『月は笑顔を浮かべる3』














 子供が生まれて4週後……退院をし、幾度か通院しながら、普通の大学生活に戻りつつある
 といっても、大学では『何処から生まれたの?』と聞かれるほどで困ったものである
 ちなみに、子育ての方は、母乳の関係上、私が一緒に居る事が多々あり、保健室やトイレなど
 パタパタと移動したりしている……オムツ交換を恭也がしている姿とかも見受けられるようになった
 まぁ、大学構内では比較的受け入れられてるし、皆が可愛がってるので問題無いだろう
 私は私で、そろそろ卒論のために研究所を決めないといけないはずなのだが
 その話は、教授から駄目だしされたって事で断った
 柊教授がどうだいって誘ってくれてたけど……あの人の話も面白いので、乗りたいのだが
 いかんせん、子持ちだから……
 奥様である、柊助教授の一言は頭に残っている
 『私がまだなのに、先に生むなんて』ってその後、教授室から、あられもない声が聞えたとか聞えなかったとか
 まぁ、それは、それで置いておいて……私には関係無いことだし
 子供を外に放置とかしないだけマシで荷物は分担して持ったりと、大学構内ではし
 家の中では士郎の意外な所で気づいてくれたりして、お手伝いしてくれてる
 愛人と公言してるだけあって、確りとしてくれてる
 私も笑顔で居られるし、少しだけ日常のありがたみが分かってきた気がする
 こう、護られるみたいな……
 ただ、一度だけ、士郎が武装して出かけた事があった
 あの時のことは聞かないことにした……多分、なのはちゃんを護るためだろう
 私がいけないから、お願いと頼んだのだ……私が妊娠してつわりで苦しい頃に引っ掛かった相手
 ビルの上からの視線……士郎は『任せろ』って笑顔で言って、深夜に戻って来た
 お風呂とか入って、怪我も無いのか確認したら、無かった
 相手は龍とかじゃなく、変質者だったと言って、げんなりしてたけど
 そして、今は大学で御昼ご飯を食べてる最中……落ち葉が舞う中、御昼と言っても、私はあまり食べれない
 女性としては食べれる方なのだろうが……それでも、私はのんびりとあんまんをほお張る
 あったかくて美味しい、コンビニのあんまん……
 赤ん坊の名前は、祐一という名前になった
 なんで、祐一という名前なのか分からないけど、恭也はその名前を気に入って呼んでいる
 ご飯を食べてる時も、あやしながら遊んでいるし
 といっても、恭也はお弁当を持っている……愛の詰ったという言い方は可笑しいけど
 レンさんや晶さんの愛の詰ったお弁当であったりする

「そういえば、お前ら、子供生まれてからも変わらないな」
「そうか?」
「勇吾くん、こんにちわ」
「ああ、こんにちわ、蛍ちゃん」

 赤星勇吾は、藤代早苗さんと付き合っているのは公認になった
 剣道部の主将ではないが、お互いに剣道部を盛り上げていっている
 全国大会にも幾度も出場してる、男女の双剣だ……

「はぁい、蛍さん」
「どうも、早苗さん」

 挨拶をしながら、またあんまんにかぶりつく
 というか、あんまんって片手で食べるものだと恭也が言った時
 私は両手で持っていた……というより、ちょっと大きいところのあんまんだったと思うのだけど
 そんな過去の思い出を返していると

「高町くんって、赤ん坊とか可愛がる性質だったのね」
「そうですね……私は女の子じゃなくて良かったと安堵してます」
「え? 何で?」
「だって、恭也ったら、妹のなのはちゃんの彼氏が来たときですら半切れ
 と言う事は、女の子だったら、『うちの娘は俺に勝ってからしか渡さん』とか言い出しそうで
 第一子が、男の子でよかったなぁって」
「むぅ」

 恭也は言葉を詰らせる……前が前なので、何も言えないのだろう
 勇吾くんと早苗さんは、苦笑いだ

「勇吾のそう言うところあるね」
「え、俺?」
「だって、私が勇吾の後輩に声をかけられてたら、すっごい睨んでたじゃない」
「あ、あれは、その、ほら……そ、そう、あまりにもなれなれしかったから」
「嫉妬? ヤキモチ?」
「ヤキモチです」

