はじめに、このSSは完璧ご都合ENDで通ってますwリリカル終わってOVA直前って感じでお願いしますw
後オリキャラやら何やらが出てきますwそういうのが嫌いな人は見ないで下さいw
そういうのは平気!!なんだって来いやごるぁ〜!!な人はスクロールしてくださいw








絶えぬ血族〜御神の承〜


第一話

『出会い』












ミーーンミーーンミーーン……。
真夏の公園、やかましいぐらいに鳴き続ける蝉、生暖かい空気を掻き混ぜる風、虫を追い掛ける少年の笑い声…暑い…その気持ちだけが木陰で涼んでる男の脳裏をよぎる。暑いのは当たり前だろう…その男の格好は長い黒のTシャツ、使い続けて色落ちしたジーパン、額に汗で張り付いた黒い髪、殆ど黒1色で染まっていたのだから。
喉が乾き、鞄の中身を漁る…枕代わりにしている熱を吸った黒いバッグ中身は…警察に見つかったら捕まるであろう物が中を占めていた。男はポケットに入っていた財布の中身を確かめる。100円玉が1枚十円玉が1枚、5円玉が1枚、お札が入っている方を覗く、1000円札が1枚だけだった。男は思案した、このなけなしの金を使い、あの四角い機械に入ってる液体を買うか買わないかを…買うと体温を少し下げる事ができ、喉を潤す事が出来る…しかしその分手持ちの金が無くなるわけだが…仕方が無いので男は公園を出ることにした…「なんとかなる」そんな事をボヤきながら我知らずと適当に歩き出す…商店街を抜ける途中、足に冷たい物が掛かった、男は足元を見る…色落ちしたジーパンの足首当たりが湿っていた…水を掛けられたであろう方向を見ると、1人の外国人女性が手にバケツを持って申し訳なさそうな顔をしてこちらを見ていた…おそらくこの女性が男に水を掛けたのだろう、その女性は何度も謝りながら男を喫茶店の奥に連れていこうとする…男は「いえ、結構ですよ…
どうせすぐに乾くんだし…。」と渋っていたがその女性の熱意に負け、喫茶店に入ることにした。







女性はフィアッセと言うらしい…この喫茶店「翠屋」のチーフウェイトレスとして働き、あの有名歌手を何人も出しているCSS(クリステラ・ソング・スクール)の創設者、ティオレ・クリステラの一人娘。俺もニュースとかで見た事はあるが実物を見るのは初めてだった。暫くフィアッセさんと話していると奥から店長らしき人が出てきて…
「フィアッセ〜今日はもう上がっても良いわよ〜。」
「うん。わかった。」
フィアッセさんがそう応え、エプロンを取ると、俺の腕を掴んで裏口から店を出た。
「あ…あの…?」
「♪〜♪♪〜〜」
俺の意見は聞かないとばかりに鼻歌を歌いながら俺を引っ張って行く。







「さっきはゴメンね…。」
フィアッセさんは俺の隣を歩きながら謝る。俺は別にきにしなくてもいいんだけど…。と思いながらフィアッセさんの隣を黙って歩く。
「…。」
「…。」
結構気まずい空気が流れる…こういう時に自分の口下手さが怨まれた。するとフィアッセさんが立ち止まり…俺も立ち止まった。
「…どうかしたんですか?」
「あ…ううん…私…家…ここだから…。」
俺はその家を見た。言うならばでかい…て言うか和風過ぎ…庭には道場があり、盆栽もあったりしている。きっと彼女は祖父の家に泊まりでいるんだろう。俺はお邪魔しようかとも考えたがいきなり見知らぬ男が家に上がるものでもないので彼女に安い宿の場所を聞く事にした。
「そうですか…あの…ここら辺で安い宿って知ってます?」
「安い宿…?う〜ん…ごめん、思いつかないよ。」
彼女は頭を垂れている。申し訳なさそうに、俺はちょっと慌てつつ…
「あ、し…知らないならいいですよ。どうせ金もそんなに無いし…そこら辺で野宿しているので…。」
と言ってしまった。彼女は野宿という言葉を聞いた瞬間に、
「野宿…?」
「あ…」
俺は彼女に睨まれた。彼女は再度俺の腕をつかみ…家に引っ張って行った。







