とらいあんぐるハート×リリカルなのは


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クイントのお話です。今度は母親日記になるのかなぁ?








『クイント・ナカジマ育児記録』










 戦闘機人の事件を追って、動き回り、ゼスト部隊と突入は決まり、私は行きます
 大変だということは分かってるけど、ゲンヤあとは任せます



「はぁはぁ」

 機人たちの暗殺に私は拳を構える。皆生きてると信じるしか無い
 皆ばらばらになってしまった。誰かがこの情報を教えたのか?
 誰が? だが、誰かに伝えることも出来ず不毛だ
 壁に押し込まれる……このまま



「せっ!!」

 私は殺されると思った手や足が吹き飛ぶ

「機械人形?」

 不思議そうに声を上げて、その子はへたり込む

「はぁはぁ」

 どうやって此処に来たのか、疑問も残る。でも、私を殺そうとしていた戦闘機人たちが事切れている
 しかも、男の子の手にはデバイスでない、光る長刀より短く、ナイフなどより長い物

「大丈夫ですか? 助けちゃいましたし、殺しちゃいましたけど」
「構わないと思うわ……この人たちは操り人形にされてたみたいだけど」
「ごめんなさい。誰か分かり合える人と話したかったので」
「どうかしたのかしら?」

 男の子は小さくため息を吐いて

「此処何処ですか?」
「……えと、分からないで来たの?」
「戦闘がおこってるから、父さんかと思ってきたけど、違ったみたいなので」
「ということは、此処で何が起きてるかも知らないのよね?」
「はい」
「じゃあ、ちょっとお手伝いしてくれる?」
「構いませんよ」

 助かるわ。しばらくは身を隠すことを考えるしかなさそうね
 暗殺とまで来てるわけだし、ゼスト隊長、メガーヌ、無事で居てね

「こっちよ」

 とりあえず、逃げる方向で洞窟から出ることにする。洞窟で野営していたのが裏目に出てるかもしれない
 それでも、男の子も頷いてついてくる

「疲れていたようだけど」
「先ほど貴方を助けるために使った技はとても疲れるものなので」
「あまり使わなくて良いわ。私も戦うから」
「お願いします」

 お互いに走り抜ける……洞窟を出て、森へと身を隠す
 サーチャーされてたら駄目だろうが、極力魔力を消す

「大丈夫でしょうか?」
「分からないわね。それでも、帰る家にはしばらく帰れないわ」
「あの、それじゃあ、俺のことも」
「ええ。ごめんなさい」
「構いませんよ」

 そして、しばらくの間、パタパタと駆けずりながら、敵から逃げる
 襲い掛かってくる敵が減ってきたのは、それから数ヵ月後
 私たちの戦闘の残りというのは綺麗なもので、純粋な力などで押されるために
 魔法を使い、私が的を呼び寄せてるようなものである
 管理局には通してるが、本当に通じてるかどうか怪しいわ

「少しはこれで手はあるわね。誰か見つけてくれる部隊に知り合いが居たら良いのだけど」
「えと、クイントさん、結局、俺はどうなるんでしょうか?」

 年齢は8歳の異次元世界からやってきた少年だ
 本来なら返したいところだけど、誰に頼むかでも揉めそうだ

「ごめんね。最初から巻き込んじゃって」
「いえ、それは構いませんけど……父さんでなれてますし、それに、良い鍛錬相手ですから」

 機人たちを簡単に切り裂き、AMFが展開されようが関係ない
 空からの攻撃に対しても機敏に反応して、木々などを使わせたり、密閉の空間戦闘においては
 多分どの局員よりも上を行くかもしれない子供
 私より撃墜数は多く、三分の二は恭也くんが倒してる




 数日後助けた来た。食べ物を食べてるところに、管理局の人が来たのだ
 といっても、これからが大変だ。身内のこととなると誰もが消極的になるわけだし

「クイント・ナカジマ一等陸士ですね」
「ええ」
「貴方の要請を受けてきたものです……レジアス少将に知らせずという事で、こちらに来ました
 それから、ゲンヤ・ナカジマも」
「クイント、無事で何よりだ。報告には全滅と聞いて」
「ごめんなさい」