 正直だね〜
 ま、それが嬉しかったりするのだけど……女性としては

「お互い、男のヤキモチおよび嫉妬他もろもろに苦労するわね〜」
「そんな、私はそこまで苦労してませんよ」
「うふふ」
「ふふふ」

 笑って誤魔化す
 2人とも、前のベンチに座り、お弁当を広げる
 この光景も見慣れたものだ……付き合うようになって、藤代さんが御昼を持ってきて食べてるらしい
 仲が宜しいというか、なんと言うか……

「そういえば、蛍さん、教授たちが残念がってたわよ」
「聞いてますよ……助教授の人や助手さんや事務の人たちから散々聞かされましたし
 それでも、教授が駄目だって……何でも、こっちで結婚するのは良いけど
 こっちも手伝って欲しいから、本と資料送るって多大にありまして」

 ダンボール二箱分……はっきり言ってしまえば、恩師の顔を浮かべて殴り込もうかと思った
 ちなみに、中身は、社会文化学科の何かしらって所……ま、何とかなるだろうけど
 何とかしないといけないので、そっちの方を頼まれたのだ

「そういえば、蛍さんの恩師って誰なの?」
「ミハエル=ジェミニ・ホーエンハイム教授……」
「世界名誉教授じゃない!!?」
「ん〜、といっても、変人だよ」
「蛍さんが言うの?」
「だって、私の才能を見て、すぐさま金と権力で寄せて、勉強は……
 鬼のようにさせられたね……しかも、すぐさま色々とさせられるし……
 はっきり言ってしまえば、柊教授とかの方が講義は上手いわ
 ただ、してる事が偉大だから、教授は認められてるだけ」
「確か、歴史の年代の部分で不明瞭な部分を全てはっきりさせたのよね」
「それを確りと論理付けて説明は難しいけど、それを物語りの傾向から何からって出していくのだから
 ある意味で可笑しい人だったのよね……ま、天才と馬鹿は紙一重って言うし」
「そ、そうね」

 私からしたら、勝手に人の名前で論文を書くなって所だ
 ま、この人との龍との接点は全くと言ってない……恭也もそれは聞いてたけど
 ないというよりも、この人は、単に面白そうな人が居たら教えろとか
 弟子にしたいとか、色々なのだ……命狙われても何でか生きてるし
 教授曰く『第二第三の私が現れる』だそうだけど、やめてくれ
 あんな変人が3人も居たと思ったら、世界を破壊し尽くしたくなる

「しかも、国語力に関して言えば、下手な人がその人についたら、理解できない
 想像力というより、発想力が人を超えてるって感じするよ……教授は論文発表の際には
 言葉を大分崩してるけど、普段は全く読める代物じゃないものとか……暗号解読者の気分だよ」
「それを言われると、凄い人も、一瞬で藻屑ね」
「早苗さんも頑張ってね……研究室決めたんでしょ」
「ええ、まぁね……高町くんは?」
「ああ、俺はその行かなくて良いって」
「へ〜」
「じゃあ、2人とも研究しないんだ」
「ああ」
「いいな〜、俺なんて、早苗が行くのだし着なさいって」
「だって、少しでも2人で居たいじゃない
 嫌だったの?」
「あ、いや、その勉強が嫌なだけで」

 尻に引かれてるな〜、勇吾さん……早苗さんもそれが分かっていて言うのだから
 男殺しって事なのかな……多分私が言ったら、私も言われるからやめておこう

「相変わらずだね〜」
「だな……祐一寝たぞ」

 祐一は目を覚まして、そのまま目をあけたまま周りを見る
 私や恭也のどちらかが居たら、そのまま何だけど
 居ない時は大変だった……はっきり言えば、大泣き
 しかも、夜に桃子さんの部屋で起きたのだから、洒落にならない事となった
 翌日、全員寝不足……士郎と恭也の2人は、寝不足ながらもちゃんと鍛錬には行っていた
 で、夜の生活のためって事で預けたのだけど、それが却下になるのだから痛いことこの上なかった
 なんせ、私は半裸(下はタオルケット巻いただけ)
 恭也と士郎全裸(子供が気になり、そのまま飛び出した)
 というわけで、全部見られた結果になるのだ……で、士郎と恭也に襲われることなく過ごしてるというわけだ

