恭也のハーレム伝説(in神咲家編)





第5話 のんびりとした一時








 ここまで、ゆっくりと出来る時間が久々で
 気をだいぶ緩めていた……
 たぶん、高町家でもこうのんびりとは出来なかっただろう
 いつまでも気を張っていて……
 そうでないといつか襲われそうで……(いろいろな意味で)

「ふぅ、お茶がおいしいです」
「あらあら……そう言ってくれると嬉しいわね」

 なぜかご飯を食べた後、二人でしばらくお茶を飲んでいた
 時間はまだ7時だ
 そろそろ起きてきてもいいようなものなのに誰も起きてこない
 どうかしたのだろうか?

「あの、皆さんって起きるの遅いのですか?」
「いえ、そんなことはないと思いますけど……
 でも、そろそろ北斗は起こさないと」

 雪乃さんはそういうと立ち上がって、言った
 その一言により家族全員が起きたのだが……

「駄目よ!! 北斗ちゃん
 いくら欲情してるからって、那美ちゃん襲ったら!!」

 その一言は神咲邸に響いた
 俺はそれを聞いて固まるしかなくて……
 あらあらと頬に手を当てて少し頬を赤らめている雪乃さんを見ていた
 だが何が出来るわけでもなく……そのままだが
 そして、どたばたと聞こえる足音

「母さん、何を考えてるんだよ!?
 いくら俺でも姉に手を出すわけないだろ!!」
「あらあら、私が北斗ちゃんの部屋のあの写真を知らないとでも?」
「あれは違うって!!」
「うふふ……もうすぐご飯持ってくるから待っててね」

 雪乃さんに駆け寄って話しかけたのは話の内容からして北斗君だな
 懐かしいなぁ……確か那美さんを慕ってたよな
 まぁ、唯一血のつながった人だしな……

「もうお母さんも、起こし方がこれなんだから……」

 那美さんも入ってきた
 苦笑いをしている薫さんはまだ少し眠そうだ

「でも、ここって日常的に起こし方これだよね……
 毎回楽しいけど」
「前は誰じゃったっけ?」
「確か、うちやね……」

 なにやら楽しそうに話している葉弓さんと薫さんと楓さん
 どういう事なんだろうか?

「確か、楓が溜まってるからって和馬君を襲っちゃ駄目だったっけ?」
「そうそう……あれはびっくりしたわ」
「そうね……私も驚いたもの」
「というか、あの起こし方やめてほしいのだけど」
「俺もそう思う」
「あはは……お母さん、絶対楽しんでるよ」
「わしは困ってるのだがな」

 威圧感のある声
 そして、その場のみんながそれぞれ静かになった
 俺はその人が誰か分かった
 神咲一刀流 師範
 神咲 一樹
 だが、俺をにらんでいる……この人は相変わらず
 というか、俺を敵視するのは止めてもらいたい

「あの〜一樹さん、俺何かしました?」

 毎回にらまれてるので、今回は聞いてみることにした
 そしたら……

「那美と薫に色目を使いおってからに……」

 にくい敵を見るかのように俺をにらむ
 というか、それは俺の責任ですか?

「わしの可愛い可愛い娘を〜」
「息子はいいのか?」
「息子は息子だ……だが、可愛い娘とは違う!!
 というわけで、恭也君にはやらん!!」

 その時、薫さんと那美さんの動きは目で追うのが精一杯だった
 というか、神速と同じかそれ以上の早さだった
 薫さんが近くにあったお盆(立てて)で一樹さんの頭を一閃
 那美さんは持っている小刀のみねで一樹さんの水月をたたいた

「ぐはっ!!」

 声を立てて一樹さんは昏倒
 生きてはいると言ったところだろう……
 というか、生きてる事自体不思議なようなきもする
 しかし、お二方とも強いことで

「あらあら、あなた……こんなところで寝たら踏んでしまうじゃないですか?」

 そういいながらもすでに二度ほど踏んでますよ雪乃さん
 まぁ、自分は関わらない方がいいだろう

「ほら、みなさん、食事が出来ましたよ……
 どうぞ♪」

 雪乃さんはみんなが食べてくれるのが嬉しいのか見ている
 それぞれに食べていく

「そういえば、今日は稽古日なんですか?」
「あ、そういえばそうだったね……まぁ、まだまだ時間に余裕はあるけど」
「そうだね……で、北斗と和馬で教えてるのかな?」
「ああ、薫たちも手伝ってくれるかな?」
「いいですよ、それにうちらの練習にもなるし」
「私は見学程度なら……恭也さんはどうしますか?」
「俺ですか?」