 あら? 恭也くんは?
 と、木に背中を預けて、のんびりとしている……敵で無いと分かればああなのだけど
 一度敵になれば、それこそ色々攻撃をしていくタイプだ
 資質は高いし、魔力の扱いは少しずつ教えてる
 子供ながらの強い魔力は使えば使うほど伸びるだろう
 本人曰く、ある程度で良いのだそうだけど

「メガーヌとゼスト隊長は?」
「分かりません。二人の消息は不明です」
「そう」

 だが、これで後は管理局がどのように動くかだ。レジアス少将のことも伝わってるだろう
 スカルエッティという技術者の事も

「助かったわ」
「いえ。こちらこそ救出部隊を組もうにもなかなか」
「構わないわ。それで、家族も全員無事なのね」
「はい」

 ゲンヤ、ギンガ、スバルの三人が顔を見せる

「助かったわ」
「まぁ、コネで押し込んだからな……感謝するしか無いだろう」
「今はたくさんの耳があるから上手く言えないわ」
「そうか……それで、一人巻き込んだ子供というのは?」
「ええ。そこに居る」

 と、恭也くんは一人の男を取り押さえていた
 あの? 何してるの?

「誰に頼まれた?」

 小太刀で相手の喉へと押し付ける
 その様は脅してる状態

「どうしたの? 恭也くん」
「この人、貴方に狙いをつけていたから」

 気づかなかった。私も気が抜けてたのね

「いえ」

 全員の武器がその抑えられてる一人に向けられる

「誰が言うか……」
「後で、ゆっくり聞かせてもらうから今は良いわ」

 どすっと蹴られ、落ちる男。さすが、裏をかいた敵ですら気配がしたからと言って叩きのめし
 さらには、上空だろうが、なんだろうが敵が来たらすぐさま戦闘態勢へと突入していた
 まぁ、そのかわり疲労も激しいらしいけど

「すみません、初めまして、不破恭也と言います。此処には次元世界が違うところから迷い込んだ
 そう説明されてます」
「多分、そうだろうね……一応こちらでも調べてるし。クイントのことは極秘扱いなんだ
 君の事もそのため極秘になる。すまないが」
「いえ、それは仕方ないことのようですし」
「それじゃあ、恭也くんはこれから家の子ね」
「ええっ!!」
「母さん、本気!?」

 スバルとギンガの二人が驚いた顔でこちらを見ている
 だって、仕方ないじゃない

「いくらなんでも、この男の子を放り出すわけには行かないわ。まぁ、放り出しても良いけど
 私は絶対止めないわよ」
「えと、どういう意味で?」
「管理局地上部隊が壊滅とか、そこらの犯罪組織が壊滅とかしても知らないってだけ」
「そういえば、その子、強いみたいだね」
「勿論。私と一緒にこのあたりを駆け回って敵を倒してきたんだもの
 下手な管理局員より、強いわよ。あんなふうにやられるのが関の山でしょう」

 そう、この子は強い。守ると私に言い切ったときは男の顔で、しっかりと守ってくれた
 本人曰く「守るために戦うなら、本領以上のものを発揮するのが自分の剣ですから」とのこと
 確かに、それは凄いことだと思う

「ギンガと同い年で、スバルのお兄さんだからね」

 ぴしっと指差して言っておこう……まぁ、受け入れてくれるだろうけど

「ギン姉」
「よろしくね。ギンガです」
「不破恭也です。しばらくよろしく頼む」
「スバルです」
「ああ。よろしくな」

 恭也くんはスバルの頭を軽く撫でて、こちらを見て頷く
 油断は出来ない。だが、スバルとギンガの二人は大丈夫だろう……いや、それならば
 私は良いのだし、恭也くんはすぐにギンガたちと同じ学校に入れるのも

「とりあえず、家まで送ります。サーチャーなどの措置は?」
「お願いするわ。後家族のも」
「はっ」

 下っ端というか、下まで手が回らないでしょうから、後は手を出すのは
 これからの事件以降って事になるわね
 ゲンヤさんに任せるしか無いわ……でも、考えようによっては
 スバルとギンガ、どちらかが習いたいなら教えられるわね
 それに、家に居ないばかりで辛いから