「大人しい子だね」
「あ、景」
「ご飯食べ終えてね……見せてね〜」

 景は、子供が好きだとかで、寝顔を写真に撮ったりしている
 というか、ほぼ毎日一枚は取ってるのだから、ある意味凄い
 勿論、私たちも合わせて撮ったりするから……どれだけ枚数あるのだか
 そのうち、CDに焼いてくれるらしい……何枚になることやら

「あ〜、可愛い〜、お持ち帰りしたら、泣くけど」

 ちなみに、犯罪一歩手前者
 景が寝かせておくって、離した時……運悪く起きて、泣いた祐一
 あやすのに、私と恭也が抱きしめたりと、それはもう大変だったわ
 しかも、お腹まですいていたみたいで、私は慌ててた

「でも、本当に可愛い子だよね」
「まぁね……あまり外に出すのは良くないのだろうけど」

 ご飯は中で食べるが、それでも、何処か外で食べたい
 今日は過ごし易い暖かさだし、丁度良いかなってことで、落ち葉が舞う中食べてるのだ

「やっと食べきれた」

 あんまんを食べ終えると、景も写真を撮り終えて満足してるのか、つやつやしてる
 若返り方法? もしかして、祐一から吸ってる?
 などという非科学的なことを感じてしまう

「ま、祐一も大分泣かないようになったんだけどね」
「そうなの? ほんの数日前は大泣きしてたけど」
「何ていうか、限定だけど、桃子さんと美沙斗さんとティオレさんだけは平気みたい」

 平気というよりも、単に懐いてるというか
 泣かなくなった……ま、幾度か実験してだ
 ティオレさんの方は泣いても良かったのにと、少しはにかみながら言った
 子供を抱けて嬉しいとも……フィアッセさんの事を聞いたら……
 『あの子にはあの子の生き方が出来てくるわ……支えてくれる友達も居るし
  恭也に時間の余裕があるなら、イリヤには話しておいたから……』
 それが何であるか、私は聞いておいた……さすが大胆だ
 私も、その事には何も言わない方にしておいた
 もしも、本当に最悪の事態を考えてのこと……

「どうしたんだ?」
「なんでもないわ……さてと、今日は後1つで終わりだね」
「ああ……昼前と昼後だからな」
「恭也、寝たら駄目だからね」
「相変わらず、高町は弱いな〜」
「何を言うか……それを言えば赤星だって」
「ま、だが、講義中に起きてるのはいい事だぞ」
「ああ、なんせ、後ろから殺気を送ってきやがるし」
「当たり前じゃない、あなたの後ろなんだから」

 高町と滝川……たかとたきの違いだけだからだ
 高田とか、他のたかが付く苗字がないので、私がほん後ろ
 というわけで、恭也を真後ろから起こせるのだ
 勿論、普通に起こしてはつまらないので、殺気を当ててだけど

「そういえば、第一子は居るけど、次の予定は?」
「まだ休みたい……意外と子育ては大変なんだけど」
「とか言いつつ、余裕の笑顔だね」
「ま、経験したら分かるよ……丁度近くに、居るじゃない」
「ゆ、勇吾は、ほら、なんていうか、こう、ないから」
「何が?」
「その、私を無理やり襲ってとか」
「それはそれで寂しいかな」
「そうなのよね……誘わないと来ないって訳じゃないのだけどね」

 早苗さんもかわいそうに
 忍さんそういえば、最近見てないな……ロボット工学系等の研究所が忙しいのかも
 教授によっては、しゃれにならないほど忙しくなる

「じゃあ、移動しようか」
「ああ」
「じゃあ、またね」
「またな」

 そう言って、2人とわかれる
 祐一は抱き上げても起きない……まぁ、そういうものなのかもしれないけど
 講義を終えて、私と恭也は家路につく

「なぁ蛍……」
「士郎との子供……のことでしょ」
「ああ、前は駄目だったけど」
「そうね……そろそろだから、良いかもしれない」
「俺が言うと可笑しいのかもしれないが、俺も士郎の子を楽しみにしている部分があるんだ」
「応えるつもりだよ、2人を愛してる、だから、2人の子を成したい
 そう思ってるもの……だから、明日だと、明後日休みでしょ
 士郎は違うけど」
「ああ、そのときで頼む……そうだよな
 腰抜けてたからな」

 ……もう1年前に感じること
 でも、まだ1年経ってないし

「ま、また、頑張りますかね」
「あの痛み再びは嫌だな」
「大丈夫だろう、子供産んだし」
「あの時は必死すぎて、痛みとかもう全然考えてなかったから」
「次もそのいきで」

