『An unexpected excuse』

  〜リリカルなのは リンディ・ハラオウン編〜







 この話を見るに当たり、少し当たり問題点があります。まず一つに恭也とリンディの接点の無さです。
 なのはとの事を踏まえてみても本編で出会うことはほぼありませんでした。一つに無印の後
 二つにA'sの後っていう感じです。それを踏まえると、かなり難しいという事が分かりました
 ですので、オリジナル設定でリリカルなのはのなのはの並列世界という事の設定で通します
 多少魔法などのことも分かっていて、恭也は理解してるし、なのはたちが小学6年生って設定です
 年齢の差が……なんてことは考えてませんが、あの人年とってなかったようなって
 リリカルなのはでなのはの世界の恭也は忍さんと恋人同士です


















「俺が好きなのは…………」

 恭也はその言葉を漏らしたっきり黙ってしまった。考え事なのかどうか周りは分からない。
 ただ、恭也は考えていた。どういうべきか、と
 長い沈黙……恭也が言うのを待つFCの面々と美由希たち
 だが恭也は言葉を漏らす様子が無い

「!!」

 恭也が真剣な顔をして、上空を見上げる。そして、他の面々もそれに頬を染めながらも同じく上を見る
 だが、何も無い……恭也は何かを見ているのだろうか?
 いぶかしむ面々だが、その答えはFCの面々の後ろから走ってくる女性に向けられた

「はぁはぁ」

 速度は早いが呼吸を乱しながらも、FCたちの間をかいくぐり恭也の前に立つ女性

「恭也さんは私のです!!」

 恭也の前に立ち、FCや美由希たちから立ち塞がるようにいてる女性
 全員が?を浮かべたり驚いたりしてる中、恭也は上を見ていた

「リンディさん」
「え? あ、はい。恭也さん、お久しぶりです」
「ああ。お久しぶり……というかだな、危ないと思うのだが」
「提督権限です」

 ばっちり提督になったリンディは笑顔でのたまう。間違いなく恐ろしい答えを

「まぁ、いいです。この人が俺の好きな人だ」

 恭也はリンディさんの肩を抱き寄せて言う
 リンディにとっては、どういうことって感じの事態だ

「えっと……あれ?」

 不思議そうに首を傾げるリンディ

「え、あ、その、勘違い?」

 それでも頭は回ってるのか、のたまう言葉に恭也は頷く

「多分、俺が考え込んでるシーンのみを見たんだろう」
「うっ」
「確か来る前に連絡するとか、色々言っていた気がするのだが」
「てへっ」

 こつーんと手をぐーにして舌をちろりと出す……間違えちゃいましたって事なんだろうけど
 恭也はリンディの頭を軽く撫でて

「そのおかげで助かったからな」
「ごめんなさい。忙しくて」
「だが、今日はどうしたんだ?」

 そういうと、リンディの瞳に涙が溜まる

「だ、だって。恭也ってば普段はあまり私のこと聞かないし」
「いや、聞いたら悪い部分だってあるだろう?」
「それでも……それに、私が男性職員から求婚されたって言っても反応薄いし」
「だ、だから、あれは」

 ちなみに、そのときの様子をどうぞ



 艦内の館長室……そこで、恭也と喋ってるリンディ
 クロノたちは知ってはいるものの、毎度なので気にしてない……無理な命令も上司次第ってことだ

「それで、その人に求婚されてて」
「……」

 恭也は黙り込んでいた。リンディの話を聞いてるのだが
 恭也の心の中は……『その男はどうしてやろうか?』その一つである
 ちなみに、恭也の緑茶は普通のもので、リンディのには砂糖が入ってある
 飲み物として失格なのを作るリンディであった



「それに、その人その後から見かけないし」

 周りがシーンとなった。FCたちはすでに居ないが、美由希たちは事情を聞きたいと思って残っていた
 だが、それを聞いて、すぐに恭也を見る……恭也は、首筋をぽりぽりと人差し指でかくと

「今頃病院で、新しい一面でもわかってるんじゃないのか?」

 恭也、何をした!!?
 邪笑を浮かべて、魔王ちっくに笑う……怖いし似合ってる

「そ、それに、何か、私ばっかり嫉妬してるし」
「いや、それは無いな」

 恭也は頷きながら返すが、リンディからしたら、やっぱり不服が残る
 自分の方が年上なのにっていう、お姉さんぶりがあるのだが……如何せん年上としてのプライドがあるのだ
 捨ててしまえなんて思ってしまうこともあるのだが