 恭也くんは結局帰れないと判定された
 どのような要因で来たかも謎で、科学者たちが悩んでいたけど
 本人は意外と平気そうで、剣を振ったり、私と模擬で戦ったりしてる
 下手な訓練兵より強いし私も勘が鈍らないのが良いわ
 クロスレンジにおいては、私が負ける
 相手が地上にいる分、私が近づけば、恭也くんの攻撃が届くようになるからだ
 ギンガも習い始めた。まぁ、襲われて、恭也くんが一掃してくれたからかしらね?
 対人警護において、恭也くんは丁寧だし、しっかりしている

「ご近所で有名になっちゃってる恭也くんなんだけどね」

 小学校に通い始めて知ったが、上の子たちから告白されること数え切れないほど
 ギンガとスバルが不機嫌になること、ほぼ毎日
 恭也くんがたまに敵を倒して連れ帰ってくるサプライズもたまにだ
 本人曰く「あんなのネコでも分かる」とか……殺気とか云々らしいけど
 そんな都合よく分かるものなのかしら?
 ゲンヤさんも恭也くんが居てくれて、男同士で何か話してるし
 渋い趣味を持ってるけどね……植物育ててるし

「でも、ありがたいわよね」

 下手なガードより腕が立ち、そこいらの管理局員なんて恭也くんから体術を教えて欲しいというほど
 ギンガは私から教わってるけど……スバルは嫌がってるわ
 まぁ、嫌な事はさせないでおきましょう。まっすぐ普通に育つのが良いわけだし

「さてと、ご飯ご飯〜」

 恭也くんはまっすぐに育ってるし、うでも確か。本当の世界に帰れないと聞いても
 普段と変わらない。あ、一度だけ、ギンガが慰めてたわ
 慰めてたというより、辛そうにしてる恭也くんを抱きしめてただけだけど



 恭也くんが立派になったら、どっちに行くかしらね?
 管理局か、聖王教会か
 今でも引っ張りだこなのだけどね。スバルやギンガが不機嫌になるのよね〜
 これまた、恭也くんも賢い子だし、フリーだから、そらぁもうあの手この手で
 管理局と教会で取り合いしてるし……大丈夫なのかしら?
 最近だと、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンが狙ってるとか
 噂によるとカリム・グラシアという騎士も狙ってるとか
 駄目よ、恭也は私が認めた人じゃないと





 おわり






 おまけ(その後の様子を少し)
 恭也は結局、管理局と教会の双方に籍を置くことになった
 そのため、色々と動き回ってはいるが、ナカジマ家へと戻ってくることがほとんどだ
 仕事の関係上遠くに飛ばされることなく、尚且つロストロギアの事件にもあまり必要とされない
 その代わり、ガードや密閉空間戦闘では敵知らず
 自分の空間内においては、強い……本人曰く「剣士だから」とのこと
 スバルは、高町なのはに憧れ管理局に入隊し、ギンガも入隊している
 恭也くんは特別枠の剣士待遇。魔法も剣もと双方とも頑張ってる
 で、私は中将が動いたら動き始める予定……スカルエッティも動くでしょうね
 恭也くんにも頼まないと


 そして、Stsが始まる頃、恭也とクイントも動き始める
 それは、一つのロストロギアを、犯罪者を逮捕する物語








 あとがき
 とまぁ、書いたけど、こっちはこっちでちょっと引き気味
 正直なところ手間隙惜しんでというより、少し考えたネタを付け足した風味
 実際の所少し不服アリ。というわけで、クイント編はもう一個書いてみようと思ってます
 まぁ、それでも、自分的にはありなんですけどね。助けられて、恭也を子供にみたいな
 恭也ってある意味、魔法さえ使われなかったら強いのではなんて思ってます
 街中で魔法使用はよろしく無いからなぁなどとぶっちゃけてみる
 全力全壊は良くないもんね〜。でわ、これでノシ







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