 死ぬわ……子供を生む苦しさ
 あれは、死ぬっていうよりも、自分も息苦しく感じてしまうのだ
 多分、それほどまでに、子供も辛いんじゃないかと思うほどに
 だから、早く出てきて欲しいと願う

「4年なら、大して講義ないし、卒業までの単位が足りれば良いからね」
「ああ」

 気楽なものね……恭也の就職先は翠屋だ
 で、たまにガードの仕事もするらしい
 私は元々持ってるお金もあるし、教授のお手伝いのお金がかなりの額で入る
 論文も私の書いたものは、私の名前で出したらしく、結構なことになってたりする
 天才ちびっこ少女って事で海外のメディアでは、楽しまれてるらしい

「士郎との子か……あの人は何て名付けるのだろう」
「さぁな……だが、それも楽しみにしておいたら良いだろう」
「そうだね……それに、幸せの形っていうか、幸せが何であるか分かってきたよ」
「そっか」

 知らないで居たこと、知ったこと
 そして、分かったこと、気づいた事……だからこそ

「私の幸せは2人と共に居ることなんだね……まぁ、ちょ〜と子宝に恵まれそうなのが痛いけど」
「ははっ、そうだな……ま、俺たちが放しはしないさ」

 士郎と恭也は一時喧嘩するほど仲が悪いように感じた
 でも、実際はじゃれあいで……そして、今は親友と呼べる存在だろう
 同じ部屋にいてて、気まずさとか無いのかと心配したときがあった
 それでも、2人とも、何かしら悟ってる部分があるのか、2人で色々と相談して、私をサポートしたりしてくれる
 一人で無理なら、2人でサポートするという言葉そのままに

「士郎とな、話してたんだ……蛍を支えるのに、一人じゃあ無理だってな
 俺もそれには賛成していた……家族の支えでも足りない気がした
 なんせ、蛍は自分が特殊だと理解してるから……だから、2人ならって考えに行き着いたわけだし」
「そうだね……2人の優しさは嬉しいよ、本当に」

 そう言って私は祐一を小さく力を込めて抱きしめる
 この子には幸せに生きて欲しい……表の世界で、多少の辛いことにも負けないで
 生きて、強くあってほしい

「おかえり、蛍、恭也、祐一」
「あれ? 士郎、今日はお休み?」
「ああ、仕事はな……」

 士郎はそう言って、楽しげに祐一を見る

「寝てるのか……ま、良いか……周りに人も少ないし
 蛍、その頼みが」
「分かってるわよ……明日だったらどうかしらって
 私は腰抜けるだろうし……1年近くぶりなんだからね」
「……悪い……その前の時は」
「もう良いわよ……私がそのことで怒った?」
「いや、まぁ、色々罵詈雑言を吹っかけられた気が」
「気のせいよ」

 あの時のことは思い出したくないし
 恥かしさもあるわけだし……
 そして、それが笑顔の証
 まだ、一人目の子供……お母さんの苦労をこれから私が背負い続ける
 でも、それ以上に、2人の愛が嬉しいから、支えてくれるから……
 私は笑顔で居れるだろう
 この幸せの時の終焉が訪れるまで……
 でも、終らせない……幸せを受け止めて、これ以上を望み生きる

「蛍」
「蛍」

 2人に呼ばれて、私は笑顔で顔を上げる

「何?」
「幸せか?」
「ええ」
「俺たちには、その笑顔だけでも十分お釣りがくるさ」
「じゃあ、ちょっとは優しくして」
「やだ」

 相変わらず、夜の生活の主導権は相手が握ってるって事だな
 は〜
 そして、私は次の日というか、その次かの日に、第二子を妊娠した……









 幸せの在り処は、それぞれだとわからないでも無いけど
 笑顔が幸せの証……恭也と士郎、それに子供たちに家族が居れば
 私は幸せで居れる……
 なのはちゃんとクロノくんの恋愛がどうなるか分からないけど、なのはちゃんは卒業したらって決意してる
 私だけって相談してくれた……それを誰に言うつもりもない
 クロノくんがそのとき、どんな反応を返すのかも分からないけど
 それでも、2人が愛し合ってるなら良いかと思う
 笑顔で居れるなら……幸せなのだから