 だいたいの人は今日は稽古にでるみたいだ
 俺もたまには実践積みたいし……それにほかの稽古風景をのぞくのも
 そうだな……

「あの、俺も見学させていただいていいですか?」
「ああ、俺は構わないよ」
「俺もいいですよ」

 和馬さんと北斗くんの許可が得れた
 俺はそれでお昼食べてから見に行くとなった
 その間はのんびりと出来るといいなぁと少し考えていた

「で、恭也さんはどうしますか?」

 そう聞いてきたのは雪乃さんだった
 俺はどうしようか考える……そうだなぁ
 今まで時間があれば鍛錬か盆栽とかしていたし……
 暇になっていたら寝るとか……

「えっと、その、朝が早かったものですから
 少し寝ようかと考えていたのですけど……」
「あらあら、そうですか……少し残念ですね」
「どうかされたんですか?」
「いえね、若い方とお買い物というのもしてみたいなぁと」

 雪乃さんの言葉にがばっと雪乃さんの後ろから一樹さんが登場
 というか、起きあがっただけなのだが
 見事なたんこぶが出来上がっている

「娘だけでは飽きたらず、年の離れた人妻まで手を出すとは〜!!
 貴様、そこになおれ〜〜〜!!」

 一樹さんの手にはしっかりと握られている日本刀
 というか、あれは本物か!!
 これはやばいかもしれない……

「ちょ、雪乃さん、否定してくださいって」
「あらあら……困りましたわ」

 全く困ったように見えないのが雪乃さんの強さかもしれない
 というか、強さだろうな……

「あの〜一樹さん、俺は雪乃さんの事はきれいだとは思いますけど
 実際に手を出すとかそういうことはないから」
「きょ〜お〜や〜!!」

 鬼のごとくにらんでる一樹さん
 俺のせいなんだろうか?
 で、周りを見るとご飯を食べている

「やっぱ、母さんの朝食が一番だな」
「あら、それは恭也さんも手伝ってくださったんですよ」
「うわぁ、恭也君って本当に何でもできるね〜」
「でも、機械が少し苦手なんだよね……」
「あれだけできれば十分じゃ」
「それもそうですね……恭也さんか」

 すんごくほのぼのしていた
 これが違う世界の具現というやつなんだろう
 なんて言うか、俺だけ捨て置きされた?

「さてと、あなたもいい加減にご飯食べないと
 朝食が抜きになりますよ」

 雪乃さんの一言で一樹さんは大急ぎで食卓に着いた
 何だろう……さっきまで俺の近くにあった殺意は
 すぐにどくような物だったのか?
 なんて言うか悲しいというか、辛いというか

「高町恭也さん、あの、一度手合わせ願えないですか?」
「手合わせ?」
「ええ、木刀だけで……」
「ふむ……まぁいいだろう」
「わしもする」

 ご飯をかっ込みながら一樹さんも言う
 北斗君が声をかけてくるとは思わなかったけど
 それでも、いいかと思えた

「あらあら、湿布と痛み止めの薬を準備しないとね」
「十六夜の体調は大丈夫じゃろか?」
「御札足りるかしら?」
「霊力の補充は大丈夫そうじゃね」

 なにやらどっちかを心配してるらしい
 でも、受けたからには勝ちたいし
 御神流として……

「では、この後1時間後に道場で木刀のみの試合でいいですか?」
「ええ、お願いします」
「ああ、頼むぞ」

 なぜか二人と試合をすることになってしまった
 いいかと思う
 それに最近はあまり体も動かせなかったし
 実際のところ神咲一刀流にも興味はあるし……
 それならこれでもいいかと思えるから



 その1時間後……
 神咲家の道場には神咲家の面々が居た
 和音、和馬、薫、雪乃、那美、葉弓、久遠、楓
 そして、戦う者……北斗、一樹と
 俺が木刀を携えて道場で立っていた






 そして、剣士たちの戦いが始まろうとしていた








 つづく








 あとがき
 やったよ、兄さん、明日はホームランだ
 シオン「訳の分からない事言ってないで、さっさと書く」
 ゆうひ「そうやで」
 でも、戦闘がかけるよ〜♪
 シオン「それが目的?」
 そうでもないけど、嬉しいじゃん
 ゆうひ「そういう問題なんだろうか?」
 シオン「さぁ?」
 まぁ、楽しそうだから……
 ゆうひ「では、感想などは掲示板かメールでお願いします」
 お願いします
 シオン「でわ、また〜」
 ゆうひ「ほなね〜」
 でわ、またです〜



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