「それに、はやてさんやフェイトさんやなのはさんには優しいし」
「えっと、あれはなつかれてるって言うんじゃないのか?」
「ううぅ」

 リンディは微妙な表情を浮かべて恭也を見る。恭也の方は少し困った顔をしている
 どうしたものやらって感じなのだが……
 ちなみに、先ほどあがった名前の面々は恭也の事を好いてる
 この場合色々な意味で

「とりあえず、忍。後任せた……俺はちょっと用事があるから早退するわ」
「分かったけど、後でしっかり説明してよ」
「ああ」

 そして、全員が去った後、恭也とリンディは宇宙空間へと飛び立った
 宇宙空間、アースラ艦内へ




「なぁ、クロノ。もう少し抑えようとか思わなかったのか?」
「無理です。母さんが慌てて執務室から出てきて、第一声が『行くわよ』だし」

 どこにだって感じだが、クロノと恭也の二人は双方とも似通ってるのか静かなものだ
 クロノと年齢は近いが、クロノからしたら恭也が父親でも良いのではなんて思ってる
 そのあたりは家族会議で何とか……フェイトの方が……それは後々においておこう

「だって、だって」

 ふるふると首を振るリンディ。クロノからしたら、もう少し提督らしくなって欲しいと思ったり
 まぁ、誰かに頼んで注意してもらうしかないが、これくらいのことで注意って

「恭也さんが女性に囲まれてるから、てっきり」
「てっきり」
「女性に襲われてるんだと」

 クロノはお茶を噴出し、恭也はその直撃を浴びかけるリンディの前に布巾を投げて防ぐ
 顔を真っ赤にして怒り出そうとするクロノにリンディは更に一言

「恭也さんって、奥手だし」
「だからって、そんなことを僕の前で言わなくてもいいだろう!!」

 クロノ、ちょっと怒ってるのだが

「そ、それに、不安になるものなのよ! 女性ってそういうところがあるの」

 いや、男にもあるんだが

「まぁまぁ、リンディもクロノも落ち着いて……まぁ、あれは好きな人を聞かれてただけなんだ
 クロノもそんな振り回されたからって怒らなくても練習航行なんだろう?」
「それはそうですけど」

 艦長クロノ、提督リンディ……だが、それ以上に元はリンディが使っていたアースラ艦
 艦の面々も見知ったものばかりで、リンディの横槍なんていうのは多々あるのだ

「俺としてはリンディと出会えて嬉しいわけだし」

 あまり会えないという事はあるわけだから、恭也としては助かったってのもある
 説明が面倒だからだ……リンディとの事を説明ってなると
 それこそ、どこぞの諸外国の人だとかってなるのだが
 恭也は、高校卒業したら家を出るつもりで居る
 リンディと共に居ようということなんだが……誰にも言ってないし、高校の担任は恭也がどうなるかは
 喫茶店経営を手伝うって事しか知らされていないのだ

「まぁ、父さんとなる人が出来たわけですし、嬉しいですけどね。フェイトのこともあるし」
「そうね、フェイトもなついてるし…………なつきすぎって感じはしないでもないのですけど」

 お兄ちゃんって言われて顔を真っ赤にして照れてるクロノだが、これまたフェイトのことで面白くない事発覚
 そう、それが恭也の存在なのだ。恭也は何かと甘いのかどうなのか分からないが
 フェイトやなのは、はやて、ヴォルケンリッターの面々などとよく話してるのだ
 理由は、リンディが忙しい最中の相手って事になってるのだが、これまた好意を抱かれてることに気づいてない
 シャマルは特に狙っているといえるだろう。シグナムはいい鍛錬相手と言ってるが
 こちらも心配しているリンディである。同じ年の者の方が良いのではなんていって悩むのは毎度だ
 そのたびに恭也へと連絡してるのだ

「ま、まぁ、確かになつきすぎな気がしないでもないけど」

 同じ意見のクロノは頷きながら恭也を見る。さて、恭也はと言えばのんびりと緑茶を飲んでいる
 裁判中のリッターたちの面々はアースラでの生活だ……まだ、横柄が出来るということだ
 事を起こせばどうなるか分かってるし、はやてに迷惑がかかるので大人しいのだが

