――HGS――高機能遺伝子障害――。

 その病気を患っている人は副作用として様々な特殊能力を使うことが出来ます。

 そして、HGS能力者がその能力を行使するとき、その背にはリアーフィンと呼ばれる翼が展開される。

 昔の人はそのHGSの翼を見て天使や悪魔だと思ったのだそうです。

 わたしはその話を聞いたとき、ほんの少しだけ疑問に思いました。

 神話や伝承の中の天使や悪魔は本当にいろいろな力を使えたようで、中にはHGSの範疇を超えているものだってある。

 わたしもHGSだから分かる。どんなに強い力が使えてもHGSじゃ奇蹟は起こせないもの。

 だったら、昔の人たちは根拠のない作り話を残したのかと言われればそれも何か違う気がする。

 わたしは思うのです。

 神話や伝説に出てくるような天使や悪魔は本当にいるんじゃないかって。

 わたしの周りには退魔師の人や猫又の女の子、幽霊さんだっているんだから。

 そして、そんなわたしの考えが証明されるときがきたのです。

 それはわたしが耕介お兄ちゃんの恋人になって1年と半年が過ぎたある5月の夕方のこと……。

 ―――――――

愛「え、入居希望ですか?はい、空いている部屋はありますので」

 ――唐突にやってきた新たな入寮者。

リスティー「へえ、僕と同じ銀髪なんだ」

咲耶「わたしのは病気みたいなものですから」

みなみ「病気って?」

咲耶「いえ、昔の話です」

 どこか影のある新しい家族にも普段通りに接するさざなみの面々。

 ―――――――

耕介「えっと、それじゃまず名前を教えてもらえるかな」

ティナ「ティナクリスフィードといいます」

知佳「ティナちゃん。どうしてあんなところに倒れてたの?」

ティナ「……分かりません。わたし、ホテルにいたはずなのに…………うっ」

 デートの帰りに拾った少女は記憶喪失だった。

 思いもよらない事態に戸惑う耕介たち。

 そんな中ただ一人、真一郎だけが神妙な面持ちで少女を見つめていた。

 ――――――

美緒「ジロー、子虎、どうしたのだ?」

 異変を察してざわめきだす動物たち。

 ―――――――

薫「楓、どげんしたとね!?

楓「ああ、薫。うちは大丈夫や。けど、こいつらただの悪霊やないで。気いつけて!」

 二人の退魔師の前に現れた謎の怪物。その強さは並みの悪霊をはるかに凌駕していた。

 ―――――――

小鳥「真君、どうしたの?」

真一郎「いや、曇ってきたからさ。俺ら、傘持ってないだろ?」

唯子「そういえばそだね。おっかしいな。天気予報じゃ雨なんて降らないって言ってたのにね」

 ―――――――

楓「くそ、これじゃきりあらへん。って、薫、あれ!」

薫「白い羽……、知佳ちゃんじゃない。誰ね?」

 苦戦する二人の窮地を救ったのはその背に一対の翼を持つ金髪の少女だった。

咲耶「目覚めてしまったようね。本物の天使が」

 呼応するかのように動き出す陰。

海――鳴りの街を舞台に今、いにしえの時代より続く聖邪の戦いが幕を開ける。

 ―――――――

  トライアングルハート〜天使の羽根の物語〜the wingsstory

 ―――――――

知佳「この羽は大切な人達を守るためにあるんだよ」

 ―――夏、公開予定。




 ―――あとがき。

龍一「ま、また長編が……(汗)」

知佳「どんどん自分の首を絞めてるよね」

龍一「だ、だって、書きたかったんだもん!」

知佳「はいはい。とりあえず、頑張ってね(にっこり)」

龍一「うう……、その笑顔は反則だぞ」

知佳「えへへ」

龍一「うわっ、抱きつくな。理性が飛んでく」

知佳「ちぇっ、せっかくやる気を出させてあげようと思ってサービスしたのに」

龍一「いや、気持ちは十分に伝わったぞ。これから頑張るから」

知佳「ところで、何だかバトルの予感な予告編だけど、これってほのぼのメインじゃなかったっけ?」

龍一「ああ。基本的にはそうだよ。ただ、戦闘能力が高い人が多いから、そのあたりをちょっとな」

知佳「それっていきあたりばったりにならない?」

龍一「たぶん、大丈夫だとは思う。寧ろ、キャラの口調の方が俺にとっては問題だ」

知佳「薫さんとかゆうひちゃんとか?」

龍一「自分、愛媛の人なもんで。おかしいところあったら指摘していただけると有難いです」

知佳「では、本編いつになるかわかりませんが、今回はこのあたりで」

龍一「以上、予告編でした〜」

 




予告を貰ったので、先にアップ〜。
美姫 「実際に執筆が始まるのは、予告通りに夏の予定らしいわね」
うんうん。今から非常に楽しみだな。
美姫 「ほのぼのをメインにしつつ、バトルも」
そして、謎のキャラ。
本編が始まるのが待ち遠しいよ。
美姫 「本当よね」
では、本編も楽しみにしてます。
美姫 「それでは〜」



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