 おわり









 あとがき
 というわけで、此処で斬ります
 シオン「切るの?」
 斬ったの
 ゆうひ「何でって聞いてもいい?」
 このままだとこれ、だらだら続くから
 シオン「なるほどね」
 ま、悪いのだけどね
 ゆうひ「あんたの頭がね」
 ……今、すっごい心に刃という刃が突き刺さったよ
 シオン「無事完結ね」
 ほっ
 ゆうひ「いや、なんていうか、ギリギリ表現まで責めたしね」
 そのつもりだけど、難しいな……女性のノベルとか本だと、これ以上も多々あるし
 シオン「あるの?」
 ん〜、あるの
 ゆうひ「聞かないで置くわ」
 ま、自分は知ってるのは、いろいろと理由があるからなぁ
 シオン「そうなの?」
 うちには、本好きな、母と姉が居るからね……本読むだけなら、簡単
 ゆうひ「なるほどね」
 シオン「そうそう、おまけって程じゃないけど、その後の恭也と士郎と蛍のことを少々下に書いておくわ」
 ま、一応ね
 ゆうひ「では、またね〜」
 ほなね〜(^^)ノシ











〜第三者視点〜

 その後、数年に渡り蛍は子供を生んだ
 HGSの子は生まれることなく、龍にも狙われなかった
 ただ、蛍の近くには士郎と恭也、子供たちが居り
 その周りには、家族や親友が居たそうな……そして、士郎と恭也の2人は護衛の仕事をしながら
 翠屋のウェイターを、蛍は論文などを仕上げて、助教授の地位を得る
 といっても、海鳴大学にのみ、教師として登場してるだけだが……最年少記録だそうで、24歳という若さだった
 ただ、ちょくちょく学生から、子供先生と呼ばれ凹んでいたそうな
 そして、美由希は、香港警防隊へと入隊
 那美は、自らの霊力により、久遠と共に、除霊の仕事に
 忍は、機械工学の関係会社を設立、ロボット研究の権威になった
 桃子さんは相変わらず元気に翠屋を切り盛りしている
 フィアッセは、CSSの校長を……イリヤさんが入れ知恵で、蛍が校長になりかけた事件があったが
 回避できたのはまぐれだそうだ
 晶は、明心館の師範代として、レンは海鳴に本格中華の店を設立
 ティオレさんは恭也と士郎の二人目を抱き、それを見届けるかのように眠るかのように亡くなった
 それぞれの心に傷を作る結果となったが、フィアッセが最も傷ついてたのを助けたのは蛍だった
 蛍が校長を兼任したのだ……イリヤさんが、そのまま校長にならないかなどとほざいたとかほざかなかったとか
 知佳さんは、相変わらず日本の災害救援隊で副所長として抜擢
 真雪さんは、漫画家としていそしむ毎日
 たまに、呼ばれて宴会だとか、漫画を手伝わされたりする
 そして、なのはとクロノは……大学2年の時に結婚することとなる
 それは、なのはの決意が固かったのと、クロノがなのはと共に居たいと願ったから
 桃子は、なのはがパティシエになって、自分の跡を継ぐと言ってくれたことに感銘を受けて
 翠屋二号店が、二駅先の駅前に出来た
 そこで、2人は働く事になる
 恭也と士郎のうち、士郎がそっちに行くことが決っていた
 それと、家が近いバイトの子達がそっちへと流れる事となる
 ただ、恭也は複雑な笑みを浮べていた……
 なのはは周りから『先を越された〜』と言われたそうで、少し困っていた
 慰めたのは蛍であったりする……クロノも蛍には懐いているし、子供たちもなのはやクロノに懐いてる
 そして……蛍と士郎と恭也は日常を護りながら、今の幸せを護る
 蛍は幾度もある命の危機を、自らの力と羽を使い、相手を倒していった
 香港警防隊が龍を倒すまで、何時になるか分からない……それでも、数年の幸せを願えるだろう
 人の強さは一朝一夕で身に付くものじゃないから……そして、護る剣士2人を相手に
 勝てる者など、この世界には居ないから……それぞれの道を進み、そして、3人の幸せは続く




祝、完結〜。
美姫 「お疲れ様でした〜」
蛍は何とか幸せを掴めたみたいだね。
美姫 「うんうん。良かったわね」
遊び人さん、ありがとうございました。
美姫 「ございました」



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