「ただいま〜。」
「…お邪魔します。」
俺は彼女に連れられて家に入ってしまった。
「あ、おかえり〜…?」
出迎えた眼鏡を掛けたお下げの女の子は俺を見て…
「…フィアッセ?」
フィアッセさんに説明を求めていた。
「…み…御華 直純です…。」
「私が彼の足に水掛けちゃって…。」
俺は自己紹介をし、フィアッセさんは女の子に説明をしていた。俺は危うく本名を出しかけてホッとしていた。
「私は別に構わないけど…かあさんに聞かないとね〜。」
「うん、桃子には私から言っておくよ。」
俺がホッとしている間に話しは進んでいた。なぜか俺はこの家に厄介になることになった。
「ただいま〜。」
「ただいまですぅ〜。」
「ただいま〜…。」
「ただいま。」
「あ、帰って来たみたい。」
フィアッセさんに連れられ、リビングで寛いでいると何人かの声が聞こえた。
ソファーに座ってたお下げの子が今帰って来た人たちを迎えるために玄関に向かった。俺は迂闊に動くわけにはいかないのでそのまま待つことにした。
「私の事はお義母さんって呼んでね。」
いきなり現れた女性はそう言い出した。
「え?」
俺は訳がわからず呆けた。見るとフィアッセさんは顔を真っ赤にしながらもじもじしている。
「も、桃子ぉ〜…。」
フィアッセさんはそのまま女性を連れて奥へと向かった。
その後もう一人男の人が帰って来て、俺を見てから…
「…話は聞いている。俺は高町 恭也…まあ、よろしく。」
と挨拶を交わした。うう…もしかしてまともな人はこの人だけ…?










その後宴会に突入し、俺はみんなと自己紹介をした。
「あ〜!!このカメ!!俺のおかずを返せ!!」
「ほっほ〜ボーっとしとるんが悪いんや!!こんおさる!!」
おかずを取られた青髪の女の子(初めは男の子かと思ってた。)名前は城嶋 晶。ここの料理係である。そして晶ちゃんのおかずを取った緑髪の女の子、名前は鳳 蓮飛(みんなはレンと呼んでいる。)。晶ちゃんと同じ料理係である。
「こらぁ〜!!喧嘩しちゃダメ!!」
「「はい…。」」
2人を怒っているのが高町家の末娘、高町 なのは。
「フィアッセもとうとう…桃子さん、嬉しいわぁ〜。」
「も、桃子ぉ〜…。」
フィアッセさんをからかっているのがここの家主、高町 桃子。喫茶『翠屋』の店長でもある。
「美由希、酒はそろそろ止めろ。」
「きょうちゃぁ〜ん?のんでるぅ〜?ヒック…」
恭也に絡んでいるのが恭也の義妹である高町 美由希。





俺は夜風に当たるために庭に出た。
「…ふぅ。」
俺は黒いバッグの中身を取り出す。それは小太刀と呼ばれる刀であり、俺はそれの刀身を晒す。ちなみに右の小太刀の銘は『時雨』左の小太刀は『月華』である。それを俺は鞘に戻し、縁側を見た。
「なんだ?恭也。」
俺は苦笑いしながら恭也を見る。恭也は持っていた木刀(小太刀サイズ)を2本俺に投げて寄越す。
「…ちょっと付き合ってくれ…美由希が潰れてしまってな、何か武術を嗜んでいると見たが…いいか?」
それだけ言うと恭也は道場へと足を向けた、俺も恭也に付いて行った。















あとがきw

初めましてw駄文書きの時雨ですw
エリカ「そしてそのアシスト役のエリカですw」
浩さん、初投稿させていただきありがとうございます!!
エリカ「そして私の心の師匠の美姫様(勝手に決めつけw(ぇ)作者の御仕置きの仕方を教えてください!!(ぁ」
何かほざいてますが気にしないでください。
エリカ「さて、記念すべき第1作目が長編?w」
まあ目安は十話前後で終わる事w
エリカ「終わると良いけどね…。」
それじゃあ感想待ってます〜w
エリカ「でわ〜w」



投稿、ありがとうございます!
美姫 「エリカちゃん、極意は頭と利き腕だけを残し、死なない程度に痛みつけることよ♪」
って、初っ端から、何を言ってる!
美姫 「何って、聞かれたから…」
んな、物騒な事は教えなくても良いの!
美姫 「え〜」
なんで、そんなに不満そうな顔をするんだ。
美姫 「だって〜」
可愛く拗ねた振りしても、駄目なものは駄目!
美姫 「ケチ」
いや、ケチとかじゃないだろう。って、そうじゃなくて、本編だよ、本編。
美姫 「それもそうね。小太刀二本に、名前を聞かれて偽名を言う」
その上、最初は本名で”み”と言いそうになった。
と、くれば……。
美姫 「まだ確かじゃないけれど、その可能性もあるわよね」
うんうん。果たして、どんなお話が繰り広げられていくのか。
美姫 「楽しみに次回も待ってますね」
ではでは。



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