『壊れかけの剣士たち』
〜プロローグ〜
これは『An unexpected excuse 〜沖田総詩編〜』に繋がるお話です。
原作がお好きな方はおススメいたしません。
それでもよろしければどうぞ
高町家の縁側でくつろいでいる一組の男女がいる。
高町家の長男である高町恭也と恋人の沖田総詩である。
恭也はお茶を飲みながら空を眺めている。
総詩は頭を恭也の膝に乗せ、寝息を立てている。
恭也と総詩は両家公認の仲になり、婚約という事になったが
特に何かが変わるというわけもなく相変わらずのんびりと過ごしていた。
まあ総詩が高町家に来るのが多くなったが。
そんな二人の様子を見ている高町一家。
「あの二人の空気、なんか和むわね〜」
「そうですな〜」
「師匠からも優しい空気出てますもんね」
「おにいちゃん、うれしそう」
「恭ちゃんも人並みの感情あったんだね」
そんな美由希のすぐ側を飛針が通り抜けた。
しっかり(美由希の悪口は)聞いている恭也であった。
「まあ折角の二人の時間、邪魔しちゃ無粋だからね」
「「「「は〜い」」」」
そう言うと恭也と総詩以外は出かけていった。
「すやすや……」
時折総詩の頭を撫でながら、恭也は皆が出て行っても変わらず空を眺めていた。
それから2時間後、皆が帰ってきた。
その間ずっと総詩は寝ていたのだが、皆が帰ってきたタイミングで起き始めた。
「相変わらず、良く寝るな。総詩は」
「はい〜」
「たまには運動しないとダメだぞ」
「え〜、めんどくさいですよ〜」
総詩は決して運動神経は悪くはない。
というよりも何でも出来るのが総詩である。
めんどくさがりで余り何かをしようとは思わないのだが。
やれやれと思いながらも、別にいいかと思う恭也であった。
「二人とも〜、ご飯よ〜」
母(義母)の言葉に食卓につき、食事をする高町一家。
総詩は本当に美味しそうに食べるので、作った晶もレンも作りがいがあるのだ。
味覚がちょっとおかしい総詩でも美味しいと言わせるのだから
二人の実力は相当なものだ。
食事が終わり恭也と総詩はまたのんびりしていた。
今度はなのはも一緒にいる。
しばらくのんびりしていると、なのはが恭也と総詩に尋ねてきた。
「おにいちゃんと総詩おねえちゃんって、どうやって恋人さんになったの?」
その言葉に一家全員食いついてきた。
「私もそれ気になってたんだ〜」
「俺も聞いてみたいです」
「ウチもで〜す〜」
「桃子さんも聞きたい、二人の馴・れ・初・め」
そんな家族の問い詰めに、恭也はどうするか総詩に目を向けると
「僕は構いませんよ〜」
と答える総詩。
まあ本人からの了承も得たので話始める恭也。
「あれはまだ夏が始まったばかりのころだったな」
<おわり>
以前、投稿して頂いた『An unexpected excuse』の沖田総詩編へと続くお話の投稿〜。
美姫 「普通に高町家に居たからあれ?って思ったけれど」
桃子たちに馴れ初めを聞かれ、それを話すと言う形で過去をやるんだな。
美姫 「みたいね。一体、二人がどうやって知り合ったのか」
とっても興味深いです。次回も待っています。
美姫 「待ってますね〜」