「あ、恭也じゃん。なんで着てるんだ?」
「そういえば、動いてたな」
「ああ。恭也。今度1本どうだ?」
「恭也さん、シグナムとの戦いで怪我したら任せてくださいね」

 何時の間にやら着ている面々だったりする。リンディの目に剣呑なものが浮かぶ

「4人とも、まだ恭也さんは着たばかりで疲れてるんだから、落ち着いてね。いつかちゃんと来るようにするから」
「え〜でも、そうなったら、リンディさん独り占めしちゃうじゃないですか」
「出来たらいいのだけどね」

 世界と世界の移動は本来は出来ない。勿論、リンディたちはそれ相応の法で持って動いてる
 ただ、恭也はそういう対象にならない。それは、次元振に巻き込まれたなどの理由があってこそなのだ

「あ、恭也さん。来てたのですね。いらっしゃい」

 フェイト登場。シグナムと話でもしにきたのだろうが
 その後騒がしく、にぎやかになる食堂




 夜中、アースラの転送ポートで恭也とリンディが居た
 最低限の職員だけで、動かしているのだが

「じゃあ、また来てください」
「はい。あの」
「リンディさん、後数ヶ月したら、そっちに行きます。だから、待っててください」
「恭也さん」
「リンディ」

 お互いの体温を惜しむように、抱きしめあう二人
 二人の逢瀬はまた、次の時は数ヶ月を要する。それほどまでにリンディは忙しいのだ
 ギル・グレアム提督が抜けた穴は大きいという事だ

「それじゃあ……また」
「はい」
「と、そうでした。失礼します」

 恭也はリンディの指のサイズを測っていった。リンディの顔がほころぶ

「それじゃあ、お願いね」
『はい』

 転送ポートが発動して、恭也が去っていった
 リンディは笑顔で、見送れたことに良かったと思ってる。最初はなんとも思ってなかった
 でも、しばらくしてから、自分の思いに気づいて泣いた。そして、今がある





 恭也が卒業迎えて、数日後、恭也は家を出る事を伝えていた
 桃子となのはのみ玄関で送り出す。恭也のコートのポケットには、一つの小さな箱




 恭也はその世界から姿を消し、恭也・T・ハラオウンとして違う世界に出るのだった









 あとがき
 えっと、こういうのが浮かんで書いてみました。ちょっと甘いけど、ほのぼのちっくのどたばた
 シオン「いや、どんな感じよ!!?」(パンチ)
 まぁ、内容どおり(ひょい)
 ゆうひ「あ、避けた……でも、最後甘くて、途中どたばたで、リンディさんのドジっこ?」
 ドジっていうか、うっかりだね。まぁ、恭也が囲まれてるの見て、慌てたのだろう
 シオン「というよりも、それって重要?」
 提督でも、女性だからこそ、男の浮気は許してはならないし、襲われそうなら守るだろ
 ゆうひ「愛されてるのね」
 そういうことだ
 シオン「で、頭痛は?」(鈍器で殴りかかる)
 まだちょっと(ひょい)
 ゆうひ「また、避けたね……というか、会話しながら武器取り出して避けないでよ」
 いや、それ以前に殴るのはどうかと思ったりしないでもないのだけど
 シオン「まぁ、いいじゃないの。と、設定ではA'sまでの設定で書いてますって事です。それはどうでも良いか?」
 よくは無いだろうけど、いいだろう
 ゆうひ「浩さん、受け取ってやってください。遊び人渾身の作品らしいです」
 いや、渾身というほどのものじゃないかもしれないけど、結構よく出来たなぁって
 シオン「えっ!? あんた、渾身の出来だって言ってなかった?」
 これかくまえの作品な
 ゆうひ「そっちは渡さないの?」
 渡せない……ちょっと個人的に書いてみたくなって書いたから
 シオン「同じ系列よね?」
 ああ。ほら、美姫書いてみようって言ってたでしょ?
 ゆうひ「ああ……で、書いてたの?」
 凄い想像で怖くなって、浩さんへのメールに状況送って聞いてみる
 シオン「書いたら凄いことになりそうなのは気のせい?」
 自分の命はなさそうだ
 ゆうひ「……リアルね〜。でわ、また〜」
 ほなね〜(^^)ノシ



リンディが可愛いな。
美姫 「本当に。でも、個人的理由で艦を動かすなんて」
あははは。でも、とっても面白かった。
美姫 「確かにね。滅多に見れないリンディって感じだったわね」
うんうん。これから先、賑やかな日々が待っているような感じだな。
美姫 「投稿ありがとうございました〜」
ました!



▲頂きものの部屋へ

▲SSのトップへ



▲Home          ▲戻る