞こえてならないわ」
 そうか?
 ゆうひ「そうよ」
 しかし、今回は凄く短くなったな
 シオン「良かったね〜」
 そう、本来なら、あとがき入れても10k超えないくらいでって考えてたのに
 ゆうひ「……最初から思いっきり超えてたわよ」
 う〜ん、本当に困ったものだ
 シオン「それって、情けないわよ」
 だな
 ゆうひ「でわ、これで……」
 ほなね〜(^^)ノシ



近づく二人の距離〜。
美姫 「果たして、何処まで行くのか」
残りも後僅か。果たして、二人はどんな結末を。
美姫 「そんな訳で、すぐまた次回で」
ではでは〜。



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